二次創作小説(紙ほか)
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- あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ
- 日時: 2016/09/08 17:59
- 名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)
はじめまして小鈴と申します。さて小説はこの話で三作品目になります。初めての作品は複雑、ファジー小説にのせています。よろしかっらそちらもお願いします。つきましては新しい話を書こうと思います。
薄桜鬼のメンバーを使わせていただきますが、駄文ですのでつっこみはなしでお願いします。
〈あさきゆめみし〉
設定。
時代背景は近未来。薄桜鬼のメンバーは軍人の扱い。主人公は少女。人と吸血鬼の話。
詳しくは書きながら付け足していく予定です。
オリジナル。
如月 芹〈きさらぎ せり〉リーダー。人。
浅黄 姫香〈あさぎ ひめか〉優しい娘。人。
桐谷 未羽〈きりたに みう〉顔つきを変えない。人。
立花 咲〈たちばな さき〉笑った顔しかできない。人。
天斗〈たかと〉吸血鬼の頂点に立つ男。残酷。吸血鬼。
和叉〈かずさ〉礼儀正しい。黒スーツ。吸血鬼。
東間〈あずま〉自由人。好きに生きる。吸血鬼。
今はここまでです。
- Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.9 )
- 日時: 2016/09/14 15:12
- 名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)
姫香は動揺してしまう。
「姫香。危ないよ。」
芹が声を上げたが瞳が揺れ銃口がそれた。原田はそれを逃さず大きく足を踏み出した。懐深くに踏み込まれぴたりと喉元に槍の先が突き付けっれた。芹は土方をどかすべく刀を大きく振り払う。その動きを読み上体を後ろにのけぞらせる。芹はすぐさまくるりと向きを変える。それを原田はわかっていたのか受け止める。刀と槍が交差した。戦闘が突然始まったことに雪村はおろおろしている。
「そこまでだ。全員止まれ。」
大きい声が響く。がたいはかなりいいが人が好さそうな男が腹から声を出し一括した。
「歳、これは一体何が起きているんだ」
「近藤さん。山南さん」
眼鏡をかけた穏やかそうな〈はたから見えた〉男もそこにいた。動揺したことがわかる。ばっが悪そうにしている近藤の登場に皆もぴたりと動きを止めている。
「こんなところで暴れられては困りますね。土方君。」
とがめるように責めるような鋭い目であった。山南は眼鏡をくいっと持ち上げた。
「そちらの皆さんも何か事情があるのでしたら話を聞きますよ」
女たちは顔を見合わせると武器をおろした。おずおずと口を開いたのは姫香だ。
「あの、何か食べるものを・・・」
頼みを言った。図々しいと思ったがここには子供がいるのだ。
「ずいぶん。図々しいことを言えるね。勝手に不法侵入しておいて」
皮肉がさく裂された。沖田は口元だけ笑みの形をしているがその双眸は凍えるほど冷え切っていた。咲は怯むこともしない。にこにこ微笑みながら答える。
「なんとでも・・・生きるためならなんでもします。」
沖田と咲は静かなる攻防戦をしていた。
バスの中から子供たちがおりてきた。
「おわった?」
「もう、いい?」
そこにいたのはきらきらした目をした双子たちだった。
「紅〈こう〉、蓮〈れん〉だめだよ」
止めようとしたら間に合わなかった。他の子どもたちまで次々と出てきてしまう。大好きな姉たちに飛びついてくる。
「どこからこんなに子供たちが・・・・」
芹に飛びついてきたりりあはくりっと目を男に向けると再び芹に問う。
「この、おじさん。だあれ?」
幼い言葉がぐっさああっと土方の胸に突き刺さる。
- Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.10 )
- 日時: 2016/09/15 21:25
- 名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)
かなりダメージをあたえた。『お、おじさん。』よろめいた。芹はそんな土方の様子を冷静に見てくる。心をえぐったとわかったが、あえてそこに触れずにいた。
「りりあ。この人は土方さんと言う人よ。」
3歳の女の子に芹が言う。
「おい、そこじゃねえ。俺はおじさんじゃ・・・」
「ぷっ。あはは」
腹をかかえ笑い始めた男がいた。それは沖田であった。笑いすぎで涙をうかべていた。
「仕方ないですよ。土方さんはこの子たちにとって十分におじさんです」
ぴきっと切れた音がした。
「黙りやがれぇぇぇ。総司」
力いっぱい叫び声をあげ近くにあった花瓶を総司に向けてぶん投げていた。猫のようなすばしっこさでするりかわす。腹の立つこと。ぶるぶる拳が震えていた。ひょっい、ひょっい動き回る姿に男の子が怯えた。
「咲ねぇちゃん。あの人。怖い」
咲にしがみつき顔を押しつけていた。
「大丈夫」といい、優しく笑い目線を合わせる。彼方〈かなた〉はほっとしたようだ。
斎藤を見上げていた女の子は口を開けていた。
「儚〈はかな〉?」
無表情な娘だが僅かに笑う。それは未羽だった。
「どうしたの?」
「このお兄ちゃん。きれい」
と言った。みとれていたらしい。
「は・・・・?」
斎藤は今だかつてないほど動揺した。固まってしまった。未羽も同じく。儚は片目を布で隠していた。
「その目・・」
未羽は何も言えない。女の子はそっと右手で触れるとにこり笑う。その見た目にそぐわないほど明るい。髪は短い。短い髪は罪のあかしであった。この幼い子供がどんな罪をおかしたというのか。無言でそんなふうに考えていた。
「儚は。奴隷としてとある貴族の家で強制労働をさせられていた」
別の女の子が言う。百合〈ゆり〉は暗い目をして未羽にすがりつきながら言う。13歳の女の子。さらに言う。
「同情しないで」
瞳の色が紫と緋色だった。その色は吸血鬼をおもい起こさせるため禁忌とされた。すぐに布で百合は緋色を隠す。
- Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.11 )
- 日時: 2016/09/16 18:31
- 名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)
ここで簡単に設定の続きを載せます。
吸血鬼。人と鬼とも違う生き物。人の生き血をすする。弱点は心臓と頭を破壊することで消滅する。知能が高い、人にばけられる。会話も成り立つ。
女たちの服装は動きやすさを基本にしている。ズボンとブーツが基本なので女を捨てている。男たちの服装も同じ。軍服が基本。ズボンの腰にベルトをまいている。武器はそこに仕込む。上着のポケットには最新式の銃を仕込んでいる。銀の弾丸は腰にセットされている革製の箱にある。
女の吸血鬼。蓮寿〈れんじゅ〉日傘をさし、ゴスロリの服をきている。bブルーやパープルを使った服。
沖田の軍服。緋色のシャツにボタンは二つはずす。黒の軍服着てもボタンは止めない。
斎藤の軍服。ブルーのシャツにきっちりした姿で黒の軍服もきっちりボタンも止めている。
土方の軍服。紫のシャツに一つボタンはずす。黒の軍服はきっちりしている。
原田の軍服。赤色のシャツはボタンはずす。二個。黒の軍服は肩にはおっているだけだらしない姿だった。
- Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.12 )
- 日時: 2016/09/17 18:19
- 名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)
「ねぇ。おなかすいたー」
幼い子供たちが空腹を訴えてきた。
「大丈夫よ。ここにいる優しいお兄さんたちが食べるものをくれるから」
無表情に戻り未羽が心〈こころ〉に言う。いけしゃあしゃあと。
「ほんとう?」
きらきらとさせると斎藤を見上げてくる。期待に満ちあふれていた。儚と百合も同じように見てきた。永倉と藤堂も困っていた。
「ごめんなさい。」
姫香は謝るしかない。原田は仕方なく心音〈しおん〉を抱き上げてやっている。一方こちらははしゃぐ双子に振り回されいた。
「早い。」
藤堂の周りをはしゃぎ回る。双子だった。
「しょうがねぇ。」
永倉が双子の片割れをつかまえようとしたがするりと逃げられてしまう。蓮〈れん〉はきゃっきゃっとはしゃぐ。
「そっちをつかまえてくれ」
千鶴は蓮をなんなく捕獲していた。
「なんでこんなにすばしっこいんだよー」
藤堂がその場にへたりこんでいた。
「お姉ちゃん。お腹すいた」
蓮も力つきた。
「お腹すいたー」
紅〈こう〉も同じく訴えてくる。
バスの中にいた女たちがおずおずおりてきた。5,6人ぐらい。
「梢〈こずえ〉さん、香苗〈かなえ〉さん」
そこにいたのは皆が疲れ切り疲弊している姿をしていた。
「ついてこい」
見かねた土方が食堂に案内をする。喜んでついていく子供たち。
「子供たちを優先させてください」
3から5歳くらいの子供らは本能が先で食べ始める。6から9歳くらいの子供らは食べていいのか上の子らを見て頷かれて食べる。10から13歳くらいの子らは女たちが食べないので我慢をしている。
「どうしたの?」
芹が言うが首を横にふる子供たち。
「食べていいわよ」
やさしく姫香も言う。
「お腹すいていない」
百合が言い、未羽の隣に移動する。
「本当に?」
百合の様子を見てくる。
「遠慮せずに食べてくれていいぞ」
近藤がみかねてそう言う。
「何日食べてなかったの?」
沖田が冷え切った声で言う。どうでもよさそうだった。
「まともな食事は一週間はしていないと思います」
- Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.13 )
- 日時: 2016/09/21 16:52
- 名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)
ぎょっとして男らが立ち上がった。
「なんだって・・・・」
原田が女たちを見てくる。
「余裕がなかったもので」
淡々と未羽がいった。
「だったら食え」
土方が眉間にしわを寄せて言う。かなり怖い。
「そうだ。お前らも食えって」
藤堂はにかっと明るく笑い言う。
女たちはそれぞれの顔を見合わせる。
「あんたたちが食さねばそのものたちも食さぬぞ」
斎藤が淡々としたまま言うとちらりと子供らに視線を投げかける。
その言葉に仕方なく箸に手をつけた。それを見た子供らもようやく食べ始める。食べている間に風呂の用意をしていた。
「風呂の用意をしてきたぞ」
原田と永倉が大部屋に戻ってきた。
「え?」
再び全員が目をぱちくりとさせる。
「近藤さんのはからいに文句ある?」
沖田が黒いオーラを出してきた。皆があわてて首を振った。殺気がすごすぎる。沖田のそれにあてられた女たちは固まっていた。それぞれ風呂に行く用意をして案内をされてそこに向かう。
「風呂から出たら如月たちの5人はここに戻って説明しろ」
「土方さん?」
こってんと首をひねって土方を見上げてきた。ふいっと顔を背けてしまう。
「つまり、説明さえできりゃあ。ここにいていいってことだ」
原田が口元を緩ませる。
「ありがとうございます」
芹がリーダーなので皆の代表として頭を下げる。