二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 暗殺教室小説
- 日時: 2016/01/18 16:59
- 名前: ミカン (ID: 98AXyywb)
暗殺教室の小説を書きます。
シビア系が多くなるかもしれません。
それでもいい方はぜひ見に来てください。
- Re: 暗殺教室小説 ( No.1 )
- 日時: 2016/01/18 17:41
- 名前: ミカン (ID: 98AXyywb)
「ねぇ、渚…って聞いてる?」
「え?あ、ごめん。聞いてなかった」
渚は振り返り言う。
「もう、授業始まっちゃうよ…。またあとね!」
ごめん。
茅野、みんな…。
僕は、僕は。
___なんだ。
だから、僕は、僕は。
急に、意識が遠くなった。
それは、一瞬ではかなかった。
「大丈夫?!」
最後に聞こえたのは、カルマ君の焦った声だった気がする。
- Re: 暗殺教室小説 ( No.2 )
- 日時: 2016/01/18 18:14
- 名前: ミカン (ID: 98AXyywb)
「…これ、は」
「な、渚がどうかしたんですか?!」
「ん…」
医者は目を伏せて言いにくそうな顔をした。
1時間前
「大丈夫?!」
渚の様子にいち早く気付いたカルマは、席から立ち、走って渚を抱える。
それを見て、やっと何が起こったか分かったらしく席を次々に立ち渚を囲む。
そっと首に手を当てる。
「早く!早く救急車呼んで!!」
「あ、じゃあ俺が!」
そういって走っていくやつがいたが、焦りすぎてだれかわからなかった。
「大丈夫?!」
「渚!!」
口々に皆は名前を呼ぶ、が反応がない。
「救急車まだか?!」
耐えきれなくなり、叫ぶ。
「その必要はありません」
「殺せんせー」
いつの間にか背後に殺せんせーが立っており、渚と茅野とカルマを抱えていた。
「人数が多すぎると、邪魔になるので、初めはこの人数で行きます。皆さん私たちが帰ってくるまでは自習をしていてください」
そう言い残し、飛んでいく。
そのスピードは前に殺せんせーに乗せてもらった時より遅めな気がした。
「潮田さんは、もともと体の1部が弱いとみられます。個々の病院にも定期的に通っていたのですが…」
「え?ここに、渚は来てたんですか?」
医者は少し驚いた風に頷く。
「潮田さんの担当医は…鈴野です。その人の方が詳しく知ってると思うので」
「あ、はい。ありがとうございました」
部屋を出て、教えてもらった部屋に行こうとした時、変装をしておらず、ずっと隠れて待っていた殺せんせーが声をかけた
「2人とも!どうでしたか?渚君」
「殺せんせー…まだ容態はわからないんですが、ここに通っていたようなんですが、知っていましたか?」
「いえ、私も知りませんでした。二人は早く行ってきてあげてください」
そういうと、また戻った。
「いこっか」
「…そうね」
「彼は、あまり体が強くないので、小さい頃から通っていました。このようなことがないように薬を渡していたのですが…」
2人が入って唐突に話される。
「あの渚は?!」
「茅野ちゃん落ち着いて」
病院について初めてしゃっべた彼の言葉は一見落ち着いているが、彼も、焦っているのがわかる。
「彼は…このまま目覚めない可能性が、考えられます」
- Re: 暗殺教室小説 ( No.3 )
- 日時: 2016/01/19 17:50
- 名前: ミカン (ID: 98AXyywb)
「彼は…このまま目覚めない可能性が、考えられます」
鈴野は少し冷めた口調で言った。
「そ、それってどういう意味だよ?!」
「ちょ、ちょっと!」
茅野がカルマを落ち着かせる。さっき自分にしてくれたように。
「……ごめん」
そういうと、出て行ってしまった。
まだ、頭の中が整理できていないのだろう。
「あくまでも、可能性の話なんだ。目覚める可能性だってあるし、元通り元気になる『可能性』があるって話なんだ」
「じゃあ、なんでそんなこと言うんですか?」
「…今言った可能性がね、一番高いからなんだ」
「え…」
茅野の目の前が一瞬暗くなる。
___もう渚に会えないのかな
そんな思いがふと頭によぎった。
「もちろん、目覚めさせる方法がないわけじゃない」
「じゃあ、やってく…」
「ただ、それはリスクが高いんだ。彼にとっても、君にとっても、ね」
「え…」
確かに渚に目覚めてほしいし、またいろいろしたい。
でも、そのために何かを失うなんて…。辛すぎる。
「そ、そのリスク、とは…」
医者は間をあけて、何かを決めたように言った。
「記憶喪失になるかもしれないんだ…。だから、君のことも、今までのことも…すべてを忘れてしまうかもしれないんだ」
「そんな…」
再び目の前が真っ暗に感じた。
渚が消えちゃったら…そんなの、いや!!
「だから、今は渚君を信じて待っててあげるんだ」
その言葉はゆっくり心にしみこみ、一度乾いた心を潤してくれた。
「じゃあ、戻ってい…」
『鈴野先生!!渚君の様態が!!』
その報告は突然であり、潤った茅野の心をまた乾かせてしまった。
- Re: 暗殺教室小説 ( No.4 )
- 日時: 2016/01/21 17:40
- 名前: ミカン (ID: 98AXyywb)
『鈴野先生!!渚君の様態が!!』
その報告は突然であり、潤った茅野の心をまた乾かせてしまった。
「ど、どうしたんだ」
『渚君が、渚君が…』
茅野も、医者も…ここにいて、聞いていたものすべてが、緊張した。
だが、その心配は、いらなかった。
『……渚君が、目、目覚めました』
「な、渚が…渚が…」
ゆっくりと、脳内に今までの言葉が、しみわたる。
「やった、やった…」
涙を流していた。それは、病院で流した二度目の涙だった。
でも、それは、一度目の涙とは違い、喜びや、嬉しさの涙。
「えっと、まだ渚君は検査がある。だから今日は一回帰って、また明日来なさい。あと、外で待ってる彼にも伝えに行ってあげなさい」
「いいね」というと、出て行った。
看護婦さんの顔も、なぜか喜んでいた気がした。
「あ、二人に教えてあげないと」
その声は、とても明るく、いまにもスキップしそうな勢いだった。
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