BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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【二次創作】さあ廻れ、アルカロイド【BL、NL、GL】
日時: 2016/08/11 10:34
名前: 夜藍 (ID: y36L2xkt)
プロフ: https://twitter.com/yaai_ktrlov

百合の根を食んで君は静かに瞳を閉じる。


□リクエスト常時受け付けております!お気軽にどうぞ!詳しくは>>372で。



どうも、初めまして。
夜藍(やあい)と言います。
二次創作のBL、NL、GLを書いています。
文才は限りなくゼロに近いです。

マナーは最低限守ってください。宜しくお願いします。

■最近の作者の傾向■
雑食を極めています。特に松とBSRが熱い

○全体的な作品傾向と注意喚起 >>333

作品別に目次。

○APH >>150
○DRRR!! >>158
○黒バス >>163
○銀魂 >>168
○KB。 >>174
○ぬら孫 >>200
○HQ! >>260
○うたプリ >>318
○進撃 >>350
○JOGIO >>359
○妖アパ >>373
○サイコパス >>384
○とうらぶ >>397
○魔法 >>396
○しょばろ >>399
○BSR >>398
○お粗松 >>395

☆企画のもの→>>151
☆曲お題 >>170

【スレタイ更新履歴】

ヘタリアでBL小説。
箱庭の中で
虹色パレット
くるくるめりーごらんど
永久睡眠時間
泡沫少女
深海魚の笑い声
さよならネバーランド
熱帯魚の憂鬱
さあ廻れ、アルカロイド←今ここ

Re: 【二次創作】さよならネバーランド【BL、GL、NL】 ( No.364 )
日時: 2014/08/13 15:49
名前: 夜藍 (ID: RATzCEO3)
プロフ: 救えなかった話 エルリ アニメ派の方はネタバレ注意

episode108





貴方が言うほど私は強くなかったのでした。








霧のような雨が降っている。鈍色の雲が辺りを覆っている所為で街は暗く、湿っぽい雰囲気が漂っていた。
湿っぽいのは雰囲気だけではなく、霧雨の影響か本当に湿度が高いようでシャツが肌にぴったりと貼りつく不快な感覚に俺は舌打ちをする。
気持ちが悪い、脱ぎ捨ててしまおうかと考えていたところにノックの音が耳に届いた。

「リヴァイ、少しいいか?」
低い声、誰かだなんてすぐに解る上に了承を得ようとしている言葉を投げかける割にそいつ______エルヴィンは俺が答えるよりも先に部屋に入ってきた。
「お前…」
その行動に呆れ返っている俺を見やり「はは、」と笑いながらエルヴィンは俺の頭に大きな手のひらを乗せる。
「ちゃんとノックはしただろう?」
「誰も入ってきていいなんて言ってねえだろうが…。」
「もし入ってくるなと言われても入るつもりだったと言ったら?」
「お前らしいし至極鬱陶しい。」
眉間に皺が寄っているのが自分でもわかるくらい、自分でもどれだけ不機嫌な顔をしているのかわかるくらいに自分は眼前の大男を蹴飛ばしてやりたいような小突いてやりたいようなそんな気分だった。
いつまでも小さい子の様に、子供をあやすかのように頭に置かれた大きな手は暖かいのと同時に歯痒さを感じる。いつになれば対等に見てもらえるのだろう、きっとそんな日が来ることなんてないと頭のどこかではそう思っているのだがそろそろ子供扱いもやめてほしいところだ。

イライラしながら頭の上の手を払いのけ、「話があるんだろう」と言いながらエルヴィンを睨みつけると「そう怒るな。」と苦笑された後にやっと本題に入った。




「…まあ大体の話は解った、ちゃんと会議には出る。」
「ありがとうリヴァイ。」
ふ、とこちらに微笑みかけ感謝の念を告げられた後思い出したかのように「ああそうだ、」と部屋から出ようと立ち上がりかけていたエルヴィンが俺の方に向きなおる。
「先程から思っていたんだが…リヴァイ、服が濡れているぞ。」
「ああ…この天気と湿度で汗ばんでな…。」
「そのままでは風邪をひいてしまう、早く脱いで体を拭こう。」
どこから取り出したのか分からないタオルとハンガーにかけてあった着替えを片手に持ちながら言うエルヴィンに誰のせいで着替えれなかったんだ、と内心毒づいたのは言うまでもない。
そんな間にもエルヴィンはシャツのボタンを外し、脱がせ、ベッドに座っていた俺をくるりと背を向けさせて背中を拭き始める。
強くも弱くもない、丁度いい力加減だ。

少し後ろに首を傾けて相手の様子を確認しようとすると背中を拭いていたエルヴィンの手が止まった。
「どうした、」と問うより先に暖かいものが背中にぶつかった。それが何の感触かはすぐに解る。エルヴィンが俺の背中に口づけたのであろう______何故そのような行動をとるのかは全く持って解らなかったのだが。
「…怪我はもう大丈夫なのか。」
す、と腕を回し後ろから俺を抱きしめながらエルヴィンが問う。
いつもなら拒むその行為を何故か俺は今回に限ってその腕を引き剥がすことなく「じきに完治するだろうよ。」と答えた。
「そうか、よかった…」
一息ついた後エルヴィンは俺に静かに言う。


「お前のこの背中には、何があるだろうか。」
「……何も無ぇよ」
「随分と背負わせてしまったな。」
「何を今更、」
「お前にあるのは翼だ、人々の希望だ、そう言って。」
「初めからそんなもんなかったよ、俺には何もない。」


そうだ、俺はお前が思っているほど強くなどない、お前が言っている翼も、何もこの背中にはありはしない。
お前のその回している腕が、失ってしまったその右腕が何よりもの証拠だろう、大切なものも何も守ることのできない俺に翼なんてなかったんだよ。





○貴方の求めた翼はどこにもないのでした。

_______そうです私は強くなどなかったのです。

_______貴方の前ではずっとずっと無力だったのです。






もう一度、が叶うのならば両の腕で俺を、

Re: 【二次創作】さよならネバーランド【BL、GL、NL】 ( No.365 )
日時: 2014/08/13 15:58
名前: 夜藍 (ID: RATzCEO3)
プロフ: 救えなかった話 エルリ アニメ派の方はネタバレ注意

episode108
あとがき的な。

全体的に鬱蒼とした暗い話になりましたがこんなエルリが好きです…
子供扱いされるのが嫌だとか、仲間を守れなかったとか、怪我をして戦線離脱していたからとはいえ団長を、大切な人を守ることができなかったという兵長の葛藤とかもやもやした気持ちをもっと見てみたいな、と思いながら書きました。
どちらかというとエル→←リという両片思いな感じだったかもしれません。
私個人としては団長の腕の話にまつわるエルリというシチュエーションがすごい好きなのでなんだか前の話も抱きしめられて今回も抱きしめられてってしてますがそれにもほのぼのだったり暗かったり自分でも高低差が激しいなと思います…

今度はできるだけ明るい話を書きたいところです!閲覧ありがとうございました!

Re: 【二次創作】熱帯魚の憂鬱【BL、GL、NL】 ( No.366 )
日時: 2014/08/14 16:17
名前: 夜藍 (ID: RATzCEO3)
プロフ: ちょっとしたいざこざの話 影日 月山 大菅

episode109






「え、ちょっと待って影山、今なんて言った?」
「だーかーらぁ!大地さんと…スガさんが喧嘩した…みたいだ。」
どんどんと声は尻すぼみになっていったものの今度こそ聞き取れたその言葉に俺は思わず声を上げる。
「え、え、えええむぐっ!?」
深夜0時を過ぎた合宿場に俺の声が響き渡る______よりも前に影山に両手で口を塞がれそれを阻止された。
「うるせえ静かにしろ…!」
眉間に皺を寄せながら叱ってくる影山には敵わず息を吸い込んで落ち着いてから話を進める。

「いや、だってそれ一大事じゃん!」
小声ながらも聞こえるように顔を近づけて言うと影山も溜め息を吐いて答える。
「あの二人が喧嘩…ってのはよっぽどのことがないと起こらねえと思うんだが…なんだか今日はよそよそしかったというか様子がおかしくてな…。」
影山が重々しい口調で言うのも無理はない。大地さんとスガさんといえば二人とも怒らせると怖いが基本的には温厚な性格の優しい先輩であり頼りがいのある先輩だ。その上二人は仲が良い。きっと試合や部活の繋がりで深めてきた絆というものなのだろう。お互いに信頼しあっているように俺には見えたし、他の人もそう思っていることだろう。
なのにそんな二人が喧嘩、とは。これは天変地異の前触れではなかろうかとそういう事なのである。影山がこんなに顔を顰めるわけである…まあいつでも怖い顔してるけどな。
と思いながら影山を見やるとさらに怖い顔をしていたのでこれ以上思うのはやめておこうと冷や汗をかいた。

「…とにかく、明日の練習の様子見てたら分かると思う。二人には早いとこ仲直りしてもらいたいところだし、何かできたらいいんだが…。」
「俺も二人がピリピリしてるのやだし、早く仲直りしてもらいたいし、出来ることならなんでも協力する!」
うんうんと大きく頷きながら影山の意見に同意した。




合宿の朝は早い。朝五時には起床しなければいけないし食事も早いところ済ませなければいけないので

保留

Re: 【二次創作】熱帯魚の憂鬱【BL、GL、NL】 ( No.367 )
日時: 2014/10/06 08:36
名前: 夜藍 (ID: YgiI/uLg)

episode109
あとがき的な



保留

Re: 【二次創作】熱帯魚の憂鬱【BL、GL、NL】 ( No.368 )
日時: 2014/11/22 13:20
名前: 夜藍 (ID: xrRohsX3)
プロフ: ひとりぼっちは寂しい話 銀桂 本誌ネタバレ注意

episode110

















「銀時」
そう呼ぶ声は昔より幾分か低くなったとは思うが、あの時と同じように凛としていて真っ直ぐなことに変わりはない。
そういえばいつからこいつは俺の事を名前で呼ぶようになったのだろうか。
「なんだヅラか」
振り返り言うとヅラは少しむっとした様子でいつものように「ヅラじゃない、桂だ 」 と返してきた。
そういえばいつから俺はこいつの事をあだ名で呼ぶようになったのだろうか。
どちらも解らない辺り、きっとずっと昔なのだろう。とんだ腐れ縁だ、と笑みをこぼした。

攘夷活動と真選組から逃れるため、ヅラは住居が定まっておらず各地を転々としている。
なのでいつもこのかぶき町に留まっているわけではなくここから遥かに遠い場所に潜伏する場合もある。
今回はそのケースだったようで長らくこの顔を見ていなかった。今日で丁度ひと月程になるのではないだろうか。
だが「久しぶりだな」と言う台詞よりあいつが先に出したのは「会いたかったか?」という若干挑発気味の台詞だった。
ニマニマと腹の立つ表情で紡がれた言葉を「別に?」と俺は一蹴する。

と、ここまではいつも通りの会話だった。
いつもならここでヅラは拗ねるなり俺を殴るなり挑発し続けるなりするだろう。だが、今日のこいつは少し様子が可笑しい。
何故なら、「俺は会いたかった」などと言って俺の背に腕を回してきたからである。
幸いなのか人通りが少ない道でこの光景を凝視している者はいないのだが、いつものヅラならこんな道の真ん中で抱きついてきたりなどしない。いや、そもそもこうやってあからさまに甘えてくること自体がおかしなことなのだ。
そこで俺は察して自分の体からヅラを引き剥がし、肩に手を置いて覗き込みながら言った。
「…何かあったのか?」
微妙な間の後、ヅラは困ったような薄い笑いをこちらに向けてきた。



「昔のことを思い出していたんだ。」
場所を移動し、俺の住居である万事屋の一室のソファーに腰掛けたヅラは静かな口調で言う。
「お前と、高杉と、先生と、過ごしていたあの日のことを思い出して」
目を伏せ、幸せそうな表情を浮かべる。
「弱くなったものだな俺も…情けない。」
幸せそうな笑顔は自嘲気味の笑みにすり替わった。
そんなことを思ってもどんなに願っても先生は帰ってこない、そしてあの日々に戻ることなどできない。こいつも俺も理解していることだ。理解した上で俺達は俺達の道を進み、生きている。
それにこいつはいつも自分の信じる道を真っすぐに歩いている。自分がする努力は当たり前だと、立派な武士になるのだと、そうしてきた努力で昔は神童だと言われていたという話をどこかで小耳に挟んだことがある。
そんなヅラが今、目の前でこんな顔をして弱っているのだ。
何だかわからないが心の奥底に危機のようなものを感じた。

ヅラの零した言葉には応えずに俺は無言のまま立ち上がり、ヅラの隣に腰掛けた。
「おめーは無茶しすぎだ、努力だのなんだのに縛られてるようにしか俺には見えねぇ。」
少ししてから出した声は乾いていてカラカラとしていた。咳払いを一つしてから、「昔からずっと休むこともしなかった心にガタがきたんじゃねえのか、」と続ける。

俺は親という存在を知らないが、ヅラも小さい頃に既に両親が亡くなり天涯孤独の身だった。
俺は先生に拾われ、そこで暮らしていたからさほど寂しさというものを感じたことはない。
だがヅラは寺子屋にいる時以外ほとんど一人で生活していたらしい。だからだろうか、家族の温かさというものをどこかで求めているような気がしてならなかった。
そしてその温もりがなければこのままこいつは壊れてしまうのではないのだろうかという恐怖があった。

「だからちゃんと休め、たまには立ち止まれ、そんで……甘えてもいい。」
俺の言葉にヅラは目を見開く。が、すぐにその目を伏せた。
「……それは怠惰だ。」
「ちげーよ、休息だ。無茶しすぎて壊れるよりずっとマシなことだと思うぜ?」
ず、と顔を近づけ詰め寄り強く言う。だが目を逸らして「でも、」と頑なに俺の主張を認めようとしない眼前の相手にとうとう俺の中の何かが切れ、気づけば相手を抱き寄せていた。
「ぎ…ん…」
「お前は!!!小難しいことばっか考え過ぎなんだよ!!!」
自分でもこの行為の意味はわからない。が、ヅラを抱き寄せてから羞恥のようなものが込み上げてきてつい大声を出して誤魔化してしまう。
「だからその、黙って甘えさせられてろ!」
若干自分でも何を言っているのか良くわからないのだが、そして最高に恥ずかしいのだが伝わったのだろうか、横でクスクスと笑うヅラの声がした。

「じゃあこのまま抱かれていようか。」
静かな声で言うとヅラは先程のように俺の背に腕を回した。














○昔話と気休め

__________少しの間でいいから

__________落ち着けるだけの温もりを











「それにしても銀時は素直じゃないな!ハッハッハ!!」
「うるせえ、笑ってんじゃねえよアホヅラ!!」


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