BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

レトゲー少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け)
日時: 2019/05/23 23:28
名前: まふぃん@白旗 (ID: TdwH/e73)
プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12412

※これは#コンパスの二次創作作品です
アタリ受け・愛されが少なくて発狂した腐れ人間が作ったアタリ受け・愛され短編集です。
パロや年齢操作もあります注意
あと普通に女の子攻めとかあるよ注意(だって受けだもの)
我が家の日常も時々書いていきます。
アタリ君が可愛い
自身が所属してる保育園ギルドの小説も書いています。その場合はっきりと明記しているか(保育)と付けて区別しております。

レトロ総師白旗ユザネ
ログインは出来ません

追記3
2000hit行きましたので、リクエスト受付開始!
追記4
…保育園ハッシュタグ…!
追記5
3000hitありがとう!
追記6
4000hit!いつもありがとうございます!
追記7
じわじわと5000hit。感謝感涙です!
追記8
6000hit!本当にありがとう!
追記9
7000hitやったねたえちゃん!
追記10
チョコチョコと8000hitありがとうございます!小説って見てもらえる事が貴重な事だから凄く嬉しいです…!
追記11
いつの間にか9000hit…はわぁ…
追記12
……10000hit?!!?本当にありがとうございます!
追記13
20000hit(参照)ありがとー!

Re: レトゲー少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け) ( No.175 )
日時: 2019/02/25 19:45
名前: レトロ夜桜葉白旗 (ID: TdwH/e73)

10000hit記念小説そのいち
「こんぱすほいくえんおやつそうしつじけん」
*妄想爆裂
*人数と情報の都合上出てこないキャラクターが居ます。ごめんなさい。


園児全員が寝息を立て、教員達が日誌を書く静かな時間に…事件は起こった。
冷蔵庫に仕舞われていたはずのおやつ(13お手製アイスクリーム)が忽然と姿を消したのだ。
この不可解な現象、園児の昼寝というアリバイ、突然消えた園長先生とピンクの暗殺者、忠臣の布団に付着していたチョコレートクリーム…
この奇妙で到底許しがたい事件を解決すべく、一日限りの探偵団が動き出す______!

そんな訳で

「13!きょうわれらがねているときにどこにいたかおしえてもらおうか!」
「………は?」
ビシッ!と効果音が付きそうな程強く、「迷探偵」桜華忠臣は日誌を書く13を指差した。その突然のことに13はただ呆気に取られる。
その後ろで手作りの手帳を持った「情報屋」アダムが情報を読み上げていく。
「……13、せいべつ、おとこ。じょうじますくをしていてひょうじょうがよみとりにくい。しかしこのまえアタリくんとおかしをつくったときにほめられてかおにはだしていなかったがかなりうれしそうだった、あんがいたんじゅんなのかもしれない」
「おい待て」
「さらにこのまえはアタリくんといっしょにごはんたべていた、ゆるせないしょぎょうだ。しょせ、しょしてしまえ」
「その情報源絶対マルコスだろ!?」
13はそうツッコミを入れたが
「はなしをはぐらかすな!きさまはいったいぜんたいいったいなにをしていたんだ!」
「いや、いったい多いからな?」
忠臣の盛大なボケの方に持っていかれた。それからため息を一つ落とし、事件のことについて話し始める。
「キッチンだよ、お前らがバカみたいに寝こけてる時に俺はキッチンにいた」
「なに!?じゃあはんこうげんばにいたというのか!ほばくぶたい、かくほしろー!!」
「待て待て待て待て!!」
虫網を構える捕縛部隊ことレイチェル・ガードナーと運動会で使うネットを構えたメグメグに指示を出した忠臣を13は必死で止めた。
「そうとめるということは、やはりやましいことが…」
「ちげーっての!お前ら、よく思い出せよ…最初にアイスクリームが無いって気付いたのは俺だぞ?なのにそんな自ら敵を作るような真似、すると思うか?」
そう言われて一回探偵団は集まり、話し合いを始めた。
「そういえばそうでした」「じゃあ13はしろということになるのか?」「そうなるね」「まだきめつけるにははやいけどたぶん」
それからしばらくして、忠臣は13の肩を叩いた。
「よかったな、きさまのむじつはしょーめいされたぞ!」
「喜べばいいのか悲しめば良いのかわかんねーなそれ」

そして探偵団は進んでいく、謎を解明するまでその歩みが止まることは無いだろう…と思っていたのだが。

「アイス?今日のおやつアイスだったんだ〜あ、リリカちゃんのアニメ見る?今良いところなんだよ」

「なに、ワタシをうたがってるの?ワタシずっとおひるねしてた…なのにアナタがねぼけてワタシにキックしておきちゃったねぇそのおわびにきらせてちょっとくらいならいいでしょねぇきってきらせてちをまわせてにくをきざんでギャリギャリさせて」

「おにいさまにレイチェルさん!……アイスですか?すきですよ!」

「みんなどうしたの?え、リリカ?んーと、ここのお花のお世話してるの!みんなもする?」

「あ〜っらどうしたの可愛いミニマムチェリーパイ達?」

「!ミシノタ!イシイオ、スイア」

「あ、今ちょっと危ない実験してるからはなれててね」

………全くといっていいほどに事件の情報が集まらない。
これには流石の探偵団もお手上げである。
「われはつかれたぞ…」
「わたしも…おやつ、きょうのないのかな…」
「それは、いやですね…ソーンもたのしみにしてるというのに…」
「でもメグメグつかれたー!でもでもおやつないなんてもっとヤダー!」
保育園中を何度も走り回ったせいですっかり探偵団は疲弊しきっていた。
おやつを見つけなければいけないのに、早くしないと溶けてしまうかもしれないのに。
そう思っても腰をあげる事ができない。
「こんなところで…あきらめるわけには…!」
絶対におやつを見つけ出す、その思いを胸に刀を床に付け、立ち上がろうとする忠臣に皆も胸を打たれ、腰を上げたその時
「にいさま!」
「!?ソーン?どうしたのですか?」
急に背中に抱き付いてきたソーンにアダムは琥珀色の目を開く。
そして同じ色の瞳を持つソーンはとびきりの笑顔を浮かべて
「おやつのじかんですよ!」
そう、確かに言ったのだった。


不思議に、またはおやつがないのではないかと不安に思いながら、ソーンに導かれるままに教室に戻ると、そこにはアイスクリームのカップを乗せた盆を持つアタリとルチアーノが居た。
「お、おかえり!忠臣がおやつに遅れるなんて珍しいな?」
しかしその声も今は耳に入らない。
忠臣は驚愕震えながらも指を指す。震えすぎててアイスクリームを指しているのか、二人を指しているのか曖昧だ。
「はんにんは、アタリとルチアーノだったのかー?!」
そんな言葉に二人は顔を見合わせて苦笑する。
「まぁ、とりあえず席に着け」
「早くしねーとアイス溶けちまうぞ?」
色々言いたいことはあったが、「アイスが溶ける」そのパワーワードに慌てて小さな探偵達は席に着く。
「んじゃ、皆集まったことだし…げんきに!」
「「「「いただきます!」」」」
そして甘く冷たいその滑らかな味に舌鼓を打つのだった。

事件の真相はこうだ。
実はキッチンの冷蔵庫は古く、冷やす力もあまり無くアイスクリーム作りには向いていなかった。
その事をすっかり13に伝え忘れたアタリ先生、ルチアーノに協力を仰ぎ急いで職員室の冷凍庫に移し変えた…二人が居なかったのはそのため。
これが消えたアイスクリームの真相。

「……じゃあただおみくんのふとんについたちょこは?」
「多分昨日おやつ食べた時に歯磨きし忘れて付いたんだと思うよ?ほら昨日エクレアだったし」


御粗末
………的はずれな推理をする園児というか逆転とか某教授みたいにしたかったんですよ…
もし逆転園児とかあったら買う。無いでしょうけど…

Re: レトゲー少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け) ( No.176 )
日時: 2019/02/25 23:55
名前: レトロ蜂蜜白旗 (ID: TdwH/e73)

10000hit記念小説そのに
臣アタ
「約束を契りましょう」
*色々注意。
*本当に注意。
*始めからキスしてます



「んっ…はっ…」
子供はもう寝る時間に、悪い子な俺は俺よりもずっと大人な妖と知らない、まだその先があるのだろうキスを交わしてる。
舌を絡ませて、歯茎や内頬をなぞられて、口内をしっちゃかめっちゃかに犯されて、どっちかさえもわかんない唾液が頬を伝ってシーツに落ちる。
苦しいけど、気持ち良くって。
本当ならこんな事おかしいのにってしちゃいけないって分かってる。だから罪を犯してる気分で、背中にゾクゾクするもんが走る。
ああ、俺って悪い子だ。
「…十文字」
そうやって罪の意識を感じてたらふっ、と口を放されて、銀色の糸が引いて切れて、俺の名字をアイツは呼んだ。
もうちょっとあの危ない気持ちよさを楽しんでいたかったな、なんて名残惜しい気分になる。
「……何だよ、忠臣」
「貴様、口付けの他に名称があることを知っているか?」
「……は?」
それ、突然こんなシチュエーションの中で聞くことかよ?
なんて不満な言葉はぐっと押し込んで、一応考えてやることにした。
だって、顔がマジだ。なんか知らねーけどマジ顔だ。
「えー…キス、とか口吸い…?あと口寄せ?舌ねぶり…?」
「餓鬼の癖によくそこまで知っているな」
お前が聞いたんだろうが!なに感心したような顔してんだこの野郎!
そんな怨念?を込めて睨み付けていると、突然…
忠臣に、押し倒された。
こういう姿勢なら、何度も経験してるから分かる、けど…目が、本気というかいつもよりギラギラしている。
その目に俺が映ってて、また背中にゾクゾクするものが走った。
ああ、これって、
「十文字…いや、アタリよ。教えてやろう…口付けは口内の契りとも言う」
今までとは何かが違う、確実に俺を、獲物を食らおうとする目に、恐怖なんて感じちゃいなくて、ただ興奮と楽しみという確かな気持ちが俺の体を奮わせる。
「…我と、永遠に共に居ると契れ」
その答えは、首に絡みつけた手と口内絡み合う舌が証明していた。



何を書いてるんだろう…(迷子)

Re: レトゲー少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け) ( No.177 )
日時: 2019/02/27 23:24
名前: レトロな白旗 (ID: TdwH/e73)

#コンパス保育園ギルド
「ふーさいど」
*妄想爆裂
*誰視点か当てられたら凄い
*名前だけでも皆出せるよう頑張りました。


コンパス保育園は今日も、慌ただしく。
「アタリせんせー!ただおみとのほがきょうしつでけんかしてるー!」
「分かった、教えてくれてサンキュな!ちさとはちょっと他の子を集めて別のとこ行っててくれ」
「うん!」
そうしてちさとが近くに居たコクリコときららを連れてホールの方に行ったのを確認し、アタリは教室へと走ろうとした、が。
「うおっと!?……レイチェル、急にエプロンの紐を引っ張ったら駄目だろ?」
急に引きとどめられ、振り向けば青い瞳を不安げに揺らすレイチェルが居た。
「ご、ごめんなさい…でも、アダムくんとマリアちゃんもひろいおにわで、けんかしてて…!」
「…は!?」
それを聞きアタリは驚愕を顔に浮かべる。
教室ならまだしも、園庭で暴風を巻き起こされそうものなら…砂嵐になり、植物は愚か遊具がダメージを受けて悲惨な光景になるのは確かだ。
でも教室を放っておけば無関係な園児が争いに巻き込まれる恐れもある。
…と、そこに偶然通り掛かった13。
アタリは肩を引っ付かんで、容赦なく押し付けた。
「………13!ちょっと俺園庭に出てくるから教室での喧嘩止めてくれ!」
「え、ちょっと俺チャンこれからおひるねタイムなんだけど」
「先生に休みは無ぇんだよ!」
それなんてブラック企業だよ、と13が返す前にアタリは園庭へと飛び出していった。
その姿にため息を着いてから、仕方ねぇなと溢して13はレイチェルの頭に手を乗せる。
「レイチェル、悪いがちょっと待ってろよ?」
「う、うん」
それから刃の交わり合う音がする教室の方へと駆けた。


時間は流れ昼頃。
「はーい、皆お昼ご飯だよ〜」
「手はちゃんと洗ったか?」
「手を洗っていない子はリリカと一緒に洗おうね!」
マルコスが作られたばかりの昼食を運び、ルチアーノが確認をして、リリカが手洗い場まで誘導する。
そして皆が手を洗い、着席した事を確認して今日の当番とヴィオレッタが手を合わせた。
「はい、みんなおててをあわせて」
「「「「いただきます!」」」」
そして皆フォークや箸などを手に取り、美味しそうな匂いと白い湯気を立てる昼飯を口に運び…その瞬間ぱあっと効果音が付きそうな程に、明るい顔を浮かべた。
「うまい!」「忠臣君、ちゃんと飲み込んでから喋ろうね?」「アバカンせんせい、ごはんおいしいよ!」「そうだねリンちゃん、ご飯美味しいね?」
そんな楽しそうな声が行き交う中、一人顔に暗い影を落とす、アダムはただ目の前で美味しそうに湯気を立たせる料理たちをぼうっと見ていた。
「あら、いらないの?ならこれもらうわよ」
そう言って向かい側のマリアに好物を取られても無反応。その様子に眉を潜めながらもマリアは横取りした獲物(具)を口に含もうとして、止めた。相手がおかしい時に勝利を得てもそれは嬉しくないし、それはご飯でも同じだと思ったから…そっと、アダムの器に戻した。
「…にいさま、どうしたんですか?」
「アダムくん?」
そしてそれを切っ掛けに、アダムの異変に気付いた二人が心配して声をかける。だがそれでも、返答も何も無い。
二人が、手を伸ばそうとした時…
「どうしたの、冷たい愛しのチェリーパイ?」
一部始終を見ていたポロロッチョが、アダムの顔を覗き込む。そして何かに気づいたような顔をして、
「ちょっと、おアツい時間…じゃなかったわお暇を頂くわね?」
そう言って、アダムの手を引いて職員室の方へと連れていった。
「にいさま、だいじょうぶでしょうか…?」
「……わかんない」
残された二人は、注意されるまで職員室へ続く廊下を見続けていた。


in職員室
「………それでどうしたの、アダム?」
ポロロッチョはイスに座らせて、向かい側に自身も座ってからそう聞いた。
いつもとは違う、落ち着いている口調。
五分も立っていないだろうが、永遠とも感じられるような時間が流れた。
ぽつり、とアダムは溢した。
涙も、言葉も。
「………あのおんなとあらそっているときに、ちゅうさいにきたせんせいを…きってしまったんです」
いつもだったら、絶対そうはしなかった。
だが、あの時は争いということで気が高ぶっていて、混乱して、駆けつけた先生に剣を降りかざしてしまったのだ。
本当に一瞬だったが…あの痛々しい顔が、飛び散ったポリゴンが、斬った感触が、その後の笑顔が、作られた食事の温かさが。
全てが、アダムを苦しめた。
「だから、だから…!」
どうすればいい、謝ったとはいえ食事を食べても良いのだろうか?傷付けたのに?あんな顔をさせたのに?
ぐるぐると責める言葉が頭を回って、食事に手を付けられなかった。
どうしようもなく涙だけが、頬を伝って落ちていく。
濡れた頬をハンカチで拭い、ポロロッチョは薄く微笑んだ。
「……大丈夫よ、ちゃんと謝って、許されたのでしょう?ならもう良いのよ…ご飯を食べない方が、あの子は心配するわ」
「………」
「大丈夫よ、大丈夫。あなたがずっとそんな顔をしていたら、きっとあの子心配するわよ…あの子どころじゃなくて皆。だから、ちゃんとご飯を食べてそれから、自分が許せないならもう一回謝って来なさい、ね?」
そう言われてアダムは漸く、フォーク後の残る煮魚を口に運んで、「おいしいです」とまた泣いた。


それからもっと時間は流れて、
保護者や家族に手を引かれて、もう片方の手を振る園児に、先生達は手を降り返した。
「せんせー、またあしたね!」
「気をつけて帰れよ、テスラ」
「スコスコ、バイバーイ!」
「シュコー」(ああ、また明日な)
そして、最後に
「まといさん、さようなら」
「また明日、ジャンヌ!」
祖父と手を繋ぎながら帰るまといを見届けて、保育園の一日は沈む夕日と共に終わりに向かっていく。





******

「…ずっと見てたんだよね、ああ、分かってるよ?君が居なきゃこのお話は成り立たない。崩壊する。まぁ君にとっては、全て指先一つで済むことなんだろうけどさ」
ひらり、とエプロンが揺れ、夕日の光がオレンジに染める。
「でもね、僕らにとってはそうじゃないんだよ…言いたいこと、分かる?」
緑の瞳が、目の前の存在を静かに写している。
この世界で確かに僕らは生きている。それが屈折した見方でも、狂っていると思われても。
「………まぁ、君もこの世界を作る一部だから、なにも戦いたい訳じゃないんだよ…何より、***君が悲しむし下手したら此処ごと消えてしまう。それは嫌なんだ」
金糸の髪が、光を反射して煌めいた。
だから、壊さないでよ?
僕らは、この世界で、確かに幸せと温もりを感じて、泣いて、時に争って、でも最後には笑って。
この世界で生きているんだから。
「君が、此処を本当に好きになってくれている事を願うよ」
夕日に照らされた橙の影には二つ、耳が付いていた。

Re: レトゲー少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け) ( No.182 )
日時: 2019/03/06 01:05
名前: レトロ総帥白旗 (ID: TdwH/e73)

部屋の電気を消そうとした瞬間、急に不慣れな手つきで肩を抱かれ、真剣な声で「ずっと一緒にいて欲しい」と言われて、パニックになるルチアタ
……お?

ルチアタ
「眠れない子供と冴えてる大人」
*眠れないアタリ君と一緒にルチさんが寝てあげる話
*お前は何をしているんだ白旗
*視点の変更がアリ


誰もが寝静まり、昼間の喧騒が嘘かのように静かになった部屋で特にすることも無く私は武器の手入れをしていた。
まぁ、此処では頻繁に「メンテナンス」が行われるから私がわざわざやる必要も無いのだが…長らく行っていたそれはもはや習慣になり、やらないと落ち着かなくなってしまう程には私を侵食していた。
ふと誰かが近付いてくる気配がして、手入れをしている方では無い、護身用の銃を構えて耳を澄ませる。
壁に手を置く音、ペタリ、ペタリという裸足であろう足音。
まず気配を殺さず、堂々と音を立てるということは敵では無い。それにこの歩調は…警戒を解いて、銃を仕舞い、ため息を着く。
「どうかしたのか?…アタリ」
「いや、ちょっと眠れなくてさ…一緒に、寝てほしいんだけど」
そして深夜の思わぬ来訪者は心配気にこちらを見たのだった。



「いやさ、この時間まで起きてるのルチアーノさん位しか居なくてさ…」
これは嘘、本当は眠れないのを口実に一緒に寝たかっただけで。
でもそんな嘘でも、お前はふっと優しく笑うからちょっと居心地が悪くなる。
……俺が一緒に寝てほしいってワガママを言ったら、直ぐに銃の手入れを終わらせて、枕を用意してくれて。俺の部屋に取りに行くから大丈夫だって言ったら「実は此処まで着くのに怖かったのだろう?」なんて見透かされてて。
何か、優しすぎじゃないか?って思うけどそれが気持ちいいから、温かいから何も言わない。
「じゃあ、部屋の電気落とすな」
ベッドから出て、悪戯みたいに微笑んでからスイッチに向かう。
そして電気を落とした瞬間に、不馴れな感じで肩を抱かれて。
は、と息が詰まって心臓が自分でも分かる位に煩く、鼓動を刻む。
それだけでもヤバいのに。
「…ずっと、一緒にいてくれ」
なんて縋りつくようなのに、砂糖みたいな甘い声が耳に触れて。
「急にどうした」って口を開くことも出来ない。今開けたらとんでもないことを口走りそうで。
「…は、離れない…から」
必死に言葉を選ぶというかなんというか、一言ずつ、俺は発した。
何の反応も無く、振り向くと暗闇に慣れた目が、安心したように微笑むルチアーノの顔が見えた。
それにさえ、やっぱドキドキして、心臓が忙しい。
…あの後二人して普通にベッドに戻ったけど、どうしよう心臓が煩すぎて、それに…さっきの声が耳に焼き付いて。
こんなの寝られるかよ!!!!
……どうか、この鼓動が隣に聞こえてませんよーに!



……やってしまった。
顔を手で抑えて、恥ずかしさを殺す。
しかしまぁ感情はタフなもので、殺しても殺しきれず、私をむしろ苦しめる。
何故、あんな事をしてしまったのだろう。
その答えは自分自身が一番分かりきっているというのに、そう問い、後悔する。
「…お買い物にいってくるわね」
「…じゃあ、部屋の電気落とすな」
そう言ってあの時最後に見た、悪戯をしている無邪気な子供のような笑顔があんまりにも似ていて。
気付いたら、手を伸ばして逃さないようにとアタリの肩を抱き、囁いていた。
もう二度と失うものかと、その想いも込めて。
そしてそれに対して、言葉を一つ一つずつ、真っ赤な顔で返事を紡ぐ彼がとても可愛らしく思えて、そしてその返事に幸福という名の安心感を感じていた。
あの後、どうにか平静を保ち床に着いたが…今更何故ああしたのだろうともう一度意味の無い拷問のような後悔の質問をして、また殺されそうになる。
……目が冴えて眠れそうにない。
ああ、どうか隣で眠る彼にこの感情が気付かれないように。

Re: レトゲー少年の愛され物語集(コンパス、アタリ受け) ( No.185 )
日時: 2019/03/17 16:47
名前: レトロ総帥白旗 (ID: TdwH/e73)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel5/index.cgi?mode=view&no=17735

コンパス保育園の派生が出来ました!
派生では本家とは一味違う物語を味わえる…かも?マルコス先生とアタリ先生の行く先は勿論、本家では出来なかったことを出来る場になればと思います。
もしキャラクターが不安なら派生で試してみたり、本家では手が出せなかったあの子と恋してみたり…?
今のところギルドメンバーのみ限定募集ですが良い雰囲気になったら募集範囲を広めてみようかと検討しています。
上記リンクからどうぞ!(不定期)


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。