二次創作小説(紙ほか)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

東方幻収録[Lobotomy corporation]
日時: 2023/11/03 09:54
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

この物語は[東方Project]と[Lobotomy Corporation]のクロスオーバー小説です。

※注意

・Lobotomy Corporationのネタバレを含みます。
・微グロ描写あり
・オリキャラは登場しません
・独自解釈あり
・死ネタ

以上です。楽しんで!

-プロローグ-

かつて、幻想体を収容し、そこから得られる物質-エンケファリン-を利用したエネルギー会社。しかし、Aが目指した-光の種-シナリオを起こす事は無かった。TimeTrack社の時間遡行技術が不具合を起こしてしまった。その中で大量の幻想体が収容違反。ループも出来ないまま、Lobotomy社は脱走した幻想体達によって地上に出る事無く壊滅した。誰も知らないまま、地下奥深くに封じこまれた一部の幻想体達は、しばらくして外に出たいと願い始めた。そして、何百年も経ち、完全に忘れ去られた幻想体達はいつしか、自分達のいた世界とは違う別の世界に生まれていた。幻想体達が見つけたのは忘れられた者達が辿り着く-幻想郷-

幻想体達は自らの存在意義、欲望、安息を求めて、幻想郷に出現し始める。

Re: 東方幻収録 1 ( No.1 )
日時: 2023/11/03 11:05
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

-博麗神社-

夕方が落ち始める頃、神社の縁側に霊夢と魔理沙が座っていた。二人共疲れ果てているようだった。

魔理沙「久々に骨の折れる戦いだったぜ...」
霊夢「おかげで半日潰れちゃったわ。」

-数時間前-

魔理沙「霊夢!」

神社の境内を掃除している途中、霊夢の所に魔理沙が慌ててやってきた。

霊夢「いきなりどうしたのよ?」
魔理沙「里で人間が妖怪になっちまったんだ!」
霊夢「嘘でしょ...?」
魔理沙「数十人もの人間がいきなり妖怪に変貌して他の人間襲っているんだぜ!?」

霊夢と魔理沙は急いで里へと向かった。

事の発端は、とある豪邸に封印されていた書物だった。使用人の一人が開けたその書物は呪いがかかっており、パニックに陥った使用人が助けを求めて外に飛び出し、連鎖的に呪いが移った結果、その場に居合わせた数十人の人間が妖怪へと変貌した。妖怪になった者達はたとえ自我を持っていたとしても、問答無用で霊夢達に殺された。それが幻想郷での掟であるのだから。
------------

魔理沙「人間が妖怪になるのは禁じられているけど...あの時、まだ理性を保っている奴もいたんじゃないか?」
霊夢「それでも駄目よ。今回は他の大勢の人達が目撃してしまったし、それで生かしといたら他の人間まで妖怪に成り始めてしまうわ。」
魔理沙「そんなもんか...」

魔理沙が立ち上がり、立て掛けてあった箒を手に歩き始めた。

魔理沙「日が落ちる前に私は帰るぜ。」
霊夢「分かったわ。」

魔理沙「...そういえば霊夢」

魔理沙がふと思い出す。

霊夢「何よ。」
魔理沙「殺した妖怪達の死体ってどうしたんだ?」
霊夢「...実は、あの豪邸の主も妖怪になって殺したんだけど、豪邸の前が血飛沫で凄惨な事になってて...」

長老と話し合った結果、大量の死体はしばらく、豪邸の中で放置される事になったらしい。

魔理沙「それ大丈夫なのかよ...」
霊夢「数日後に里の人達がまとめて葬儀するって言うし、任せておけば良いわ。」

魔理沙は「そうか...」と呟き、森の方へ帰っていった。

-魔法の森・魔理沙宅-

日が暮れる頃、既に家へ到着した魔理沙は魔法の研究をしていた。

魔理沙「ん〜...これをこうして...」

そんな時、玄関の前から足音が聞こえた。

魔理沙「こんな時間に...アリスか?」

そう尋ねたが、返事は帰ってこない。玄関の前を足音を立てながら、ウロウロしているようだった。

魔理沙「まさか...妖怪か?」

八卦炉を構えて玄関の覗き穴を開けて見る。

魔理沙「...ッ!」

玄関の外には、巨大な何かが立っていたのだ。
それは全体的に丸く、翼を持っていない鳥であった。翼の代わりにもつ腕は一つのランタンを持っている。鋭い嘴を持ち、無数の黄色い目を持った-大鳥-が家の周りを徘徊していたのだ。

しばらくして、大鳥は森の奥へと歩いていった。

魔理沙「何だアイツ...」

疲れが溜まっていたのか、魔理沙は机でいつしか眠っていた。



























-人間の里-

深夜、誰もいない豪邸の庭で声が響いた。
豪邸の真ん中に放置された死体達が助けを求めるように、星一つ無い夜空に腕を伸ばした。



















死体達は笑っていた。

続く...


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9