二次創作小説(紙ほか)

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あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ
日時: 2016/09/08 17:59
名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)

はじめまして小鈴と申します。さて小説はこの話で三作品目になります。初めての作品は複雑、ファジー小説にのせています。よろしかっらそちらもお願いします。つきましては新しい話を書こうと思います。
薄桜鬼のメンバーを使わせていただきますが、駄文ですのでつっこみはなしでお願いします。
〈あさきゆめみし〉

設定。
時代背景は近未来。薄桜鬼のメンバーは軍人の扱い。主人公は少女。人と吸血鬼の話。


詳しくは書きながら付け足していく予定です。

オリジナル。
如月 芹〈きさらぎ せり〉リーダー。人。
浅黄 姫香〈あさぎ ひめか〉優しい娘。人。
桐谷 未羽〈きりたに みう〉顔つきを変えない。人。
立花 咲〈たちばな さき〉笑った顔しかできない。人。
天斗〈たかと〉吸血鬼の頂点に立つ男。残酷。吸血鬼。
和叉〈かずさ〉礼儀正しい。黒スーツ。吸血鬼。
東間〈あずま〉自由人。好きに生きる。吸血鬼。

今はここまでです。

Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.24 )
日時: 2016/10/14 10:22
名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)

普段なら人の気配に機敏に反応できたはず会話をするために必死な二人は気が付かない。
「でも会話が成り立っているだけでもすごいことですよ」
「たしかにな斎藤は口下手ときたもんだ。初対面の女とここまで会話ができるだけすげぇってことか?」
「ははは。土方さんとは全くの正反対ですね」
「どういう意味だ。それは」
ぎりりと沖田を睨む。

「斎藤さんは左利きですか」
「うん」
顎を引く。
「私はどちらでも使えるのです」
「つまり両利きということか」
「はい」
表情を変えずに言葉だけをかわしていく。
「私の家は普通の家庭だったと思います。子供だったのです。夜は出歩かないそれは守っていました」
当時10歳一番小さな末の妹。男だけの兄弟故可愛がられた。好きだったこの家族のことが。
「後になり知りました。母は純潔の鬼だったと。美しい人でした。そして陽だまりのような温かい人。父は人でしたがそれでも幸せでした」
「まってくれ、鬼だと・・・しかし鬼はもう・・・」
何を言いたいのか察する。すいっと顔を千鶴のいる方に向ける。
「はい。純潔の鬼は滅び・・あの子しかいません」
感情は全て捨て去り続ける。
「私が10の時の話です。吸血鬼に襲われ家のものは死にました。狙われたのは母と私でした」
「何故純潔の母君はわかるがあんたは」
斎藤の瞳は澄んだ目でただ問いかけられた。
「これも聞いた話です。鬼と人の間の子供はとくに女の子供は生まれにくく育ちにくいそうです」
「つまり吸血鬼どもにとってあんた自身も貴重ということか」
「はい。そういうことらしいです。何故か純潔の吸血鬼の東間が私に興味をもったことです」
「?」
よくわからない。
「純潔のもの同士が婚姻を結ぶものです。私を欲しがる理由がわかりません」
「食らうためではないのか?」
「本人がはっきりいっていました」
また謎が深まる。「ふむ」一人考えこんでしまった男を未羽は黙って見ていた。

前にもこんなことがあった気がする。

Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.25 )
日時: 2016/10/17 14:17
名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)

雪が降っていた。男の人は優しく女の人に「行ってくる」といった。全て自身の内に隠してしまう癖のある人だった。「行ってらっしゃい」女の人は見送る。いつもと同じはず、何故か違和感を感じた。慌てて追いかけていくと追いつくことはできない。雪の白さだけが残る世界にはっとした。後悔ばかりその人をおいつめていく。がくっと膝をついた。
「あなたはどうして最期まで黙っていってしまったのですか。さようならもいえませんでした」
気が付くと私は自然に涙をあふれださせていた。
「ど、どうしたのだ」
あわててハンカチを渡す。
「わかりません。何故か悲しくなってあまり一人で考えすぎないであなたは一人ではありません。」
それ以上言葉は出ない。

200年前の悲しい記憶が今を生きる未羽に言わせた台詞だった。目を閉じたと思うとぐらり体が倒れ込んできたので手を伸ばした。すっぽり斎藤の腕の中におさまる華奢な体だった。壊してしまいそうで恐る恐る抱き留めていた。「このままではいかん」と考えなおして慎重に体を支える。近くソファに寝かせた。

それにしてもさっきの言葉の意味は何だったのか。斎藤は考えをまとめているが答えは見えない。

Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.26 )
日時: 2016/10/25 12:16
名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)

原田と姫香。
原田は土方にそれとなく聞いておけと言われたので事情を問うことにした。部屋の中にて二人は座る。
「話を聞くぜ。」
何のためにここに来たのか。姫香は他に人とは別に。困ったことになっていた。どうしてこの人はこんなに優しいの。人が苦手なのに。体が大きくてでも威圧的な感じはしない。まるで私に合わせてくれているみたい。怖いと最初は思った。部屋の中は綺麗に片づけられていて、原田さんはお茶を用意してくれた。きずかいのできる男。女の人にももてそう。大人な男という感じ。
「ありがとうございます」
小さな声でお礼をいうと「ああ」と返事をくれる。
「私」ばっと面をあげたら髪がばさりと広がり前髪が目にかかる。右手で右側の髪をはじによけて話をしようとした。
「髪の毛邪魔じゃねぇの」
「え?」ふいに言われて戸惑う。長い髪は無造作にされていた。
「髪をしばるゴムはあったのですが切れてしまって」
代用品はないのだという。「ふむ」と考えて立ち上がると姫香も立つ。「たしか前にもらったのがあったな」
「髪をしばるゴムですか」
引き出しを開けてあさりはじめた。女ものを?怪しむ。じっと無言で見つめてくる視線の意味に気が付いて説明した。
「ちがっ。誤解をするな。これは前に髪が長くてだから俺が使うつもりで用意してあった」
あわてて原田は説明を始めてくるのだが姫香には関係ないこと。
「なにあせってんだ。俺は」
口元に片手をあてぶつぶついっている。
「これはダチにもらったんだよ。今は短くしちまったけどな」
原田に合いそうな色だ。黄色のゴムは原田の手には小さく映る。
「使ってねぇから新品そのものだ。別のをあとで買ってやるから今はこれで勘弁してくれ」
「いいえ。そこまでしていただくわけにいきません。自分で自分のものは買います」
「いいから俺がそうしたいと思ったんだよ。」
よくわからないが初めて会った人なのによく知っている人のように感じてしまう。不思議な雰囲気の人だ。
「俺にやらせてくれ。得意なんだぜ」
色気たっぷりに微笑まれて姫香は動揺してしまう。
「お願いしてもいいのですか?」
時間が空きようやくそれだけ言う。


Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.27 )
日時: 2016/11/12 17:11
名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)

原田は後ろに回り髪の毛をくしでとかしていくへアーゴムで結ぶ。
「そのまま聞いてください。私は吸血鬼により家族を殺されて、吸血鬼に助けられた女です」
手が止まるが何事もないようにまた動く。本当に不思議。この感じはどこかで体験したようだった。
「私は6の時の話です。いきなり襲撃を受けて全員即死でした。私も本当なら死ぬはずだったのに」
そこで言葉を止めてお茶を口に含む。

ばんと家の玄関を開け放つ音がした。駆けつけた時には全てが遅かった
「遅かった」
和叉は上位の吸血鬼だった。浅黄家はハンターの家であった。確実に殺さねばならないといわれていたが女や子供まで殺すのはやりすぎだと止めようとしていた。和叉はしばらく立ち止まっていたがくるりと背を向ける。人の気配を感じた。
「生きている」
はっとわずかに動いた子供のそばにいく。生きていると希望を持った迷うことなく己の腕にナイフで切り付けた。幼い子供に血を飲ませた。
しばらくして娘は目を覚ました。
「私は和叉という。あなたは?」
「あさぎひめか」
「ひめか。全て忘れて幸せになりなさい」

「んじゃあ。姫香はそいつの血を飲んだにか?」
「ですが、私は人のままですよ。大人になるまでは」
引っかかる言い方に原田が問いかける。
「どういう意味だ。」
しかし本人もわからないと首をふる。
「わかりません。和叉さんが迎えにきてくれるとそしたら説明をしてくれるはずです。
「血に狂わず、人のままでいられるのは子供までなのか?」
「芹ちゃんたちといればもしかしたら会えるかもしれないと思って」困っていたまさかこんなことになるなんて知らなかったから。
「私は吸血鬼たちも憎い。ハンターである家族を殺されたからかたきはとりたいのです」

頭を撫でられた。本当に懐かしい感じがする。昔どこかでこんなことがあったのだろうか。遠い記憶。原田は優しく笑いかけて心配するなと言ってくれた。
「今日はゆっくり休めよ。俺はどこでも寝られるから気にすんな」
「いいえ。そんなこと。私は原田さんの寝る場所を奪うわけにいきません。私のことは気にしないでください。」
さっさとソファの上に小さくなると寝るために体を丸めて目を閉じてしまう。無防備すぎだろ。突っ込みたくなるほど寝つきがよかった。原田はこの女を見た途端、胸がざわつきどうにもほおっておけない毛布を肩にかけた。肩が動く。
「起こしたか」
まだ半分寝ぼけているようだ。視点が定まっていない。面を上げた途端ににこっと笑いかけられた。心臓が止まるかと思った。そのくらい衝撃を受ける。「俺はどうしたんだ?」自然に早くなる鼓動に動揺してしまう。姫香はすぐに寝直す。
「・・・さん」
小さく何かつぶやいたよく聞こえなかった。
「大好き」
はっきり聞こえた。誰にいった言葉なのか気になるが本人には聞けない。

Re: あさきゆめみし〈薄桜鬼〉パロ ( No.28 )
日時: 2016/11/18 16:16
名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)

約200年前の話。浅黄姫香は夢を見ていたとても幸せそうに笑っている女性と男性。顔は見えないが雰囲気だけで伝わってくる。仲良く手をつなぎ海辺を歩いていた。女の人が名前を呼ぶ。「ん?」優しく笑いかけてくる。
「・・・さん。大好き」
その人の名前を呼んだようだ。でも聞こえなかった。
「俺も好きだぜ。」
その人も返してくれた。そんな幸せなことはないってくらい本当に仲がいい二人だった。この幸せが長く続いていくと信じていた。
「ごめんな。俺のことは早く忘れて幸せになってくれ」
ある日突然そう言われた。姿を消してしまう男の人。探して探してようやく見つけることができた。噂で聞いた。戦に出てその人は生きていないと。
「どうして、私を置いていったのですか。何も言ってくれなかったのですか。私を一人にして幸せになんてなれるわけないのに・・・」
その人は泣き崩れる。

「姫香。どうした」
原田に肩をつかまれて起こされた。ようやく目が覚める。
「さのさん?」小さくつぶやかれる自分の名前に驚く。
「姫香だよな。」
もう一度問われて姫香はぼんやりとしていた。
「おいていかないで。一人にしないで」
頬を涙で濡らしていく。
「ここにいる。俺はここにいるだろ」
何かに動かされて原田が言う。ほっとしたようにまた目を閉じる。
「どうして、俺はこんなにも姫香が気になるんだ」


藤堂と千鶴。彼は落ち着かないらしく視線をやっている。
「俺のこと平助と呼んでくれていいよ」
千鶴は首をひねりながらも頷いた。
「平助くん?って呼んでいいですか?」
「敬語もなくていいよ」
「わかった。平助くん。」
ふんわりと漂ういい香りに酔いそうだった。視線をはずす。
「私は雪村の血を継ぐ鬼の末裔なの」
「鬼か」
不思議な人。歳が近くてとても話がしやすい。
「鬼は私しかいない。吸血鬼にとっては女鬼は貴重。治癒の力があり血にも力がある。」
だから雪村は狙われる。
「そっか。土方さんたちに話してみよう。それに俺は千鶴を守るよ」
もしこの時話を聞いていたらきっと安請け合いをするなと怒られてであろう。本人は本気であった。
「ありがとう」
「おう」
頭の後ろをかいていた。
「千鶴。今日はついたばかりで疲れただろう。休んでくれ」
休むとはどこで非常に残念なことだがいぇやの中は散乱状態だった。
「ちょっ。ちょっとまっていてくれ」
藤堂はあわててかたずけをはじめた。私物があちこちに散らかり隙間がない。千鶴は外で待機することになる。口元をゆるめている。不安はなくなっていた。
中に入りソファに寝てくれといわれてこくりした。別に構わない。言われた通りにそこに体を横にさせるとすぐに寝に入る。




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