BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- レトゲー少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け)
- 日時: 2019/05/23 23:28
- 名前: まふぃん@白旗 (ID: TdwH/e73)
- プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12412
※これは#コンパスの二次創作作品です
アタリ受け・愛されが少なくて発狂した腐れ人間が作ったアタリ受け・愛され短編集です。
パロや年齢操作もあります注意
あと普通に女の子攻めとかあるよ注意(だって受けだもの)
我が家の日常も時々書いていきます。
アタリ君が可愛い
自身が所属してる保育園ギルドの小説も書いています。その場合はっきりと明記しているか(保育)と付けて区別しております。
レトロ総師白旗
ログインは出来ません
追記3
2000hit行きましたので、リクエスト受付開始!
追記4
…保育園ハッシュタグ…!
追記5
3000hitありがとう!
追記6
4000hit!いつもありがとうございます!
追記7
じわじわと5000hit。感謝感涙です!
追記8
6000hit!本当にありがとう!
追記9
7000hitやったねたえちゃん!
追記10
チョコチョコと8000hitありがとうございます!小説って見てもらえる事が貴重な事だから凄く嬉しいです…!
追記11
いつの間にか9000hit…はわぁ…
追記12
……10000hit?!!?本当にありがとうございます!
追記13
20000hit(参照)ありがとー!
- Re: レトロ少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け) ( No.141 )
- 日時: 2019/01/10 06:02
- 名前: 感謝の白旗 (ID: TdwH/e73)
6000hit、本当にありがとうございます!
漫画とは違い、活字って嫌いな人や苦手な方も多いと思います。
それでも好きだと言ってくれた人が居てくれた、見てくれてる皆様が居てくれてたからこそ、ここまで続けてこれたのだと思います。
そして、私が好きだと思った事が誰かにでも伝わっていたのなら、こんなに嬉しいことはありません。
……まぁ最近アタリ受け小説の更新が出来ていませんでしたが(初見の人タイトル詐欺だと思ってたら申し訳ない)
まぁこれからはバランスも取るようにはしますので、見捨てないで下さい(汗)
まだまだ幼子の書いたような文しか書けていませんが…沢山書き方について勉強したりして皆様に恩返しというかなんというか…上手いといってもらえるような小説を届けられるように頑張りますので、これからもどうぞよろしくお願いします。
レトロ総帥白旗
- Re: レトロ少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け) ( No.142 )
- 日時: 2019/01/26 19:22
- 名前: レトロ魔法使い白旗 (ID: TdwH/e73)
「魔法使いと青の少年」
*捨てられ弟子マルコスと魔法使いアタリのマルアタ
*>133で書かせて頂いたものの続き
*白旗クオリティにご注意を
_____魔法や呪いは、誰かの思いや感情で作られている。
アタリ君のペット(にされた上級悪魔)13はそう幼い頃の僕に教えた。
「そうなの?」
「ああ、そんでそれは確実性が高ければ、そのイメージが鋭利であればあるほど確かなものになる」
「それって、どういう____?」
「13、マルコスー?飯出来たぞ〜」
まだ幼い僕には13の言ったことがいまいち分からなくて、聞き返そうとしたらアタリ君の美味しいお知らせにかき消された。
「俺様いっちば〜ん」
「あ、ズルい!」
「おい二人とも家の中で走るんじゃねぇ!家壊す気か?!」
それを聞いて走り、怒ったアタリ君に二人揃って拳骨を喰らう。
拳骨は痛かったけど、その時間はとても温かくて、ずっと続いて欲しくて。
だから僕は、ずっと隣で笑えるように一つの魔法を作ろうとした。
なのに
「ごめんな」
どうしてそんな悲しい顔をして、僕の目を塞ごうとするの?
「アタリ、く___」
「悪いな、マルコス」
伸ばしかけた手は、歩み寄ろうとした足は13によって抑えられた。
必死に抗おうとするけど、重い像か何かで潰されているみたいでピクリともしない。
「アタリ君、アタリ君!」
どうして、何でこんなことするのさ。
君が褒めてくれた良い頭は、理解不能の文字で埋め尽くされてる。
生まれて初めて思った、「わからない」
それはこんなにも恐怖を与えるものだった。
「…価値も無い畜生ごときが、容易く俺の名前を呼ぶな…虫酸が走る」
それはいつもとは違う、どこまでも冷たい声だった。
とうとう声でさえも、重く何かがのしかかり、何も出なくなる。
「はっ、ざまぁねぇな…もう二度と会うことも無いだろうよ」
そう言うとアタリ君は何もできない僕の目を塞いで、視野は奪われて、黒い闇に落ちていく_____
______魔法使いの料理を食した者は、料理は胃に溶かされ、血を巡り、己の血肉になりて……その体を蝕む。忘れない限り魔法使いから永久に逃れられず、呪われた人生を歩むこととなる。
ドサリ、と手から本が落ちる。
「………え」
ふらふらとする身体を動かしてなんとか本を拾おうとして、座り込んで、混乱する頭を落ち着かせようとする。
ぐるぐるぐるぐると頭の中で色々な思考思い出が巡って、考えたくはなかった事実が俺の中で定まる。
『おいしいよ』
『いっしょにごはんつくろう』
『きょうのごはんなに?』
『おなかすいた』
アイツは毎日、俺の作った飯を食べていた。
だから、ずっと俺から離れようとはしなかった?
俺が愛せば、アイツも隣に居てくれてるなんてそれは勝手に思っていただけだったんだ。
この呪いのせいで、アイツは縛られていただけ。
___でも、黙っていれば_____?
そんな気違いじみた発想を振り払うように、頭を横に振るう。
ダメに決まっているだろ、そんな事!?
師匠として、魔法使いとして出来る事は。
必死に目を走らせて、見つけたページの一行を指でなぞる。
それは。
何も出来なくなったマルコスの目を塞いで、俺と此処での生活の記憶を無くしたマルコスが幸せに暮らす想像をする。
『記憶を無くす魔法』には無くした記憶の後のイメージが重要。
幸せから突き落として、絶望させることよりも。
心無い事を言って、相手を傷付けることよりも…。
「アタリ君よぉ、本当にこれで良い訳ぇ?」
「何が、だよ?」
「今のアンタ、相当ヒデー面してんぜ?」
13は何を言ってんだ。
顔に手を当てると、うっすらと濡れている…最後の悪あがきに、マルコスが雨魔法でも唱えたのか?
……ああ、それにしてもやけに温かくて、止まらねぇ雨だな。
コイツの記憶を消せば、これは止んでくれるのかな。
……願わくば、コイツが…マルコスが悪い魔法使いの事なんか忘れて、可愛い女の子と幸せに暮らしてくれることを。
イメージが出来た後は、適当な呪文を唱えれば魔法は発動する。
13の言う濡れたヒデー面で、俺は精一杯微笑んで言葉を紡いだ。
「ごめんな、どうか幸せになって」
魔法は発動して、マルコスの頭から記憶が出て、泡の様に弾けた。
とても、バカみたいに綺麗だった。
昔昔、村には一人の美しいサファイアのような瞳を持った少年が住んでいました。少年には特殊な力はありませんでしたが、想像力は人一倍豊かでした……彼は足をかつて事故で失い、することが無く一人で、夢の自分を思い描いていました。
ある日のこと、少年は足が元通りになり、気持ちの良い草原を駆ける想像をして、適当な言葉を紡ぎました。
すると足は元通りになり、彼は自慢の足の速さを取り戻す事が出来たのです!
それを見た母親は「すごいね、×××はまほうつかいさまのようね!」と少年の頭を撫でました。
少年はそれが嬉しくて、皆を笑顔にするために力を使いました。
最初こそ皆は喜んでいましたが、段々と力を持つ少年の事を恐れるようになりました。
そしてある夜、少年達を殺そうと家に村民が押し掛け、少年を逃した母親は殺され崖の下へと遺体を落とされました。こうなってはもう見つける事は出来ません。
逃された少年は森の奥深くに逃げ込み一人泣き崩れました。
そして追っ手が、少年に鍬を降り下ろそうと構えた瞬間______
少年の怒りを感じた大地が、追っ手を皆串刺しにし、無惨な死体を野に晒させました。
少年は人を殺してしまった恐怖に、奥に、もっと奥にへと逃げ出しました。
それから何十年かして、少年は村の間で「人殺しの魔法使い」として恐れられ、子供を捧げられるようになりました。
子供が無事に帰ってくることなどありません。何故なら、皆魔法使いにより遠い異国の地や空で幸せに暮らしているから。
けれど村の者は『憂さ晴らし』を奪った心の奥底で憎き者として恨んでいるのです。
村は、本当に間違っているのかはどちらかということは心の底ではわかっています。けれど、もう戻れません。
少年に強く、解かれることのない『呪い』をかけてしまったから。
「ねぇ、マルコス君これってどういうこと?」
リリカちゃんが読んでいた絵本から顔をあげて、僕に聞いた。たしかその絵本は隣国の小さな村の伝記みたいなものだった気がする。
「んーと、想像力があれば魔法は発動できるから…村の人達が揃ってアタリ君を恨んだからそれが「呪い」になっちゃったんじゃない?」
そう軽く説明するとリリカちゃんは可愛く頭をかしげた。
「…マルコス君、この子の名前アタリ君っていうの?」
「え?」
「だって、この絵本のどこにも名前…書いてないよ」
ほら、と見せられた絵本には確かにそんな記述はどこにも無い。
どうして、出てきたんだろう?
だって、そんな名前聞いたことが___
『…は…タリだア…リ……前…?』
『お…の…前は、…人…ら……て…マル…スで…う…?』
『…い二…とも…の中…走る…じゃね…!…壊……か?!』
『……ご……な』
頭の中で、雑音が混じった誰かの声が響く。
違う、誰かじゃなくて。これが誰か、僕は知っている。
僕に、新しい僕を与えてくれて、想う事と魔法を教えてくれた。
「アタリ君…!」
あの、誰よりも優しい魔法使い。
「どうして、私の子供が命を奪われなくちゃいけないの?!間違っているのはあの魔法使いよ!」
自らが傷付けた子供を抱いて、まるで自分が被害者かのように女は村人に語りかけた、いや叫んだ。
その哀れな姿に真実を知らぬ男は同情し、悪逆非道と語られる魔法使いに怒りを募らせる。
「そうだ、どうして俺達が奪われ続ければならない!」
「俺達の時代で、こんな悪夢を絶ちきるんだ!」
「人殺しの魔法使いに、制裁を!」
間違った正義をふりかざし、貯まった怒りや恨みは村を包み込み。各々武器や松明を抱え禁忌の場所とされた森の大地を踏む。
……村人の様子を見ていた黒猫は、人間の愚かさにため息を着いて魔法使いの家へと戻った。
俺は本当に欲張りな、魔法使いだ。
外から聞こえる罵声を聞きながら、俺はそれをもう一度深く理解する。
人の喜ぶ顔が見たかった。だから俺は沢山魔法を使った。
……そしてその笑顔見たさの欲が、こうやって身を滅ぼす羽目になった。
それにしてもこれから殺されるというのに、頭は家の存続に傾いている。
…もしかしたら、帰ってくるかもだなんて。記憶を消した本人が今更何を言っているんだろう、何を望んでいるんだろう。
俺がアイツに望むべきものは幸せだけなのに。
これ以上欲に埋もれる前に、とっとと処刑されるとするか。
俺は騒ぐ悪魔を入れた檻を一瞥して、恐怖を与えないように穏やかな笑みと声をかけた。
「俺が死ねばその檻は壊れる、俺の罪にお前を殺させる訳にはいかねえよ」
ガシャン、と檻は強く音を立てた。
村人達は、突然目の前に現れた魔法使いに正義という名の暴力をぶつけていた。
縄で拘束する事も忘れ、ひたすらに子供を居なくなった苛立ちを、怒りを。
魔法使いでは無くなった少年を、子供の代わりに殴り、蹴り、散々に痛めつける。
少年はされるがまま、罰を受けた。
罵詈雑言を受け止めた。
唾を吐かれ、片目を奪われ、熱された鉄で肌を焼かれ。
それでもうめき声の一つも上げない少年に、とある女は痺れを切らして、鍬を降り上げる。
少年はぼんやりとする意識の中、かつての情景を思い返していた。
鍬が勢いよく降り下ろされた、その瞬間______
地面から生えた枝が急速に成長を遂げ幾重にも重なり、少年を攻撃から守った。
急な展開に目を見開き凍り付く村人達を一瞥した「魔法使い」はただ一言、冷たく言葉を発する。
「……僕の大切に、何をしたの」
返答を待つよりも早く、翠の魔法使いは魔法を唱え、地中から生えた鋭い枝は数人の村人の心の臓を貫いた。
逃げようとする者にも容赦なく空から無数の尖った枝を落とし身体中に穴をあける。
残った一人の女は魔法使いの足を掴んで、命を乞う。
「あ、あなた、××でしょう?私はあなたのおかあさんよ、よく立派になって帰ってきたわね…悪い魔法使いに生贄として捧げてしまってごめんなさいでもわたしはあなたのこと___」
魔法使いは女を蔑み、地中から、天から枝を出して罪深き体を刺し、呪われた森の地に無様な姿を晒した。
どうして、と呟いた母親に魔法使いは答えた。
「僕は××じゃない…魔法使いの一番弟子、マルコスだ」
女は暗くなっていく意識の中、息子…魔法使いの弟子が離れ行くのをただ見ていることしか出来なかった。
ぽたり、ぽたりと顔に温かいものが落ちてくる。
「アタリ君」
俺の名前を呼ぶ声が聞こえる。
その声は記憶にあるものよりだいぶ低くなっていて、直ぐには誰かなんて分からない。
「…起きてよ、アタリ君…!」
その泣きそうな声と、雨のように落ちてきた涙の粒で俺は瞼を開けた。
「っ、アタリ君!」
目の前に、目鼻立ちの整った顔が近付いたと思ったら強く、抱き締められた。
今の声で確信した。と同時に疑問を抱く。
どうして、お前が此処に居るんだ。
………マルコス。
けれどそれは声にならず、仕方なく俺は久しぶりに会った弟子の体を抱き締め返した。
「ばか、ばか…死んじゃうかとおもったじゃん、やっと君のこと思い出せたと思ったらまた失いそうになって、怖かった」
抱きしめ返した体は大きくなって、でも震えていて、俺は。
突き放さなくちゃいけないはずなのに、コイツの幸せを願うならそうしなくちゃいけないのに。
「マルコス」
名前を呼んで
縛り付けて
離さないように、離れないように
ぎゅっと強く抱きしめていた。
おまけ会話
「…やっぱ呪いからは逃れられねぇのか」
「…何の呪い?」
「魔法使いの飯食った者は呪われた人生を歩むって奴」
「…それ、呪いじゃないよ」
「は?」
「昔、僕が君とずっと一緒にいるために作った魔法…実現性高める為に本にしてあの村に出そうとしたんだけど」
「…え」
「まさか、それ信じて記憶消したとかじゃないよね?」
「…」
字数越えました…
- Re: レトゲー少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け) ( No.143 )
- 日時: 2019/01/15 03:58
- 名前: レトロアイシクル白旗 (ID: TdwH/e73)
アダアタ(保育)
「せんせい、おやすみ」
*ソンレイ・マルアタだけなんていう幻想をぶち壊す。
*いい加減魔法使い仕上げろって話ですねごめんなちい
*これは『三次創作』です。原作はもちろんギルドとも全く関係がありません。ただの妄想です。
*マルコッス先生とアタリ先生が帰ってきたこと前提のお話。
此処は#コンパス保育園。今は昼ご飯とおやつを食べ終わり、お昼寝の時間で園児は皆、夢の中に_____
「……まぶしいです」
と思いきや一人、起きている園児がいた。彼はアダム・ユーリエフ、たった一人の弟を持つ兄である。…どうやら窓から日光が差し込み、それが眩しくて寝られないようだ。
カーテンに手を伸ばそうにも、窓が高いので1ミリもかすらない。
こういうときは、先生に相談するべきだろうとアダムは思い至り、布団から抜け出た。そして空いた布団というより、弟のソーンの隣に近くに落ちていた人形を置く。
「すいません、ソーン…すこしここをはなれます」
いいこにしててくださいね、とアダムはソーンの頭を撫でた。
ソーンは一瞬嬉しそうな顔をして、また寝息を立て始める。
それを確認したアダムはそっと音を立てないように、寝相の悪い忠臣やちさとを踏まないように教室を抜け出た。
「せんせい、はしょくいんしつですよね」
そう口に出して確認して、アダムはまたそうっと歩いた。
誰の声もしない保育園は、何だかさみしい雰囲気をかもし出していて…アダムは少し、怖くなった。
けれど寝なければ後が持たないということは、よく分かっている…
とてとてと職員室へ向かう。しかし職員室にも人の気配が無さそうだ。
「しつれいします…」
カラカラと引き戸を引いてアダムは職員室に足を踏み入れた。
明かりこそ点いていたが、監視席で13が居眠りしているだけで後は誰もいない。
「……おこすのは、さすがに…」
気持ち良さそうに眠る13を見てアダムは起こすのは申し訳ないと思い、職員室の奥へと進んだ。
奥の部屋には、先生達のプライベートルームとシャワー室がある。
ドアノブを捻り、アダムはドアを開けた。
……が。
「……どこが、どのせんせいのへやなのでしょう」
ドアの先の景色は、廊下に並ぶ無個性のドア達。
一番奥はシャワー室だが、それ以外は何も覚えていない。
アダムは適当に、1と書かれたドアノブを掴んだ。
そして、ドアノブを捻り、中に入る。
その先には______
「アタリせんせい!」
「お、アダムか!どうしたんだ?リリカと一緒にお昼寝は?」
我らが保育園園長、アタリがレトロゲームをしていた。
アダムはその事に内心安堵しつつ、事情を話す。
「まどが、まぶしくて…かーてんにもてがとどかないのでねむれないのです」
そのことを聞いたアタリはゲームを止めて、アダムの目線に合わせて言った。
「あー…今度からちゃんとカーテン閉めるように言っとくな?悪い気付かなくて」
「いえ…せんせいのせいじゃ、ないです」
首を横に振ってそう言ったアダムにアタリは困ったような、それでも優しい笑みを浮かべてただ一言「お前は優しいな」とアダムの頭を撫でた。いつもは撫でる立場にいるアダムは、この撫でられることには不馴れではあったが、悪い気はしなかった。
「…こんなんじゃお詫びにはなんねーかもだけど」
アタリは自身のベッドの上に座り、ポンポンとマットレスを叩いた。
「先生のベッドで一緒に寝るか?めっちゃふかふかで寝心地良いぞ、これ」
そう言われアダムはアタリの隣に腰掛けた。確かにふかふかで、寝たら凄く気持ちが良さそう。
ふかふかの魔力にアダムは自然と吸い寄せられ…
「ねます」
そう確かに答えたのだった。
ふかふかのベッドにふわふわの布団、アダムは今すぐにでも寝てしまいそうだった。けれど、とアダムはアタリから少し距離を取る。
………おれはつめたいから、アタリせんせいをひやしてしまうかもしれない。
もしこのまま意識を飛ばせば、何をするか分からない。…もしこおらせて、アタリせんせいにきらわれてしまったら?もし、しらずしらずのうちにたいおんをうばって、ずっとつめたくしてしまったら、めざめなかったら…
教室で寝てる時はそこまで熟睡はしていないので、それはないと言い切れる。
しかしこの布団だと本当に寝てしまいそうで、何をしでかすか分からない。
あるはずがない、でも本当に?本当にそう言い切れる?
もし、という最悪な想像がアダムの頭を駆け巡る。
とても恐ろしくなり、涙が溢れた時___
温かい手が、体が、アダムを抱き締めた。
「アタリ、せんせい…」
思わずそちらを向くと、綺麗な水色の目がこちらを優しく見ていた。
「…何泣いてんだよ?何考えたのかしんねーけど俺は大丈夫だから」
ほら、とアタリは一層強く抱き締めた。アダムはその背中におずおずと手を回す。
「…さむく、ないですか?」
「何言ってんだ、あったけーよ」
「こわく、ないですか」
「大丈夫大丈夫、怖くない怖くない」
「はなれて、いきませんか」
「こんなに近くにいるのにか?」
「……きらいませんか?」
「嫌わねーよ、絶対」
「そうですか」
アダムは、ぎゅっと抱き締めた。けれどアタリは青ざめる様子も何もない。
「な、大丈夫だったろ?」
あっけらかんと笑うアタリにアダムもつられて笑う。
「はい…ありがとう…おやすみなさい…せんせい」
最後にアダムは額にキスをして、そのまま夢の国へと旅立った。残された先生は額にそっと触れて幸せそうな笑みをこぼす。
「おやすみ、アダム」
またあとで、会おうな。
二人分の寝息が部屋に小さく響いていた。
おまけ
「アタリ君!アダム君と寝たって本当!?」
「ああ、そうだけど」
「僕とは?!」
「寝ない」
おまけ2
「アタリせんせい、ねむれません」
「またか?ったく…しょうがねぇな」
(アタリせんせいの、たいおんをかんじながらねたい…なんていったらきみわるがられるでしょうか…)
はい、やらかしましたね。
ごめんなさい、ごめんなさい…お昼寝書いてみたかったんです…忠臣君は寝相が悪い(確信)グスタフさんに蹴り食らわして怒られてそう…
別にマルアタに囚われなくても良いのでは?ってなりましたがこれ絶対に怒られる奴…明日には消しておきましょうこれ。怒られる処か卸される未来しか見えません。
- Re: レトゲー少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け) ( No.144 )
- 日時: 2019/01/15 20:01
- 名前: レトロ兵器白旗 (ID: TdwH/e73)
同盟+α(保育)
「スーパーおやつ攻防線」
*ぐずり臣が見たかったけどぐずらせるのが難しかった
*三次創作です。この世の生きとし生ける者全てに関係がない。
「やだー!!かわぬかばかものぉ!」
「買わんと言ったら買わん、それに菓子は一つだけと言っただろうが!」
…保育園近くのスーパー、お菓子コーナーにて。
今日の晩御飯の材料を買いに来た、恐怖の司令官と菓子を2つ抱え駄々を捏ねる未来の総帥は攻防線を繰り広げていた。
ちなみに周りの人はこれにもう慣れているので何も言わない。
攻防戦は続いている。
「大体、そんなに食える訳がないだろうが」
そうグスタフが言えば負けじと忠臣は胸を叩く。
「たべれるにきまっておろうが!われのいぶくろのおーきさをあなどるでない!」
しかしそれを聞いたグスタフは鼻で笑う。
「そう言って前回肉を残した馬鹿は何処の何奴だったかな?」
「……………!」
それに何も言い返せずに、忠臣は押し黙った。
…確かに前回おやつを食べ過ぎて晩飯を残したのは確かに自分だ。でもそんな言い方をしなくても良いではないか。
下を向いたまま何も発しなくなった忠臣を見下し、グスタフは意地悪な笑みを浮かべる。
「ふん、漸く黙ったか。早くどちらかを返しに______」
言葉は途中で遮られた。何故なら顔を上げた忠臣は涙やら鼻水やらでぐっちゃぐちゃの、酷い顔をしていたからだ。
「いやだ…!ぜったいたべられるといったらたべられる…いやだ…!!」
しかも怒っている。
流石にやりすぎたか、と思ってももう遅い。グスタフはぐずる子供のあやし方など知らない。
「…お、桜華の男児は滅多に泣かないのでは無いのか?お前だけそんなに醜態を曝して…みっともないったらありゃしないな」
「うるさい…!おうかなどしらん…はようかえ…!」
いつも通りに煽ってみるが、何も変わりは無い。(むしろ逆効果)
……これだから、餓鬼は。
何にせよ此処から退かさなくてはならない、しかしおやつを買わせる訳にもいかない。
ふとグスタフが思い付いたのは忠臣の育て方なんかを教えてくれた知人。
アイツなら子供のあやし方を知っている筈だろうと電話に手を伸ばしかけた時…
「あれ、忠臣…とグスタフのおっさんじゃねーか。何してんだ?」
「ただおみくんと…えっと、こわいおじさん…こんにちは」
偶然買い物に出ていた13とレイチェルに、出会ったのだった。
「子供のあやし方ァ?」
「そうだ、早く教えろ…夕飯に間に合わん」
「…んー、じゃちょっとアイツ見てみろよ」
そう言って13はレイチェルに指を指した。
彼女が何か特別な技を持っているようには見えないグスタフは首をかしげたが、一応その通りにしておいた。
「ただおみくん、どうしてないてるの?どこかいたいの?」
レイチェルがうずくまる忠臣に声をかける。微かながらに声を出して忠臣はそれに答えた。
「…………ぐすたふが、おかしをかってくれんのだ」
「ただおみくん、ふたつもってるね…ふたつとも?」
「ああ、だけどどちらかえらべといったんだ!えらべないというのに、ふたつかうことはことわられたんだ!」
「……なんで、ふたつかっちゃだめなの?」
「……………いちにちいっこが、やくそくだからって」
それを聞いたレイチェルは忠臣の刀に飾りを見て、語りかける。
「そっか、ただおみくんは…やくそくまもれない?」
「まもれるわけがないだろう、そんなやくそくなんて」
吐き捨てるように呟いた言葉を拾って、レイチェルは話す。
「じゃあ、そんなこはほかのやくそくもまもれないって、わたしおもうよ」
「……え」
「ただおみくん、アタリせんせいとやくそくしてるよね?」
「……」
「まもれなくなって、いいの?」
「…それは、やだ」
その答えにレイチェルは優しく微笑んだ。
「そうだね、わたしもいや。だから、だからね…そのやくそくをまもるために、グスタフさんとのやくそくもまもろう?きっとなにかグスタフさんとのやくそくにもいみがあるんだよ…いみのないやくそくなんて、ない」
それを聞いた忠臣は持っていたおやつの片方をレジに戻し、もう片方をカゴに入れた。
呆気にとられるグスタフに13はレイチェルがしたことを話した。
「…アイツは、一体何を?」
「何もしてねーよ、ただ優しく分かりやすく誘導しただけ…怒鳴り付けるだけじゃ何も解決はしねーから。あ、ちゃんとその『約束』の意味話してやれよ?…まだガキだから勘で分かるとか空気読むとか出来ねーんだ」
そう言い残して、13とレイチェルはその場を去った。ただ二人だけが残る。
「ぐすたふ、はやくれじにいかぬか」
「……分かってる」
レジの列に並んだ所で、グスタフは気まぐれに忠臣の頭を撫でた。珍しいその行為に忠臣は驚いたが甘んじてそれを受け入れた。
「いつもならたたっきってやるところだが…よかろうぞんぶんに「ただおみ」……なんだ」
セリフを遮られて不機嫌そうな顔をする忠臣にグスタフは苦笑する。
「帰ったら、少し話をするか…俺は餓鬼の事なんか知らん、だから…教えろ。お前という存在を」
「われは、がきではない!…だがたしょうのたわむれにおしえてやらんでもないぞ…ぐすたふよ」
グスタフと忠臣、二人の距離が縮まったようで…
「……おい、コロッケをいれたのはお前か?」
「おやつではないだろう?」
「…………没収だ」
「はぁっ!?」
結局縮まらなかった。
しろはたのあとがき
私は何を書いているんでしょうか…?忠臣をぐずらせたかっただけなのに…あれ?
- Re: レトゲー少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け) ( No.145 )
- 日時: 2019/01/20 01:34
- 名前: レトロ発明家白旗 (ID: TdwH/e73)
テスアタ
「観察対象」
*こんなタイトルですが可愛い恋物語(白目)
*テスラ君ちゃんを前アカでも前々アカでも持っていなかったので口調が不安
*現パロ的な物体
…あ、また会えた。
規則的に揺れる列車の中、テスラはドアにもたれかかりながらゲームをする金髪の少年を見つけて薄く微笑んだ。
最近は会えていなかったから、会えたことの喜びが倍増する。
金髪の少年の名前は知らない。ただ知っているのはゲーム(しかも新しいのではない奴)が好きということ。
知り合いでも無いのに、どうしてこんなに惹かれているのかと言えば。
…本当、凄く楽しそうにやるよねぇ。
彼がゲームをしている時、コロコロ変わる表情が好きなのだ。
真剣な顔になったかと思えば、その後怒ったような、焦ったような顔になってしゅん、という効果音が着きそうな位落ち込んだ顔をしたりする。
それが面白くって可愛くって、つい見ちゃうんだ。ああ、でも一番好きな顔は…
彼を見ると、その僕が一番好きな表情を浮かべていた。
……ゲームをクリアした時の満足げに微笑む嬉しそうなその顔!
それを見ただけで僕は新しいアイディアが出るし、何だか頑張ろうって思えるんだよ。
目的の駅について、椅子から降りて観察を終わらせる。
名前も知らない観察対象さん、次は名前を知れたら良いな。
結果に充分満足した僕は、電車から降りて新しく沸いた発明品のアイディアを実装しに自宅へ加速を開始するのだった。
テスラ君ちゃんが分かりません。
短いなぁ…
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