二次創作小説(新・総合)

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戦闘中 シャドウを倒せ!【完結!】
日時: 2019/10/05 20:13
名前: モンブラン博士 (ID: HpE/sQXo)

戦闘中、史上最強のラスボス現る!!
その名は、ジェネラルシャドウ!!
これまで何度も逃走中や戦闘中に出場し。
多くの逃走者を危機から救ってきた男。
その彼が、最強の敵となって立ちはだかる!
与えられたミッションはひとつ。

「俺を倒せ」

一切の手加減も甘さも捨てた本気のジェネラルシャドウを相手に、参加者達はどこまで戦うことができるのか。
好敵手、恋人、弟子……彼と縁深いキャラ達が立ち上がる!

参戦者一覧

ラブライブシリーズ

黒澤ダイヤ 国木田花丸

プリキュアシリーズ

黄瀬やよい 青木れいか

スーパー戦隊シリーズ

ドギークルーガー 

ゲゲゲの鬼太郎シリーズ

魔女アニエス 

ときめきメモリアルシリーズ

如月美緒

オリキャラ

ロディ

作者枠

エイジア

メタルメイドウィン

応募用紙>>38
※応募は締め切りました!

主な見所

ジェネラルシャドウの本気!
国木田花丸&如月美緒 文学少女同士の交流!

Re: 戦闘中 推しキャラ№1決定戦!【感想求む!】 ( No.31 )
日時: 2019/09/29 11:45
名前: モンブラン博士 (ID: HpE/sQXo)

女は堕天使ヨハネを崇拝していた。ヨハネの為に生き、彼女を守る。男顔負けの度胸を持っていたので、先発を務めることに緊張感など皆無であった。相手の先発は南ことり。サイドテールが特徴的な美少女でゆうきの嫁である。ヤードは警戒していた。見た目こそ穏やかで笑顔を絶やさない温厚なイメージのことりだが、その実力はかなり高い。特に頭のとさか部分は強力な武器であり、数多の強豪を撃沈してきた。だが、逆にいえばとさかを失えばことりの戦力は半減する。
相手の最も自慢としている武器を徹底的に攻め、得意技を封じることこそ戦法の極意。ヤードは鞘から刀を抜くと、ことりに射るような視線を向ける。狙いはとさかのみ。それを一刀両断しようと刀を振るった刹那、ことりは真剣白羽取りでヤードの刃を受け止めてしまった。手の滑りを待つが、ことりの手は刀から吸い付いたように離れない。力を込めたところ、逆に自分の手が離れ、尻餅をついてしまった。ピタリと剣だけが宙に停止したかのように見える光景。

「ちゅん!」

受け止めた刃にことりが頭突きを見舞うと、刃は亀裂が入り、粉砕される。何の威力もない柄だけが虚しくマットに落ちる。女は声を出すことができなかった。噂には聞いていたことりの頭突き。それがまさか刃さえ通さないほど強靭であろうとは考えもしなかったのだ。これでヤードは武器を一つ失う結果となった。
確かに硬い。しかし、それでも銃弾の速度と攻撃力の前には硝子も同然。
彼女は背中に背負っていたスナイパーライフルをことりに向けるが、ことりも、その背後にいる海未もうろたえる様子は全くない。海未がゆっくりと口を開いた。

「その距離で撃てるのですか」

スナイパーライフルは本来、長距離でこそ威力を発揮する武器だ。相手が見えない位置や距離から確実に敵の急所を撃つからこそ無敵に近い効果が生まれる。だが、今のヤードはことりから50cmも離れているかどうかだ。しかも、彼女の銃は自分で弾を入れなければならない仕様であった。この超至近距離で弾を補充する時間が稼げるか。答えは、否。海未の問いに躊躇いを覚えた隙間を突かれ、ことりの回し蹴りが銃を襲う。ガシャン。蹴りの一撃はライフル銃を木っ端微塵にしてしまった。ことりのとさかを狙うはずがあべこべに主力武器を破壊される始末。けれど、ここで安易に善子に後退すれば彼女から軽蔑されるのは当然だとヤードは考えた。武器も無く格闘技経験の無い自分が、百戦錬磨のスクールアイドルに挑むのか。傍から見れば無謀にも思える実力差。けれど、彼女にとって1番嫌だったのは行う前から諦め、勝負を捨ててしまうことだった。どこまでできるかわからないが、一矢報いて堕天使ヨハネに良いところを見せる。両脇を締め、戦闘体勢に入る。飛び道具の無い素手の勝負。頼れるのは己の五体のみ。

「わあああああッ」

ヤードは吠え、思い切り拳を振るう。しかし動作が大きく隙だらけなのでことりに躱され空振りに終わる。二発、三発、四発、五発。空振りを繰り返すたびに体力は消耗されていく。このままでは分が悪い。体力を使わず、相手を仕留めるにはどうするか。すぐさまヤードの頭脳が答えを導き出す。ヤードは腕の力をだらりと抜き、攻撃を停止。そして、ことりに告げた。

「来いよ……」
「ことりのおやつにしちゃうぞ♪」
「望むところだぜ」

ロープに背中から飛んで、流星のドロップキック。ことりの足が甲板に炸裂するが、ヤードは踏ん張る。今度はロープを使わずに飛び蹴り。四方八方から槍のような蹴りはヤードに衣服を削り、身体にダメージを与えていく。だが、ヤードは耐え続ける。蹴りでは崩せないと判断し、今度は頭突きを彼女の頭に見舞う。

「えい♪」

グシャッ。

果実が潰れるような音がしてヤードの視界が紅に染まる。顔面から流れた血が目に入ってきたのだ。

「へへッ。やるねぇ。流石はゆうきさんの嫁だけのことはあるみたいだぜ」
「ヤードちゃん。このままだと危ないよ。大怪我しないうちに棄権した方がいいとことりは思うんだけど……」
「甘いなあ。俺はリトルデーモンだぜ。棄権なんかしてみろ、堕天使ヨハネからリトルデーモンの称号をはく奪されちまう……それだけはできねえ」
「可哀想だけど、ことりもゆうき君のために優勝しなきゃいけないの。だから、負けられないっ」

一本足で繰り出される頭突きは鉄球のように重く、ヤードの脳を揺らす。
身体はとうに限界を超えていた。精神力が彼女を支えているのだ。ヤードは軽く口に笑みを浮かべて、ゆうきとロビンの試合を思い出していた。ゆうきさんも今の俺みたいな感じだったのかもしれないな。身体能力は凡骨の俺だ。毎日特訓で鍛えているスクールアイドルには及ばないのはわかってらあ。けどよ、勝てないまでも負けないってことくらいは許されてもいいはずだ。なあ、ことり。お前がゆうきさんを大好きなように、俺だってヨハネの事が大好きなんだ。好きな気持ちってのは人ぞれぞれで優劣なんてないと思うけど、この勝負だけは譲れねぇや。それに、作者最後の生き残りとしては、何か一つ成果を残したいんだよな。
勝てない敵相手でも最後まで試合から逃げようとしなかった、ゆうきさんやこなくんさんみたいにな。俺にだって、ここまでできるんだぞってのを、観客に、そして何より惚れた女に見せてやりたい。
ことりの拳が迫ってくる。この懸けに失敗したら全てが終わる。己の全エネルギーをかけた最後の一撃の真っ向勝負、受け取ってくれや、南ことり!
ことりとヤード。両者の拳が交差する。
伸びた拳は互いの頬を穿ち――

「凄いよ、ヤードさん……」
「お前もな、ことり」

互いを認め合い、両者は反対方向に倒れ、ピクリとも動かなくなった。
ヤードはクロスカウンターによる相打ちを狙い、その策は成功した。
善子はリングに入り倒れたヤードを抱きしめ。

「リトルデーモンヤード。あなたは全リトルデーモンの誇りよ。あとは私に任せて、ゆっくり休みなさい」

ヤードの頬にその薔薇色の唇を近づけ、感謝の気持ちを込めた接吻をした。

南ことり 脱落
ヤード 脱落

残り4人

ロビンマスク 園田海未 津島善子 小山翔子

Re: 戦闘中 推しキャラ№1決定戦!【感想求む!】 ( No.32 )
日時: 2019/09/30 20:08
名前: モンブラン博士 (ID: HpE/sQXo)

相手は尊敬する伝説のスクールアイドルの一員である。松浦果南ほどではないが、身体能力も高く体力もある。並のスペックしかない自分が正攻法で戦うのは得策ではないことは最初から善子には分かっていた。だからこそ、彼女は海未が全く予想しない方法で勝負を持ち込んだ。鐘が鳴るよりも早く、反対側のコーナーポストで待機している海未に突進すると、その顔面に緑色の霧を吹きかけ視界を奪う。目に入った刺激に悶絶している間に背後に回ると、タオルで首を絞め上げる。相手がタオルの隙間に手を入れて窒息を回避しようと試みると、今度は後頭部を掴んで鉄柱に容赦なく叩きつける。海未の額が割れ、流血。

「何をするんです。卑怯ですよ!」
「これが堕天使ヨハネのやり方よ!」

これが通常の試合ならば即反則負けを宣言されている所だが、この試合は反則自由。つまりどれだけ反則をしようとルール上は何の問題もないのだ。その長所を最大限に活かそうと善子は考えたのだ。海未が抗議をしても堕天使ヨハネの攻撃の手は休まることを知らない。ヘッドロックに極めると、ロープを利用し、海未の目を思い切り擦りつける。摩擦熱が海未を襲う。続けて容赦の無い急所攻撃を炸裂。もしも男だったなら海未の股間を蹴るなど間違ってもできなかっただろう。しかし、同性である善子は平然とやってのけた。
この世のものとは思えぬ激痛が海未の全身を駆け抜ける。立ち上がろうとするが、両足が震え力が入らない。両手を付き、全身に力を込めて起きる。足元がフラつき、バランスを保つことができない。リング上を見渡すが、善子の姿が無い。

「どこにいったのです!?」

背後にも前面にも左右にも彼女はいない。忽然と姿を消してしまった。逃亡したのか。いや、これほど優勢なのに試合を放棄する理由が見つからない。そうなると、彼女がいる場所はただ一つ。視線がリングの下へと向けられる。

「隠れていないで出てきなさい!」
「言われるまでもないわよっ」

エプロンしたから飛び出した善子が、跳躍しながらリングへ降り立つ。その両手にはパイプ椅子が掴まれていた。

「凶器攻撃をするつもりですか? 善子、あなたにはフェアプレイの精神がない――」
「善子言うな!」

海未が言葉を終わらせるよりも早く、椅子を振り下ろす。頭頂部に1回、左右の頬を鉄製の堅い部分で4回殴打。血飛沫が上がり、海未は仰向けにダウン。
カウントが取られることもなく、即座に海未のTKОが言い渡された。
カシャン。血塗れの椅子が善子の手から離れる。その瞳には涙が溢れていた。
勝負の分けたのは執念の差だった。海未とて負けるつもりはなかった。彼女も善子と同じように勝利したい気持ちはあった。けれどそれは正々堂々と戦うフェアプレイの精神に則った範囲内での話であり、反則をしてでも勝ちたいというほどではない。それに彼女の武術家としての誇りが許さなかったのだ。呼吸を整え、リングを降りる。善子に待っていたのは、数限りない暴言と物の雨だった。

「帰れ反則魔!」
「海未が可哀想だと思わねぇのかよ!」
「スクールアイドルとして最低の女だな!」
「卑怯者! アクアの恥だ!」

善子はそれらの暴言にぷるっと身体を震わせたかと思うと、かん高い声で笑い。

「これが堕天使ヨハネの実力よ! 下等な人間にはわからないでしょうね!」

腰に手を当て堂々と宣言する。ますます高まる会場内の興奮。
だが、善子は顔こそ笑っていたが心では号泣していた。
控室へ向かう通路で善子は壁に額を当て、唇を噛み締める。
とめどなく涙が溢れる。唇を噛み締め強がってはみるものの、溢れ出る感情を抑えきれずにいた。

「海未、ごめんなさい……本当に、ごめんなさい!」

園田海未 脱落

津島善子 決勝進出

残り3人

ロビンマスク 津島善子 小山翔子


Re: 戦闘中 推しキャラ№1決定戦!【感想求む!】 ( No.33 )
日時: 2019/09/30 20:58
名前: エイジア (ID: QOk2M1Cj)


どうも、エイジアです。

善子!?何でお前が反則を!?これは予想外だ・・・でも一体何でだ?・・・

Re: 戦闘中 推しキャラ№1決定戦!【感想求む!】 ( No.34 )
日時: 2019/09/30 21:31
名前: モンブラン博士 (ID: HpE/sQXo)

エイジアさんへ
感想ありがとうございます!善子はどうしても勝利したかったのです。
だからこそ反則で試合を展開しました。リトルデーモンだからこそ成せる技ですね。

Re: 戦闘中 推しキャラ№1決定戦!【感想求む!】 ( No.35 )
日時: 2019/09/30 21:36
名前: モンブラン博士 (ID: HpE/sQXo)

控室で1人、翔子は腰を下ろして俯いていた。優勝して、賞金が欲しい。けれど、次の相手であるロビンマスクは強い。膂力も技巧も速度も全てが自分より上で、苦戦は免れないだろう。翔子は嘆息した。ロビンに勝つ方法があるとすれば――
ここで善子は小さく首を振り、考えるのを辞めた。頭の中に微かに浮かんだ答えを全否定し、己に言った。

「私は、私だけの力で勝ちたい……」

だが、誰もいないはずの控室で声が木霊した。

アンタじゃ、勝てない。

「わかってる。でも、勝ちたい」

無理よ。諦めなさい。でも、もしアンタがどうしても勝ちたいというのなら。

「……それだけは嫌」

強がるのはやめたらどう? 素直に頼ればいいのに。

「アンタに頼ったら私は私じゃなくなる」

翔子は両肩を抱きしめ小刻みに震える。その表情には強い怯えがあった。

じゃあ勝たなくてもいいのね。賞金は貰えないけど、満足なの?

「優勝する。自分だけの力で」

そう? せいぜい頑張りなさい。私はいつでも準備OKなんだから。

謎の声は途絶えた。翔子は頭を抑え、歯をガチガチと鳴らす。涙目になっている。
彼女を追い詰める謎の声の正体は何なのか。
準決勝のリングへと上がった翔子。その表情の暗さは更に増していた。ロビンは彼女の顔を見て、思案する。第2回戦が開始された当初から彼女には異質な雰囲気を覚えていた。暗い表情に人間とは思えぬ高い戦闘力。冷徹に攻め立て勝利しても喜びさえ見せず、顔は暗いまま。まるで戦いを望んでいないかのように。
強さとは釣り合わない外見にロビンはずっと疑問を抱いていた。何よりも、その瞳に。試合がはじまり、手四つに組んでも彼女の全身から漂う悲しみは消えない。
女子である為ロビンはある程度手を抜いて戦っていた。打撃にしても投げ技にしても。本来の実力の半分以下にして。紳士の彼は女子に攻撃することは消極的だったのだ。それでも、実力差は誰の目にも明らかなものだった。琵琶丸然り、鉄山然り。人間としては強い部類に入るが、それは人間レベルの話。超人であるロビンマスクとは身体能力からして雲泥の差が付いていた。当然、翔子も終始劣勢で、打撃も腕で防ぐのみで反撃さえできていない。

「翔子、もうギブアップするんだ。実力差を認めるのは恥ではない」
「勝ちたいの……」
「気合だけで埋まるような実力差ではないことは君でもわかっているはずだ! 私はこれ以上、正義超人として君を傷付けることはできん!」
「じゃあ、棄権して……」
「それもできん。正義超人はどれほどの状況下でも自らの負けを認めることはない」
「それじゃあ、私が棄権するしかないのね……?」
「そうだ」

翔子は一瞬躊躇いを覚えたが、嘆息し、小さく口を動かした。

「ギ……ギブア……」

ところが、そこまで言いかけた時、翔子の体に異変が起きた。

「アアアアアアアアアアアアアアアッ!」

上を向き、目を見開き、絶叫する。その声は次第に低くなっていく。

「嫌……もう、人を……誰かを傷付けるのは嫌アアアアアッ」

突如、凄まじい衝撃波がロビンとリングを襲う。吹き飛ばされるロビン。
白い土煙が収まると、そこにはリングは消失し1人の女が立っていた。
翔子ではない。高身長で蝋人形のように白い肌、白眼、薄い桃色の髪をカールさせ、赤いボディースーツに身を包んだ女怪人だ。完全に人外の存在に会場からは悲鳴と驚嘆があがる。ロビンは謎の女を指差し。

「お前は翔子なのか?」
「翔子? あの役立たずと私を一緒にしないで欲しいわね。私の名はレギーネ」
「レギーネ……」
「あいつがモタモタしているから私が出たってわけ」
「成程、第2回戦から感じた翔子の違和感の正体はお前か」
「そうよ」
「お前が翔子の身体を乗っ取ったのか」
「勘違いは困るわね。完全な悪だった私を、人間社会に潜伏する為の仮の姿のはずだった小山翔子という存在が、蘇生された際に独立した自我を持ってしまったのよ。乗っ取られたのは私の方……でも、そんなことはどうでもいいわ。こうして私が出た以上、この世を暗黒の世に変える為正義面したあなたから先に滅すわよ!」

回し蹴りが衝撃波を放つがロビンは同じく蹴りを見舞う。

バチィッ!

蹴りと蹴りが激突する。威力は互角だった。
続いて拳と拳が衝突。これも互角であり、レギーネは翔子と比べるとずっと強い存在であった。ロビンは戦闘体勢に入るが冷や汗を流す。彼にはわかっていた。
この戦いが厳しいものになることを。


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