二次創作小説(新・総合)
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- スクールアイドルと神々との戦い!完結!
- 日時: 2022/07/31 16:21
- 名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)
スクールアイドルが神に準ずる超人や超神、神様たちと戦うシンプルなお話です!マイペースに更新していきます(*´▽`*)
- Re: スクールアイドルと神々との戦い! ( No.18 )
- 日時: 2022/07/30 19:42
- 名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)
カラスマンは先ほど千切った翼を練り上げ球状にすると、果林に蹴り上げる。
「クロウフェザーボール!」
「グフッ・・・・・・」
腹に巨大な球を食らった果林は前のめりになりダウン。
しかし、倒れた程度でカラスマンの攻撃の手が緩まることはない。
仰向けとなった果林に容赦なくミサイルの如きダイビングヘッドパットを放ち、背骨を傷めつける。
果林の口から鮮血が吐き出される。
かすむ目に映ったのは親友の勝利を祈るエマの姿だった。
「果林ちゃん。辛いよね、苦しいよね。私は何もできないけど、果林ちゃんの応援ならできるよ!私、果林ちゃんなら勝てるって信じてる!」
「エマ・・・・・・」
親友の純真な青い瞳を見た果林は少しだけ頬を緩めた。
しかし、カラスマンは背を踏みつけて降伏を迫る。
「友の祈りなど何の役にも立たぬ。
お前がすべきことは大人しく負けを認め、反省することだけだ」
「嫌よ。だってまだ試合は終わっていないもの。それに、親友の手前で恥ずかしい恰好は見せられないでしょ!」
果林は四肢に力を込めて起き上がるとカラスマンの足を弾いて、立ち上がる。全身の衣服に開いた穴、血と汗まみれの顔。
呼吸は荒く、満身創痍なのは誰の目にも明らかだった。しかし、カラスマンは彼女の全身から発せられるオーラに魅入られていた。
この少女のどこに、劣勢を凌ぐ力が秘められているのか。
カラスマンは急接近すると、背後を取って果林の身体を上空に放り投げると、自らもそれを追って跳躍。
瞬く間に四肢をロメロスペシャルに極める。
両手と両足を固定され、果林の身体が弓なりとなる。華奢な身体は今にも真っ二つに裂けてしまいそうなほどだ。
カラスマンは嘴を折られたことで従来の完璧玖式奥義を発動できなくなったので、代わりとしてこの技を選択したのだ。
「さあ、我が力の前に屈するのだ朝香果林よーッ」
- Re: スクールアイドルと神々との戦い! ( No.19 )
- 日時: 2022/07/30 19:51
- 名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)
グキグキと骨や体の軋む音がリング全体に響き渡る。
このままでは本当にバラバラにされてしまうかもしれない。
だが、果林は最後まで諦めなかった。頭を振り子のように何度も振ることでカラスマンのバランスを崩させ、脱出に成功。
両者は空中で睨み合う。これが本当の最後の勝負だ。
「カラァ~!」
「はああああああっ!」
カラスマンの反転蹴りが完璧に果林の頭部に着弾。
対する果林も意識を失う寸前に無防備となった彼の頸動脈にモンゴリアンチョップを叩き込む。
限界の力を超えた一撃に、さすがのカラスマンも盛大に吐血。
返り血を顔面に浴びつつ、果林も気絶し、両者は同時にマットに倒れる。
大の地に倒れ伏した果林と失神したカラスマン。
どちらも起き上がる気配はなく、両者戦闘不能と判断され、勝負は引き分けに終わった。
倒れて動かなくなっている果林にエマは駆け寄り、ぎゅっと抱きしめる。
「果林ちゃん!凄い!凄いよ!あのカラスマンさんに引き分けるなんて!」
「エマの願いなら叶えるのが当たり前じゃない。私、ちょっと疲れたから休ませてもらうわね」
エマの膝の上でスヤスヤと寝息を立てる果林にエマは優しく微笑むのだった。
- Re: スクールアイドルと神々との戦い! ( No.20 )
- 日時: 2022/07/30 19:58
- 名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)
法衣風の白装束に鍔の広い帽子をかぶり、道化師を彷彿とさせるメイクを施した長身痩躯の超人が、身を翻してリングに降り立つ。
対戦相手の金髪に露出の多い服装をした美少女、宮下愛は噛んでいた飴を口から吐き出し、臨戦態勢に入る。
その口元には相変わらずの笑顔が浮かんでいた。
両者共に笑顔だがその内容は全く異なる。
サイコマンは弱小の下等生物を甚振れる喜びから、愛は未知の相手と戦える喜びからだ。試合開始の鐘が鳴る。
サイコマン「ニャガッ!」
先に仕掛けたのは超人の方だった。
サマーソルトキックで少女をロープで吹き飛ばし、反動で返ってきたところにモンゴリアンチョップを首筋に放つ。
けれど愛は彼の手刀を直前で回避し、懐に潜り込みボディーブローを一撃。
サイコマンが苦悶の表情したところで、斜め下から突き上げるようにして顎を蹴る。
直撃したが、サイコマンは自慢の腕力を活かして彼女の足を掴まえ、大きく身体を反らすことで後方に叩きつけた。
愛「この試合、最高だね。サイコだけに」
サイコマン「ニャガニャガ。
少しはギャグのセンスがあるみたいですねえ。
ですが、この余裕がいつまでもつでしょうか」
- Re: スクールアイドルと神々との戦い! ( No.21 )
- 日時: 2022/07/30 20:03
- 名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)
サイコマンは身を翻してコーナーロープを掴んで倒立すると、彼のドレスの裾が畳み込まれ鋭利な槍状となった。
サイコマン「スピアドレス!」
槍と化した両足で縦横無尽に突きを繰り出し、愛に連打を与えていく。
最初は回避に専念できた少女だったが、威力も速さも増していく技に疲労が蓄積していき、徐々に切り傷を負ってしまう。
傷はどれも浅いものだが、薄っすらと血が滲んでいる。
細かい傷でも試合が長引けば、命とりになる。
サイコマン「ニャガニャガ。
どうしました。先ほどまでの威勢はどこにいったんです?」
愛「言うねえ。そうこなくっちゃ」
背後から迫るサイコマンの攻撃を跳躍でギリギリで回避する。
サイコマンは両足を鉄柱に激突させ、技を解除してしまった。
サイコマン「八つ裂きハットーッ!」
帽子の鍔を猛回転させるサイコマンに対し、愛は無謀にも鍔をキャッチしようと試みる。
丸鋸のように回転する刃を掴まえようとすると掌が裂け、血が噴き出す。
サイコマン「無駄なことはおやめなさい」
愛「やってみなきゃわかんないっしょ?」
サイコマン「馬鹿な・・・・・・!」
汗をだらだらと流しながらも手の負傷と引き換えに八つ裂きハットの回転を愛は阻止。更に傷ついた手で先ほどの意趣返しとばかりにチョップを見舞い、帽子の鍔をヘシ折った。
サイコマン「下等生物が小生意気にも私の大切な帽子に傷をつけてくれましたね。この借りはどうやって返しましょうか」
- Re: スクールアイドルと神々との戦い! ( No.22 )
- 日時: 2022/07/30 20:12
- 名前: モンブラン博士 (ID: pRqGJiiJ)
顎に手を当てたサイコマンだったが、高速で移動すると、愛の両肩を鷲掴みにして、彼女の両肩の衣服を剥ぎ取ってしまった。
愛「君、凄い握力だね。でも、愛さんも負けてられないよ!」
サイコマン「私と握力勝負をしようというのですか。面白い!」
真っ向から手四つに組んだ両者。
だが、彼らの力は全くの五分。
真横に組んだ手がピクリとも動かない。
サイコマン「下等生物でありながら、私の巨握の手に対抗できるなんて」
愛「愛さんにできないことなんてなーい!」
一瞬の隙を突いて力比べに勝利した愛は頭突きでサイコマンの顔面を歪ませ、一本背負いで放り投げてしまった。着地し、突進してくるサイコマンの胴を両足で捕まえ、ブレイクダンスシュートで再び鉄柱に叩きつける。
背中から直に激突し吐血すると、ズルズルと倒れる。サイコマンは内心、驚愕と苛立ちを覚えた。
完璧なはずの自分がただの人間にここまで追いつめられることなど、あっていいはずがない。
手は抜いていない。
だとすると、自分の力が衰えたのか。
否、そんなことがあろうはずがない。
首を振って否定すると、両腕をスパークで包み込む。
サイコマン「マグネットパワー!」
サイコマン「マグネットパワー!」
愛「うわっ」
衣服に金属部分を装着している愛は容易に引き付けられ、投げられ、殴られ、叩きつけられてしまう。
先ほどの優勢から一転し、劣勢に追い詰められてしまった。
だが、その笑顔は消えない。
サイコマン「あなたも強情な方ですね。
私に参りましたと呟けば一瞬で楽にして差し上げますのに。
まあ、でも、そんなに苦しみたいのでしたら仕方がありません。
お望みどおりにして差し上げますよ。
その笑顔を恐怖で引きつった顔にする楽しみもありますし」
サイコマンは下半身のドレスを炎で包み込み、上空に火の輪を放った。
そして呪文を唱えると、雷が轟く。
すると先ほどまでの笑みが一変、愛の顔が引きつり、冷たい汗が流れだす。
愛「雷!?」
愛はへそを取られると祖母に聞かされてからというもの、雷を大の苦手としていた。