二次創作小説(新・総合)

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【合作】逃走中~ザ・ラスト~【完結!】
日時: 2019/09/06 13:58
名前: モンブラン博士 (ID: EUHPG/g9)

モンブラン博士の逃走中、最終作!
私、こなくんさん、ヘキサさん、ネクスタさん、名無しさんによる5人の合作となります!
これまでの逃走中で逃走成功した者や無念の涙を飲んだ者、そしてスター流のメンバーが大集合する最後の作品!
果たしてラストに逃走成功を果たすのは誰になるのでしょうか!


逃走者一覧

小泉花陽
矢澤にこ
南ことり
ねこ娘
グレイ
ジェネラルシャドウ
天ノ川きらら
火野レイ
相田マナ
黄金バット
木下秀吉
ミスタークエスチョン
小泉さん
ロディ
川村猫衛門
不動仁王
星野天使
美琴
カイザー=ブレッド

>>1

逃走者リスト
>>21>>22

Re: 【合作】逃走中~ザ・ラスト~ ( No.46 )
日時: 2019/08/30 20:20
名前: モンブラン博士 (ID: EUHPG/g9)

読者様からの感想をお待ちしております!!
みなさんの感想が聞きたいのです!!

Re: 【合作】逃走中~ザ・ラスト~ ( No.47 )
日時: 2019/08/30 21:27
名前: モンブラン博士 (ID: EUHPG/g9)

シャドウを確保した目黒は顎に手を当て、思案する。次なるターゲットは誰にしようかと頭を回転させる。今のところ作者は誰も確保されていない。作者達はこれまでの逃走中でも強大な力を発揮し運営側を苦しめてきた。特に厄介なのは桜木霊歌の存在だ。彼女は魔法を操り、自己犠牲を厭わないほど優しい心の持ち主だ。こちらが攻撃に出れば牙を剥く恐れがある。最終決戦の際、Xはそれを利用し罠にはめて脱落したが、今回はミッションもないのでそれはできない。
ならば、と彼は呟き、腰の銃に手を触れる。

「あの女から先に始末した方が依頼がしやすくなる」

目黒は瞬間移動で桜木のもとへと現れた。彼にとっては幸運なことに作者の一人であるヤードも一緒だった。

「2人仲良く逃走中とは実に怨めしい」

冷たい瞳で見下ろすヒットマンに桜木とヤードは顔に怯えの色を見せるが、すぐに彼を睨んで口を開く。

「あなたが目黒ね。星野や川村を倒したのもあなたの仕業ね」
「そうだ。そうして、お前達も俺の手により脱落する」
「俺は逃走者全員と仲良くなりたい! それをお前に邪魔されてたまるか!」
「度胸だけはあるようだが、ヤードとやら。お前は一つ大事なことを忘れてりゃせんか」
「大事なことだと?」
「今大会にはお前の推しは参加していない。従ってお前のステータスが上昇することはないのだ」
「く……ッ」

悔しそうに歯を食いしばるヤードに対し、目黒は腕を振るう。まともに食らって吹き飛ばされたヤードは地面を滑り、倒れ込んでしまう。

「お前……ッ」
「失神したかと思っていたが、やはり作者だけのことはある」
「ヤードさん!」

心配した桜木が彼女に駆け寄ろうとすると、目黒は右腕を真上に掲げる。
呻き、額から汗を流している彼の只ならぬ様子に警戒し、素早く杖を取り出そうとした刹那、地面から緑の稲妻が放たれ監獄のように彼女を包囲した。

「こんな牢獄、私のイマジンを召喚すれば簡単に脱出できるわよ」
「そう思うのならやってみるがいい」

霊歌はイマジンを召喚しようとするが、どういう訳かいくら杖を振るってもイマジンは出てこない。そればかりか武器を出すこともスタイルを変更することもできなくなっていた。

「どうなっているの!?」

彼女の問いに目黒は帽子の鍔から妖しく目を光らせ、答えた。

「お前の魔力を全て封じたんだよ」
「嘘……」
「可哀想に。これまでの逃走中ならばお前は魔法で大活躍し、逃走者を助けることができたろうに。だが、今回はジャドウが主催者だ。お前が参戦するとわかった時点で、俺に魔力封じの力を与えた。得意の魔法が使えず無力な人間と化した今の気分はどうだ?」
「最低に決まっているじゃない」
「だろうな。お前は本当に悪に好かれる逃走者だ。そして今回も悪に負ける」
「だとしても、私の仇はきっと他の逃走者がとってくれるわよ!」
「残念だが、この俺に敵う奴などこの逃走中には存在しない。お前は仲間が無残に命を散らす様を牢獄の中でゆっくりと見物しているがいい」

目黒が牢獄内に手を伸ばし霊歌の肩に触れると――

桜木霊歌 確保

霊歌は牢獄へと転送され、同時に緑の稲妻も消失した。目黒は服の胸ポケットから白いハンカチを取り出し、汗を拭う。

「ふう。流石に魔力封じの力を使いこなすのは俺でも骨が折れる。さて、次は――」

桜木が確保された光景を目の当たりにし、ヤードは全身から冷たい汗がどっと流れた。これほどの恐怖を覚えたのはハンターPにおいてプレデターを自らが囮になって連れてきた以来だ。あの時は仲間の協力があり、作戦は成功した。
だが、今回は。恐る恐る背後を振り返るが、支えてくれるはずの仲間がいない。
靴音を立て、接近してくる悪魔。作者の中でも指折りの実力を誇る桜木を倒した男。冷たい眼が自分を捉えて離さない。悪魔のヒットマンは冷静な口調でヤードに告げた。

「お前も馬鹿な奴だ。桜木を見捨てて逃げておけば、今頃はだいぶ距離が稼げただろうに。もっとも、どれだけ逃げたところで確保時間が遅くなるだけで、俺に倒される結末は変わらぬだろうが……お前の様子を見ると逃げなかったのではなく、恐怖で逃げられなかったとでもいった風だな」

歯がガチガチと震え、目には涙が触れてきた。この男が怖い。逃げたい。けれど身体がいうことを聞かないのだ。男は歩みを止めることなく、目と鼻の先まで近づくと、急に腰を下ろして彼女と同じ目線に合わせた。
すると、意外なことに目黒が笑みを見せた。これまでの冷笑ではなく、穏やかな笑みだ。

「どうして笑うんだ」
「お前は津島善子が好きだそうだな」
「ああ、ヨハネは大好きだ。だが、それとお前の笑みに何の関係があるんだ」
「聞いた話によると津島善子は堕天使ヨハネを名乗り、小さき悪魔(リトルデーモン)を何人か引き連れているそうじゃないか。同族としては心が躍る。そんな善子を好きなお前に、特別サービスをしてやろうと思ってな」
「特別……サービス?」
「そうだ。今回は銃も使わない。俺はお前を翼で包み込んでやろうと思ってな」

言うなり目黒の背中から蝙蝠の如き巨大な漆黒の翼が展開された。観ると目黒は先ほどの穏やかな笑みから一変し、ずらりと鋭い牙を生やした耳まで裂けた口をカッと開けたホラー映画に出てきそうな笑みを浮かべているではないか。

悪魔の翼がゆっくりとヤードに迫り、彼女を包み込もうとする。

「た……助け……」
「どうした。悪魔が好きなんだろう。コレがヨハネなどとは比較にならぬ本物の悪魔って奴よ」

有無を言わさず強引に彼女の身体を翼で包み込む。

ヤード 確保。

完全に失神したヤードの閉じられた瞳からは大粒の涙が流れていた。
翼を閉じ、顔を元に戻した目黒は不敵に笑った。

「これで作者は2人いなくなった。そろそろ本命に取り掛かるとするか」

グレイ 南ことり 矢澤にこ ねこ娘 天ノ川きらら 不動仁王 美琴 カイザー=ブレッド ゆうき 

Re: 【合作】逃走中~ザ・ラスト~ ( No.48 )
日時: 2019/08/31 14:31
名前: モンブラン博士 (ID: EUHPG/g9)

「目黒のガキ、俺はここにいる!」

獅子のように迫力のある怒声が辺りに木霊する。周囲から音は消え去り、静かさだけが残る。不動は眼を瞑り、その時を待っていた。やがて眼を開くと背後に向かって告げた。

「ガキの分際で俺の背後に立つとは。どうなるかわかっているんだろうなぁ!」
「それを承知でここに来た。本命を探していたらお前の姿を見つけてな。まずはスター流の不動仁王、貴様から倒すとしよう」
「ガキ、往生させてやるッ!」

振り返るなり、不動は目黒に剛腕を見舞う。だが、それを跳躍で躱され地面に大穴が生成される結果となってしまった。目黒は翼を展開し、滑空すると、銃を取り出し上空から乱射する。弾丸を無防備に食らう不動は戦闘機が戦艦を総攻撃している図にも見えた。四方八方から飛んでくる怨みやエネルギーの塊を一切の防御姿勢もとらずに受け続ける不動。その様子を見て、目黒は嘲笑する。

「お前もこの俺の素早い動きには対応できぬというわけか」
「違うな。お前の攻撃など防ぐ価値もないだけだ」
「なッ……」

無数の弾丸を受けても傷一つ付いていない相手の肉体の頑強さに戦慄し、数瞬の間目黒の攻撃の手が止まった。その隙を逃さず不動は地面を蹴って跳躍すると、ガラ空きとなっている彼の頬に右の鉄拳を叩き込む。

「グエエエエエエッ」

絶叫し吐しゃ物をまき散らしながら、錐揉み回転で落下する悪魔。それを追って、不動も地面に降り立つ。一撃食らっただけだが、目黒は激しく息を乱していた。
鉛のように重いという言葉では表現できないほどの圧倒的な重さ。

「ガキ。一撃で往生されたいか、苦しみながら往生されたいかどちらか選べ」
「生憎、俺はまだ依頼を達成していないのでな。それまで地獄に送還される訳には……」
「お前の意見など俺が知るか。今すぐ往生させてやる!」
「ギャアアアアアッ」

顔面に拳を受け、鼻からポタポタと血が流れる。首を掴まれ、首投げで放り投げられ、大木に背中から叩きつけられる。ダッシュしてきた不動に強烈な蹴りを腹に食らって悶絶。地面を転がり、倒れる。だが、目黒は立ち上がってくる。

「流石にスター流の第3位の実力者だけのことはある。100倍にパワーアップしたはずの俺が手も足も出ないとはな」
「当然だ。お前と俺では格が違う! 悪魔のガキなど、俺の敵ではないッ!」

背後に回られ、翼を掴まえられると不動は一切の加減なく片方の翼をもぎ取ってしまった。失った翼は再生能力により即座に再生されるが、目黒は間合いをとった。基本的に冷静ながらも自身家の目黒だったが、不動の実力を危険視したのだ。弾丸も通じない。格闘戦の実力なら火を見るよりも明らかだ。網で閉じ込めたところで軽々と脱出されるし、魔力封じも魔法の類を使わない不動には効果がない。頭の中でシミュレーションをして、彼は悟った。今の自分の実力では不動を倒すことは不可能に近いと。ならばどうするか? 降参の振りをして不意打ちをするか。いや、不意打ちは確実に一撃で仕留められる腕がない限り、相手の更なる怒りを呼び起こし、手が付けられなくなる。ならばこの場は撤退し、対策を練るか? 否、不動から逃げられることはできないだろう。逃げない。ここで確実に仕留めなければならない。だが、まともに闘っても勝算は薄い。
こうなったらアレしかない。奥の手を使おう。
意を決した彼は不動と向き合う。

「不動よ。俺も腕に覚えのある男だ。もう逃げも隠れもしない。お前の拳、真っ向から受けて立つ」
「フンッ!」

目黒の決意を聴いたところで不動の心境に変化はない。繰り出される無数の打撃に蹴り。投げ技。目黒は完全に玩具にされていた。足を掴まれ、幾度も地面に叩きつけられる。腕や足を折られ、身体中には無数の傷が作られる。そのたびに再生していくが、精神は限界に近かった。いかに無限の再生能力を持つとはいえ、一方的かつやりたい放題に攻撃を受けるのは彼にとっては屈辱そのものだった。
しかし、怒りこそ覚えども当初の予定を変更する気はなかった。ここで反撃すれば、逆転の目は潰える。耐えるこそが必勝の鍵なのだ。

「往生させてやる!」

不動が己の最大奥義である不動俱梨伽羅落としを放つべく、目黒を大空に打ち上げた。それを追って上昇する不動。
地上からぐんぐん高度を上げていき、今にも不動が目黒の身体に触れそうになる。上空で睨み合う両者。だが圧倒されているはずの目黒の口元には微かな笑みがあった。

「不動俱梨伽羅落としーッ!」






辺りに響く轟音、もうもうと舞う土煙。
勝敗が決まったのだ。
倒れていたのは不動だった。

「このガキ……」

息も絶え絶えになりながら声を振り絞る不動。
だがそんな彼を目黒は冷笑し。

「やはり最後に勝ったのは俺のようだったな。これでもう、俺の邪魔をするものは全て消えたはずだ。思う存分依頼を達成できる」

血反吐を吐き、起き上がることもできない不動にそれだけ言って、目黒は消える。
不動は全身に力を込めて起き上がろうとして、己の足を見る。すると彼は眼を見開いた。何と自分の足が先端から粒子になってきているではないか。

「なるほど。そういうことか」

己の最期を悟った不動は自嘲的に笑いつつも、最後の力でもってして、ゆうきとことり、そしてカイザーにテレパシーを送った。己のメッセージが彼らに送信されたのを確認すると、ゆっくりと目を閉じ。

「あとは任せたぞ、ガキ共……」

首を垂れ、動きを完全停止した不動は全身が粒子となって消滅した。

不動仁王 脱落

グレイ 南ことり 矢澤にこ ねこ娘 天ノ川きらら 美琴 カイザー=ブレッド ゆうき 

Re: 【合作】逃走中~ザ・ラスト~ ( No.49 )
日時: 2019/08/31 19:46
名前: モンブラン博士 (ID: EUHPG/g9)

ゆうき、ことり、カイザーの3人は同じ景色を見ていた。
真っ白な空間に1人仁王立ちする不動の姿だ。その身体は傷つき、虫の息だ。
けれど彼は倒れることなく立っている。逃走中をしていた自分達がなぜこんなところに飛ばされたのかゆうきとことりはわからなかった。疑問を抱いていると、カイザーが説明する。

「これは不動の我々に対するメッセージだ。一種のテレパシーのようなものだ」
「テレパシーなんて使えるのかよ……」

若干ゆうきが驚愕していると不動の幻影が口を開いた。

「すまん。目黒のガキに敗北した」
「マジか」

ゆうきは彼の口から語られた言葉に目を見開いた。敗北する? あの不動が?
彼は出会った当初から他の逃走者とは別格の強さを持っていた。女に弱いという意外な弱点こそあれ、目黒は男である。だから普通に考えれば負けるはずがないのだ。その彼が負けた。念のために再度訊ねると、彼は若干苛立たし気に応えた。

「俺は嘘は付かん」
「君が負けるとは。信じられん」
「お前の言う通りだカイザー。俺自身信じられん。だが、これは現実だ。あの目黒は何かとんでもない奥の手を使い、俺を倒した。倒された俺も何をされたのか全くわからなかった。不動俱梨伽羅落としを奴に決めようとして――それからはまるで分らん。不動仁王ともあろう者が情けないものだ」

自嘲的に笑うと、視線をゆうきとことりに移し、ゆうきの肩を軽く叩く。

「ロディの帽子を受け取ったか。成長したものだな」
「不動……」

その口調はいつもの怒気を含んだものではなく、穏やかなものだった。

「消滅する前に、これだけは言っておこう。ゆうき、そして南ことり。これからもお互いの絆を大切にするんだ。分かったな」
「不動、アンタ俺の名を!?」
「ことりの名前も呼んでくれた……」

不動の言葉にゆうきとことりは自然と涙が溢れていた。これまで自分達の仲を決して認めず、名前さえ呼ばなかった不動が自分達の名前を言ったのだ。

「あのロディがお前達を認めたのだ。俺が認めるのは当然のことだ」
「本当に仲いいんだな。アンタ達」

不動は頷き、カイザーの顔を見た。

「カイザー。後のことはお前に託す。残ったガキ共を導いてやってくれ」
「わかった」

カイザーの短い返答に安堵したのか、幻影の不動は軽く息を吐き。

「俺達はお前達を天から見守っている」

最期の言葉と共に不動の幻影は消滅。ゆうき達も元の逃走中の世界へと戻ってきた。

突如、通信機が新たなる通知を出した。

不動仁王 消滅

「く……! 不動! アンタ、いっつも厳しかったけど、本当は兄貴みたいに優しい人だったんだな。最後の最後に俺達の名前を呼びやがって!」
「不動さん。もっと、怖がらずに話しておけばよかった……」

ゆうきとことりは涙を流し、散っていった友の犠牲を嘆いた。

「不動……」

カイザーはもう1度長年の友の名を呼ぶ。これまでの闘いで多くの友をカイザーは失ってきた。だが、1度にこれほど沢山の友人達を失う経験は彼も初めてだった。闘いに犠牲は付きものだが、よりによって身内が放った刺客に仲間が倒されるとは。カイザーは拳を固く握りしめ、威圧感のある声で告げた。

「必ずジャドウを倒す!!」

Re: 【合作】逃走中~ザ・ラスト~ ( No.50 )
日時: 2019/08/31 19:58
名前: エイジア (ID: QOk2M1Cj)

どうも、エイジアです。

さてっここまで読んみましたけど、不動がやられるとは・・・ジャドウはとんでもない強敵ですね。さいごにゆうきさんとことりを名前で呼ぶとは・・・こうしてみると理不尽な奴だけど良い兄貴分だな。


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