複雑・ファジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- Resistant of Destiny
- 日時: 2015/06/27 21:51
- 名前: 黒陽 (ID: ywSo4AsD)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode=view&no=101
またまた新しいのを作ってしまうスタイル。
のんびり、まったりとやっていきますので、更新速度には期待をなさらないでください。
設定が、厨二臭さがやべぇですよ。
OK?
本当にOK?
マジ中のマジでOK?
それではどうぞ!!神の獣殺しと神の獣、そして神を守ろうとする者達が織り成すストーリー。始まるぜ?
キャラ募集始めました。詳しくは上のURLから
オリキャラ募集終了
- Re: Resistant of Destiny ( No.40 )
- 日時: 2015/07/11 20:02
- 名前: 黒陽 (ID: ywSo4AsD)
人物描写の勉強して参ります。ついでに内容を濃くする勉強もして参ります。
俺はこころの、通信機から聞こえる声を聞き、バックステップで後退していく。
義手に氷の魔力を流し込む。ビルの瓦礫が青白く染まり、辺りを僅かに照らす。
完全に魔力の蓄積が溜まった氷の弾丸を前方に発射する。弾丸は朱璃から10m近く離れた地点で霧散していくと、零雨と朱璃を閉じ込める様に半球型に広がる。
その牢獄が完成したのを確認すると、孤独な竜を背中に装備している鞘に収めた。キンと刀を鞘にいれた際の、独特の音がこの静寂に包まれた空間に響く。
「ふぅ……」と俺は小さく溜め息をつく。あの時、朱璃の赤髪が棚引き、紅蓮の炎を纏う、彼女の滅神器、煉獄の処刑器とぶつかり合ったあの時。俺は自覚はなかったのだが、恐らく笑っていたのだろう。
敬意を払い、全力でぶつかれたあの感覚。戦闘狂の様に強者と出会い、歪んだ笑みを浮かべ嵐のような剣劇を放つあの感覚。久し振りに好敵手と出会ったことで、滅神器を振るっていたあの時の気分はかなり高揚していたのだろう。
あの時も。零雨の放ったあの白の巨大な奔流がこころに襲いかかったとき、八咫鏡を発動した事が分かっていたのに、反射的にこころを守らなければ、盾にならねばという思いに駆られた。
自分でもベタ惚れだなぁとつい笑ってしまう。
そして、また解放した神威を抑制法陣でリミッターを鎖のように力また抑え込む。
その時、俺の生成した氷の牢獄が、玉虫色に染まった。それは液体であることがここから視認ができ、その中に無数の目の様なものが浮かび上がっていた。
その液体は鈴のような音を、直接脳内に送り込んできた。
『テケ・リ。テケリ・リ。テケ・リリ』と冒涜的な、精神面に攻撃を仕掛けるその鳴き声を放つ物質は、朱璃と零雨に襲いかかり、心臓を貫いた。
- Re: Resistant of Destiny ( No.41 )
- 日時: 2015/08/04 22:59
- 名前: 黒陽 (ID: ywSo4AsD)
玉虫色のそれは二人の心臓を確実に貫いた。玉虫色のそれの鳴き声はテケ・リリと絶え間なく、脳内に響き渡る。それは二人にも響いていた。
心臓から赤黒い煙が漏れる。それはこの架空戦闘室では確実な死を表していた。
赤黒い煙は身体に傷を負った際に漏れるもので痛覚は殆どカットされているが、腕を失う、足を失う、首を切断される、頭蓋骨を砕かれる、心臓を貫かれるなどの、重傷、致命傷を負った場合には、凄まじい不快感が身体中を駆け巡る。
《活動体限界 緊急脱出》
無機質な声で告げられたのは、この体での活動限界、二人の敗けを示していた。
二人の身体が景色に溶け込むように消えていった。
バフッと二人の身体はベッドの上に現れた。そこはあの仮想戦闘室で戦う前に入った場所だ。
負けたときや、勝負が終了したときにはここに再び転送される。
あの仮想戦闘室で負った傷はどんなものでも本当の身体には後遺症が残らないのだ。
「クッソ」
「………」
朱璃は悪態付きながら、零雨は無言で待機室から出る。そこではアリスや志龍、こころが待っていた。
「何であの時、こころの前に出たの?」
「……うん。八咫鏡を発動してたから反射できたはずだった……よ」
「悪い。ついな。大丈夫だって分かっていても俺は心配なんだよ。こころの事が」
志龍はわしゃわしゃとこころの頭を撫でている。それを満更でもない様子でこころは受け入れている。それをアリスは幸せそうに眺めている。アリスはどちらかというと志龍の方が僅かに付き合いが長いが、それ同等にこころのことも付き合いが長く二人の幸せを願っているのだが。
これで何故付き合っていないのかと、僅かな疑問でもあった。
「———それで、何であんなことをした?師匠はそんなことを無駄なくやるような人じゃない」
志龍がこころの頭を撫でる手を止め、アリスへと疑問を投げ掛ける。
正直いって、おもてなしなら自分達以外にも適当な奴をつかまえてする事ができたはずだと。
「詳しいことは後日、話はするけどすこし怪しい場所、というか人がオーストラリアにあるって雄斗から聞いてね。オーストラリア支部では人手不足だからって応援を頼まれたんだ。応援なら実力もかなりあった方が良いし、それに他の支部から異動してきた子達を慣れさせるために規律は厳しくないけど強い志龍達の部隊にいれてあげたらどうかなって思ったんだ」
「つまり…私達と……同じ任務をこなすために戦わせたって訳ですか」
「まぁそれが手っ取り早いわな」
一旦切らせて頂きます
- Re: Resistant of Destiny ( No.42 )
- 日時: 2015/08/05 22:07
- 名前: 黒陽 (ID: ywSo4AsD)
「ってことは……」
「当然、同棲だよ」
「男のチームメイトが、俺合わせても二人しかいねぇぞ。また肩身が狭くなんのか」
わかっていた様な表情で志龍が言う。志龍達のチームは、新たに入ってくる朱璃、零雨も加えると1:3という非常すぎる割合になる。それ故に、男子と女子の性別の違いに細心の注意を男が払っているのだが、どうしても動きにくくなるのは仕方ないことだと志龍は認めたが。
志龍はコートの胸ポケットからスマートフォンを取りだし、RoD所属者全員の登録が義務付けられているチャットアプリ『Bridge』を開き、これまでの経緯を説明し、朱璃と零雨がチームメンバーとして加わることを一方的に伝え、先に夕飯済ましといてくれと書きスマートフォンの電源を切った。
「私達はもう……帰っても良いんですか?」
「もう大丈夫だよ。お疲れ様。それと四人はまた明日も顔を出してね」
バイバイと右腕を降るアリスを後目に四人は扉を出ていく。すると朱璃と零雨は大きくため息をついた。それも当たり前だと言えるだろう。
アリスや志龍、こころに常に殺気を当てられていた。あのように笑っているような和やかな雰囲気の中でさえも、常に首筋にナイフを当てられている感覚、頭に銃口を当てられている冷酷な殺気を当てられていた。
そのような常に殺伐とした空気に当てられ緊張もストレスもピークだった。
「大丈夫か?」
「……ごめんね?」
ネタ切れがヤバイ。ということでカット。また後日
- Re: Resistant of Destiny ( No.43 )
- 日時: 2015/08/07 16:30
- 名前: 黒陽 (ID: ywSo4AsD)
「いえ……大丈夫です」
零雨は消え入りそうな弱々しい口調で呟いた。
彼女の神々の眷属との戦闘経験は片手で数えるほど少なく、神々を滅する武具『滅神器』を所持したのも一年前だ。
戦闘シュミレーションは幾度となくこなしては来たが、戦闘シュミレーションでは体感することができない殺気を当てられていた。
彼女は良くも悪くも殺気を当てられることに慣れていない。それが志龍達、二人の評価だった。
朱璃も戦闘経験はあるが対人戦はそこまで行っておらず武道の類いも行っていないことが分かった。
「んま、取り敢えず気分をリフレッシュだ。二人とも何か食べたい物とかあるか?今日は歓迎を兼ねて俺が奢ってやろう」
志龍が暗い空気を消し去るように言う。
志龍の貯金はかなりあり、軽くゼロが七個は付く。それでも趣味のライトノベルや漫画の収集などもしているが、それで消費した金よりも月給の方が多く、プラスになっている。
レクトもそれぐらいはあるが、自身のオリハルコンの盾のメンテナンスや鎧の修理で志龍よりは少ない。
女性人は美容や洋服などで志龍とレクトよりも消費量は多い。がプラスになっている。
RoDの月収は階級、その月の活躍によって変わるが大体数十万だ。
「良いの…ですか。志龍…さん」
「んだよ、無理して敬語使わなくたって良い。それにさんはいらねぇ。志龍で良い。それに俺の方が年下だろうしな」
「志龍は……それぐらいしか…お金の使用法…ない」
「お前だけ自腹にすんぞ、こころ」
朱璃が詰まり詰まりの敬語で言葉を紡ぐ。彼女はヨツムンガルド支部にいた頃も上官に敬語を使えと何度も説教されていた。
しかしここ、Resistant of Destiny本部、フェンリルではフレンドリー、親切丁寧指導、日本人の心を持てと言うことが規律で決まっている。それ故に上官との接する場所も多く、任務も別チームの上官とする機会も多い。その為、上官が一々敬語を使われていたら堅苦しいという意見が続出したため、最初の方は敬語で、友と互いが認識すれば、自然とタメ口になる。
その馴れ合いという軍隊のイメージとは真逆の位置にあるであろうことが最強戦力を誇るフェンリル本部の強さの本質である。
その為、敬語を使うことを強要しない比較的、穏和な人が多いのもここの特徴だろうか。元帥の性格がそうさせているのであろうが。
そして志龍も敬語に慣れない人間の一人で、使うのは別に構わないが使われるのは疲れるというタイプの人間で、朱璃と零雨にも敬語は使わなくて良いと笑いながら言う。
そしてこころはボソッと呟いた言葉を聞かれ左手で手刀を脳天に軽くされていた。そこから一種の言い合いに発展する。
「そーいや俺らバイクで来たからどうしようか。車、借りてくか」
そう言い、本部を出て志龍は空を見上げる。
黄昏時。もう少しで日が暮れるであろう空。世界が人智を圧倒的に越えた存在に世界を侵略されつつある等とは思えない、百数十年前と全く変わらない空を見ながら、軍用車のエンジンを響かせ、帰路につく。
- Re: Resistant of Destiny ( No.44 )
- 日時: 2015/08/08 20:09
- 名前: 薊 (ID: oHvsgYiE)
久々の更新だあああああ!!
嬉しくてテンション上がりましたw