二次創作小説(紙ほか)

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あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ
日時: 2016/09/08 17:59
名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)

はじめまして小鈴と申します。さて小説はこの話で三作品目になります。初めての作品は複雑、ファジー小説にのせています。よろしかっらそちらもお願いします。つきましては新しい話を書こうと思います。
薄桜鬼のメンバーを使わせていただきますが、駄文ですのでつっこみはなしでお願いします。
〈あさきゆめみし〉

設定。
時代背景は近未来。薄桜鬼のメンバーは軍人の扱い。主人公は少女。人と吸血鬼の話。


詳しくは書きながら付け足していく予定です。

オリジナル。
如月 芹〈きさらぎ せり〉リーダー。人。
浅黄 姫香〈あさぎ ひめか〉優しい娘。人。
桐谷 未羽〈きりたに みう〉顔つきを変えない。人。
立花 咲〈たちばな さき〉笑った顔しかできない。人。
天斗〈たかと〉吸血鬼の頂点に立つ男。残酷。吸血鬼。
和叉〈かずさ〉礼儀正しい。黒スーツ。吸血鬼。
東間〈あずま〉自由人。好きに生きる。吸血鬼。

今はここまでです。

Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.29 )
日時: 2016/11/21 10:18
名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)

200年前の夢を見ていた。男と女が仲良く手をつなぎ歩いている。顔は見えないそれでも二人は幸せそうだった。もしかしたら結婚しているのかもしれない。指輪はなかった。千鶴は不思議そうに首をひねるだけ・・・時代背景がよくわからなかった。男は年若いでもお互いにわかっていたように見えた。寿命がないと。懸命に男を支えている。
「しっかりなさりませ」
背中を叩き喝をいれている。落ち込みそうになる男を元気づけるのも女の仕事だった。
「ごめんな。いつもありがとう。そばにいてくれて」
戦いの中二人はいつも共にいた。女は最後まで笑みを浮かべ続けた。
「・・・くん。いやよ。私をおいていかないで」
泣きながら女は男にすがりつく。名前はよく聞こえない。

はっと目を覚ます。誰もいない。ここはどこ。わからなくなりあの夢のように闇がおおいつくす。次には耐えられなくなる。絶叫をあげた。
「いやぁぁ」
藤堂は飛び起きた。
「千鶴?どうしたんだよ」
前のみ見つめ何もうつさない。体を震わせていた。肩を乱暴につかむとゆすった。
「千鶴」何度も名前を呼び続ける。ようやく顔を上げた。
「平助君?」
「大丈夫か。」
心配そうに背中を撫でてくれた。
「今。叫んだのは私だけじゃない気がする」
ぽつんとこぼすと廊下を見た。

ほとんど同じくらいに彼女たちは悲鳴をあげていた。だから誰も来ない。
「立てそうか?」
「うん」
ものすごく気になってくる。泣き叫ぶ声を上げていたのだ。
廊下に出ると他の人も廊下に出ていた。
「なぁ。今の声なんだったんだ」
事情を知らない。永倉、近藤、たちは心配していた。

「起きられるか?」
土方が芹に聞いている。
「平気です」
芹は答える。
「桐谷。具合はどうだ」
斎藤が珍しく心配していたが未羽は無のまま答える。
「問題ありません」
こくりと頷くだけ。
「咲ちゃん。休んでいたら」
沖田が面倒というように言う。
「いいえ。」
にこりと咲は笑う。平気と答える。
「姫香はさっきのこと覚えてねぇんだよな」
疑うような目で見られ首を振る。
「何も覚えていないのですが」
困ったように首を傾げるだけ。
「何があったんだよ」
永倉に言われても説明しようがなく困ってしまう。

そのあと大部屋に移動していく。

Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.30 )
日時: 2016/11/21 22:44
名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)

正面に土方が右に近藤と左に山南が座る。後ろの席に原田、永倉、藤堂。山南側に斎藤。近藤のそばに沖田。
「ここは?」
「君たちも座ってくれ」
五人は空いている席に座る。
「如月。もう一度聞く。」
「何も覚えていません」
はっきり答えたのは芹だ。
「桐谷も」
「覚えていません」
即答した。沖田は冷えた目を向けてくるが咲はにこにこしている。姫香に問うが同じだ。
「雪村もか?」
土方が問うも一度びくっとしたがやがて首をふる。これはどういうことなのか皆は困惑していた。先ほどまでのことを全て忘れていた。
「みなさん少しいいですか。面白いことがわかりました」
眼鏡をくいっと持ち上げた山南が言う。手にはipad〈アイパッド〉がありネットを引っ張り出してきた。
「新選組?」
「てっ。あの?」
「そうです。あの、新選組です」
ここにのせられているのは約200年前の。つまり幕末の頃の新選組である。沖田はあまり興味がないのかつまらなそうだ。欠伸までしている。
「それでこれがどうかしたのですか」
「新選組の話は有名です。大事なことはこっちです」
指を使い画面を拡大にして皆に見えるように持ち上げた。新選組の幹部らには妻がいた。と書かれていたのだ。
「少なくとも原田、斎藤には妻がいたんじゃねぇの」
永倉はネットの記事を読みながらも口にした。彼は歴史好きゆえ知っていた。
「さすがですね。」
褒められた彼は誇らしげだ。冷えた目をしているのは藤堂と原田だ。
「そんな話。俺でも知ってるし・・・」
「だよな。」
「ですが、問題はここです。」とんと指示したのは妻の名だった。
〈斎藤一の妻は桐谷未羽。原田左之助の妻は浅黄姫香。〉とある。
女たちも驚きに声を失う。
「どうして。」
同性同名なだけなのかもしれないが皆が画面にくぎ付けになる。

Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.31 )
日時: 2016/12/08 22:47
名前: 小鈴 (ID: C1fQ.kq4)

まさか同じ名前を目にするとは思わなくて少なくとも本人たちはじっと見つめる。
「まさか幕末の新選組の人に奥さんがいたなんて・・・」
口に手のひらを当てて芹は動揺を示す。過去と現在が重なった瞬間だった。突然芹に異変が起きる。ぐらっとめまいを起こす。友たちの後ろに立っていたが、そのまま畳にしゃがみ込んでしまう。
「おい、どうした」
土方が異変に気が付いてとっさに腕をつかんで支える。
「少し話をさせてください。」
にこりと笑うと土方の腕からするりと抜けた。
「お前。誰だ」
すぐにこの女は別人と判断した土方は眉間にしわをよせて睨んできた。
「今は信じて欲しいのです」
優しく笑う。本当に悪意なく、穏やかに土方を見つめていた。
「芹ちゃん」
「千鶴ちゃん。下がって」
咲は警戒していた。未羽もだ。
「あなたは誰?」
「私はせり。如月芹です」
「うそです。」
悲し気に姫香もそう言う。次には困ったように皆を見回してこういう。
「そうですね。皆さんの知っている。芹ちゃんは今は眠っています。こちらの方が早かったものですから」
雰囲気がまるで違うのだ。今の芹は戦いの女だ。幕末の芹は土方の妻の記憶が強いから大人の顔をしていた。
「説明は必ずします。混乱してしまうので咲ちゃんと未羽ちゃんと姫香ちゃんは別の部屋にいて」
そう言われては女たちは困惑したまま移動した。
「話を聞きましょう」
山南さんがいう。こてんと彼を見てフフと笑う。
「あなたは大体のことは察しがついているのではありませんか?」
「それでも、です」
うきうきした彼はそう言う。実に楽し気だ。
「なぁ。山南さんはわかったのか?」
ちらっと芹を見ながら藤堂が言う。
「はい。」
またにこり笑う。何とも嘘くさい顔だ。いろいろ心にありそうな感じに見えて少し引いてしまう。


Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.32 )
日時: 2016/12/23 18:02
名前: 小鈴 (ID: C1fQ.kq4)

「どこから話をしたらいいのか。まず、今ここにいるわたしのことを話しをしようと思います。」
皆を見回て、そして最後に悲し気に土方を見てまた顔を前に戻した。切なさが多くに含まれていた眼差しであった。ふうっと吐息をついて唇を動かした。
「わたしは幕末の時代を生きた如月芹です。」
いったとたんしーんとなった。山南だけがキラキラとしていたが、真正面に座っている土方に顔を向ける。それはひどく懐かしい眼差しだった。ずきっと心が痛くなるがあえて無視をした。周りからも同じように殺気が向けられている。まるで「あの頃の再現のようね」小さな声で言う。
「再現とは?」
僅かな唇の動きを読まれてしまい、ばっと斎藤に大きな目を向けて首をこてんとさせる。

その不思議そうな目と顔にひどく冷静な声で斎藤一が説明をした。
「俺は唇の動きを読むことが出来る。知られたくなければ口を動かさないことだな」
最初は驚いていたが次にはふんわりと笑った。
「本当にあの頃のまんまなのですね」
「どういう意味だ?」
「それは・・・」
「ねぇ。勝手に話を進めないでくれなかな?一君、せ・り・ちゃん」
沖田はわざとらしく芹の名を呼ぶときにだけゆっくりと呼んだ。本当に懐かしい。とげとげしていた沖田のまんまなのだから。その眼差しすら優しく受け止めてしまうので、沖田はつまらなそうに顔を背ける。

土方に目をむける時にだけひどく傷ついた目をしていたがあえて見てみぬふりをした。
「つまりどういうことかね。如月君」
「わかりやすく言えば200年前に生きていた如月芹の生まれ変わりなのです」
「そんなことあるわけねぇだろ」
「おい、バカなこというんじゃねぇ。寝言は寝てから言いやがれ」
上から大きな声で怒鳴りつけられてびくっとさせた。久しぶりに耳にしたかつての鬼の声に流石の芹も小さくなった。
「は、は、話を聞いてください」
子猫がぺたんと耳をさせている姿が幹部たちには見えた。ふるふると震えているかわいそうな子猫。誰もが同情した。
「土方さん。」
「何いじめてんだよ?」 
「そうだよ。かわいそうじゃんか。」
例による三バカトリオであった。いっせいに責められて「だまれ」ギロリとすごんだ。途端にうるさい三バカは視線をそらした。

「見たかったか。あの顔」
「ああ。見たぜ」
「あれってぜってぇ。鬼の顔だったな」
ひそひそこりない三バカはそんなことをいう。ゆらりと立ち上がると三バカに正義の鉄槌を下した。容赦なく三人に拳骨を落としたのだ。見事にたんこぶが出来上がっていた。
「自業自得だよね」
沖田は三人を見て「あはは」と笑う。実に楽しそうであった。
「ひでぇよ。土方さん」
「まったくだ。」
「何も殴ることはないだろう」
まだぐちぐち言っている。やはりこりない三バカ。呆れた目をした斎藤はぼそりという。
「身から出たサビ」

芹は少しも話が出来なくなってしまい戸惑いを隠せない。おろおろと見比べていた。山南が許容できなくなってパンパンと手の平を叩いた。眼鏡の奥がキラーンと光る。無言の圧力にようやく静かになる。この男に逆らってはいけない。騒いでいた幹部たちは全面降伏をした。

ゴッホンと一つ咳ばらいをして近藤が言う。
「み、みな。落ち着いてくれ。」
何故か彼までも引いていた。
「さ、さぁ。如月君。続きを」
この状態で話せと?『近藤さん。あなた鬼ですか?』心の中でつい突っ込みをしたら何故か沖田が黒い笑みを向けてきた。『君、今。近藤さんに対して失礼なこと考えたでしょ』目で語り始めた。慌てて首を振る。
「な、何ですか。沖田さん」
本気で沖田に怯え始める。
「ん?総司がどうかしたのかい。」
「なんでもありませんよ。近藤さん」
裏も表もない実にいい笑顔で答えた。芹はもう、あきらめた。

「大切なことだけ話をします」
一度下を見て覚悟を決めて皆に聞いた。
「皆さんは羅刹をご存知ですか?」
羅刹と言う言葉は皆も聞いたことくらいはあるであろう。簡単に説明はできる。
「私の知っている羅刹についてならば・・・」
山南が簡単に言う。
「悪鬼、羅刹についてですが、人に害を与える化け物のこと。悪鬼は災難を与える化け物のこと。。羅刹とは仏教の言葉で人を食べるとされる化け物のことくらいですかね?」
「はい。それが普通のことですね。ですがわたしの言う羅刹はまた別のことなのです」
「なんだ。そりゃ」
「やはり知りませんね。」
寂しそうに永倉に目を向ける。
「山南さんも知りませんのね」
と目を伏せる。


Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.33 )
日時: 2016/12/23 18:21
名前: 小鈴 (ID: C1fQ.kq4)

こんな話ですが読んでくださる方がいましたら心より感謝をいたします。うち間違いなどもありますがそのあたりはスルーしてください。時間を見ながら書いていきますので最後までおつきあいのほどよろしくお願いします。【あさきゆめみし】作者小鈴より。


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