社会問題小説・評論板

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教室=世界?
日時: 2012/01/11 21:18
名前: 劣音レツ (ID: A4fkHVpn)

『生きている意味が分からない』
『そんなもんねーだろ。人は意味不明に生きて理不尽に死んでいくだけさ』


はじめまして、劣音(おとりね)です。
気軽にレツって呼んで下さるとうれしいです。

題名やら最初の会話文からして、何じゃああこいつはって感じですが、そこはスルーしてください、マジでorz

注意

※劣音え? どこの馬の骨だあ? な人
※いじめ小説? ばっかじゃねえの? な人
※荒らしにきたよん、ぶいぶい。な人
※本場インドのカレーより辛口な人
※ちぇんめはっつけちゃうぞな人
※荒らしは撃退! と荒らしに反応しちゃう人

は、今すぐお逃げくださいさあ早く。

それでは、始まり始まり。

>>1




Re: 教室=世界? ( No.43 )
日時: 2011/12/30 11:59
名前: 劣音レツ (ID: SkZASf/Y)

>唄音 様

ありがとうございます!
えへへ、黒澤くんは怖いですよ。
できるだけ早めに登場させますね!



Re: 教室=世界? ( No.44 )
日時: 2011/12/30 12:28
名前: 劣音レツ (ID: SkZASf/Y)

策『手足のでかい貧弱な頭』

『自分がされて嫌なことは、人にするな』
『嫌だと分かってるから、やるんだろう?』

















黒澤は、なおもニヤニヤしている。
黒澤の案はこうだ。

「菱野の眼を見てると分かるが、あいつはまるっきり自信がねえ。あいつは、正真正銘空っぽだよ。だから、手足をもぐ」
「て、手足を——? そんなの犯罪でしょ。それで、自信と何の関係があるわけ?」
「例えばの話だよ。比喩だって」

黒澤は、してやったり、みたいな顔で言った。
ああ、これがどや顔ってやつか。

「つまり、周りの取り巻きの奴らを一人ひとり裏切らせて——手足をもいで、菱野を、あの貧弱な頭をつぶす」
「……あ、」

そういうことか。
手足=取り巻き。
頭=菱野。
人を人とも思わない黒澤らしい比喩だ。
しかし——悪くはない案か。

……って。
あたしは、何を黒澤に頼ってんのよ。
自分の力でいじめに勝つって決めたじゃない。

「別にいいわよ、そんなの」
「んむ?」
「あたしは自分の力だけでいじめに勝つって決めたから。あんたなんかに頼らない。



……人殺しのくせして、図々しいこと言わないでよ」



あ——しまった。
言い過ぎた、か……?
違うよ。
本当はこんなことを言いたかったんじゃない。
黒澤は、おどけたようなしぐさで「ふーん。あっそ」と言った。
怒っているようにも、悲しんでいるようにも見えない。
やっぱり、あんまり気にしないタチなのか?

「でもさ。あんた、やっぱ強えわ」
「は?」
「一人でも平気な人間って、なかなかいねーよ」
「……あたしは菱野みたいに、人を動かす力なんかないから。あたしは、手足なんてこのひょろいので十分。でも、あんただって一人でしょうが。黒澤」
「俺は——独りぼっちさ。この先、ずっとな」

黒澤が、一瞬泣いているように見えた。
しかし、見間違いだったらしく、笑顔でくるりと踵を返して歩き出す。
あれ、逆方向だったんだ。
もしかして、これを言うためだけにきてくれた?
悪いことしたな。


『俺は——独りぼっちさ。この先、ずっとな』


その言葉には、寂しさが混じっていたように感じたのは、あたしの気のせいだったのか。

あの泣いているような笑顔は、見間違いじゃなく、黒澤の本当の——





Re: 教室=世界? ( No.45 )
日時: 2011/12/30 14:32
名前: 水音 レミ (ID: AtgNBmF5)

だんだん黒澤君がかわいそうにおもえてきたw

あ、そうだ!

唄音と水音は同一人物です。

ややこしくてすいません

Re: 教室=世界? ( No.46 )
日時: 2011/12/30 20:02
名前: 劣音レツ (ID: SkZASf/Y)

水音様

黒澤くん、哀しいですね。
次の次? くらいに、シホちゃん出ます。

唄音さんと水音さん、どっちで呼べばいいですか?

Re: 教室=世界? ( No.47 )
日時: 2011/12/30 20:28
名前: 劣音レツ (ID: SkZASf/Y)

闇『絶対孤独』

『一人でいることと独りであることは違う』
『自立と孤立は違うように』














俺は独りぼっちだ。

そう断言できるくらいに、俺の周りには誰もいない。
家族は心中して全員いない。
友達も、ある時を境につくらないようにした。
そしてその代わりに、意地の悪い笑顔を手に入れた。
俺は、必ず誰かを不幸にするから。
だから、俺のそばに誰かがいるのは有り得なくて。

「今日は、日向さんは家の用事でお休みします」

えー? と、残念そうな一同。
この教師は、この声が「いじめができないから」という不愉快極まりない理由で発せられていることに気付いているのだろうか。
どちらでも変わらないだろうけれど。

その日の昼休み、俺は数人に呼び出された。
勿論、真ん中にいるのは菱野。
そこは、屋上だった。

「ねえ、黒澤あ」
「なんだいルカちゃん?」
「なんで、日向なんかの味方するの?」
「……」
「日向なんかより、あたしたちといた方が絶対に楽しいって。あんなやつ庇っても、意味無いわよ? あいつ、いつも一人で気持ち悪いじゃない」

菱野のいうことは、ごもっともだった。
ああ。
確かに、ひなたちゃんはいつも一人だ。
でも。

「ひなたちゃんが一人だから、だよ」
「はあ?」
「あれは、昔の俺なんだよ。独りじゃないけど一人で、孤独じゃないけど自立しちゃってる奴」

俺は、もう独りで。
俺は、もう孤独だけど。
まだひなたちゃんは、そうじゃないだろう?

「俺みたいに、一人で強がりすぎて、本当に強くなっちゃうよりはマシなんだよ。一人でいることが当たり前になったら……多分、独りぼっちになっちまうんだよ」

だから。

「俺は、ひなたちゃんにそうなって欲しくない」

俺と同じものがあったら、いけない。
独りなのは、俺だけでいい。
それでいいんだよ。
あんたは、もっと人を頼っていい。
人に依存して、弱くあれ。
たくさんの人に囲まれて、幸せに生きていけ。

「だから、ひなたちゃんの手助けをしてる」
「ば、ばっかじゃないの?!」
「ああ、馬鹿だよ。どうしようもねえ」
「……っ! 死んじゃえ!」

と吐き捨てて、菱野は去って行った。
空は青い。
どこまでも。
俺は独りだ。
どこまでも。


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