二次創作小説(新・総合)

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逃走中1〜始まりはシンプル?に!〜【完結】
日時: 2023/03/26 01:03
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: t7y4Iwob)

柊サイド、初の逃走中!
舞台はショッピングモール。広いショッピングモールの中、20名の逃走者たちが駆け回り、ミッションに挑んだり挑まなかったり!
90分間、ハンターから逃げ切るのは誰だ!!

柊「ぐだぐだだって!? 許してくれ初めてだ!!」

…ぐだぐだしても許してください!!

※注意事項※
・こちらの逃走中は柊の書く『綴られし日々〜作者とキャラの日常〜』の設定を多分に使用しております。
・そのため、クロスカプ、夢が含まれます。苦手な方はご注意ください。本当に。
・筆者は逃走中初書きです、何か不備やアドバイスございましたらご遠慮なくお願いします。
・計画性なんて皆無。
・投稿時間はまちまちです。
・突然更新が途絶える可能性が大です。

それでも大丈夫な方は、どうぞお楽しみください!

逃走者一覧(五十音順、ジャンル名順不同)

足柄(艦隊これくしょん-艦これ-)
イオノプシジウム(フラワーナイトガール)
イソップ・カール(Identity_V)
カトラリー(千銃士Rhodo knight)
クー・フーリン(Fateシリーズ)
ジョージ(千銃士Rhodo knight)
赤兎馬せきとば(Fate/Grand Order)
園田 海未(ラブライブ!)
鳴上 悠(Persona4)
ネリネ(フラワーナイトガール)
博多藤四郎(刀剣乱舞)
羽黒(艦隊これくしょん-艦これ-)
初音 ミク(VOCALOID)
花村 陽介(Persona4)
日野森 雫(プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク)
豊前江(刀剣乱舞)
へし切長谷部(刀剣乱舞)
星乃 一歌(プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク)
ミカエル(千銃士Rhodo knight)
ラック(幸運児)(Identity_V)

Re: 逃走中1〜始まりはシンプル?に!〜 ( No.39 )
日時: 2023/02/25 22:08
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: cfr4zh/q)

柊「公式で刀剣乱舞と千銃士Rコラボしねえかなー!!!!!!」(大の字)


>大瑠璃音葉さん
いえいえこちらこそ申し訳ないです…!
完全趣味の問題です、千銃士Rやってる人でも気付く人はあまりいなさそうなので確かに難しい←
そう…ジーグブルート、あの見た目で10歳そこらなのです…!! 定期的に推していきたい事実です←
コメントありがとうございました!

Re: 逃走中1〜始まりはシンプル?に!〜 ( No.40 )
日時: 2023/02/25 22:24
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: cfr4zh/q)

ジョージ「うわぁああ!!」

 ハンターに追われるジョージ……!

ジョージ「だ、だめだ、めっちゃ速いーっ!!
こ、こうなったら、絶対こ……あっ」

 ジョージの体から一瞬だけ光が溢れるが……すぐに消えてしまう。そんな彼の脳裏に浮かぶのは……。

─────────────

ブラウン『いいか、もう頭に叩き込んだとは思うが……【絶対高貴】は使用禁止だ。いいな?
もちろん、使用したら失格だ』

─────────────

ジョージ「そ、そうだった……!」

 ジョージとハンターの距離が、徐々に縮まる……!!


ポンっ


[74:22]
ジョージ 確保
残り 15人


ジョージ「残念だなぁ……もっと逃げたかったぜ……」


ピリリリ! ピリリリ!


悠「まさか……」


ミク「えっと、【確保情報 ジョージ 確保
残り15人】……!」


ネリネ「ああ、ジョージさ〜ん……!」






豊前「はんたぁぼっくす、どこだ?」

 りぃだぁこと、豊前江。ハンターBOXを探している彼は周りを見渡している。
 しかし、何かに気が付くとさっとマネキンが飾られる台へ隠れた。そんな彼の近くに……。

ハンターA「……」

 ハンター……!!

豊前「……」

 赤く鋭い目はハンターをしっかりと見ている。

ハンターA「……」

 ハンターは通り過ぎていく……。

豊前「よし、行ったか?」

 そう言いながら立ち上がり、その場を去ろうとする。
 だが……!

ハンターA「……!」くるっ


TARGET
【Buzengou】


豊前「なっ、しまった……!!」


 タイミングが、速かった……!
 豊前は駆け出し、ハンターの方を少し見る。

豊前「っあぁ! やっぱり『コレ』はダメちや……! 全力で走っとるのに、くそ!」

 そう言いながら走る豊前。しかし、距離はだんだんと広がり……。


ハンターA「……?」


 見失ったようだ……。


豊前「はぁ、はぁっ……撒いた、か? っはぁあ〜! ほっとしたぁ。にしてもやっぱ『コレ』は……」

 そう言って豊前は足元を見る。ブーツの中をよく見ると、何かアンクレットのようなものがあった。

赤兎馬「おや、豊前殿」
豊前「お、赤兎馬じゃねえか。って、その前にあるの……はんたぁぼっくすか!」

 偶然、逃げた先にハンターBOX……!

赤兎馬「私も今見つけまして。ボタンを押せばクイズが出るようです」
豊前「なら早速やろうぜ。もう4分切ってるからな」
赤兎馬「承知」

 赤兎馬がボタンを押せば、モニターにクイズが表示される。

【クイズ
『ミュージカル刀剣乱舞』、筆者が観たもの3つを答えよ。

阿津賀志山異聞録あつかしやまいぶんろく
幕末天狼傳ばくまつてんろうでん
三百年みほとせの子守唄
・つはものどもがゆめのあと
・始まりの響、結びの音
葵咲本紀きしょうほんき
・静かの海のパライソ
東京心覚とうきょうこころおぼえ
江水散花雪こうすいさんかのゆき

順番は問わないものとする。】

豊前「みゅーじかる!?」
赤兎馬「これは分かりませんね。ヒント、オープン」
豊前「あんたほんと躊躇いねえなぁ……別に構いやしねえけど」

『ヒント
全て新撰組関係の刀剣男士が出演している』

豊前「ん、ん〜!?」
赤兎馬「一つだけは何となく分かりますね……。幕末天狼傳は確実でしょう」
豊前「他が分からねえな……。当てずっぽうで当てに行こうにも、数が多い」
赤兎馬「困りましたね……」

羽黒「あっ、ありましたぁ……!!」

 羽黒、ハンターBOXに到着……!!

豊前「おっ、あんたは羽黒か」
羽黒「は、はい……。クイズ、もう解けちゃいましたか……?」
赤兎馬「我々も今解き始めた、と言いたいところなのですが……」
豊前「なかなか難しい問題でな」
羽黒「えっと……」

 モニターを羽黒が覗き込む。

豊前「かなり難しいよな」
赤兎馬「このままでは我々も捕まってしまう、諦めて離れますか」
豊前「……そう、だな」
羽黒「……いいえ、分かります!」
赤兎馬「! 本当ですか」
羽黒「はい、以前司令官さんがお話してくださったことがありまして……。その時に」

 羽黒がマイクに口を近付ける。

羽黒「幕末天狼傳。始まりの響、結びの音。江水散花雪」

 少しの沈黙、そして……モニターの赤い丸が映し出され、正解の音声が聞こえた。
 【幕末天狼傳】は全員が、【始まりの響、結びの音】には上記で加州清光以外のメンバーが、【江水散花雪】には和泉守兼定のみが出演している。

豊前「っしゃ!!」
赤兎馬「助かりました、羽黒殿。よく覚えていらっしゃいましたね」
羽黒「とても、とても楽しそうに、嬉しそうに話してくださって……私も楽しくて……覚えてました」

 そう言って、羽黒はにっこりと笑った。

赤兎馬「それにしても、ハンターBOXが封印されませんね?」

 赤兎馬が言ったとほぼ同時にひょこりとボックスの後ろから二つの影が飛び出てくる。赤い髪をボリュームのあるサイドテールにしている子どもと、切り揃えられた青く長い髪をしたドレスを着た子どもだ。
 よく見ると二人の腕は大きな鳥の羽になっている。手は人間の手だった。

?「クイズにせーかい?」
?「せーかいって言ってましたわ、ロロ!」
ロロ「せーかいって言ってたんだな、ロア!」
ロア「そうですわ!」
赤兎馬「初めまして、小さな鳥さん」
ロロ「うおー! でかい! でかい馬!」
赤兎馬「呂布です」
ロア「呂布様ですのね! わたくし、ロアと申します。こちらは妹のロロですわ!」
ロロ「オレはロロ! よろしくなー! せーかいだから、はんたーぼっくすふーいんだ!」

 ロロとロアは一生懸命手を伸ばして閂をしようとする。……横から閂を刺せるのに、上からやろうとしている。

ロア「届きませんわ!?」
ロロ「届かない!?」
豊前「あっははは、貸してみな」

 閂を豊前が受け取り、あっさりと嵌めた。


[73:07]
ハンターBOX 封印
残り1ヶ所

ロロ「すっげー! にいちゃんすっげー!」
ロア「ありがとうございますわ!」
豊前「おう! ……にしても、あと一つか」
羽黒「……3分以内に、封印されますかね?」
赤兎馬「こればかりは祈るしかありませんね……もう近くにはないでしょうし、クイズの難易度によっては、覚悟を決めた方がいいかもしれません」

 赤兎馬は天井を見上げながら言う。残り1つ、封印できるか!?

[73:02]
残り15人

※2023/02/25 修正

Re: 逃走中1〜始まりはシンプル?に!〜 ( No.41 )
日時: 2023/02/26 22:19
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: ybF6OwlW)

●牢獄DEトーク●

ジョージ「う〜、捕まっちゃった……」
イオノプシジウム「ああ……ジョージさん、お疲れ様です……。ジョージさんも、ピアノ聴きましょう……」
ジョージ「ピアノ?」

 イオノプシジウムが指しているのはピアノを弾いているミカエルとその前に椅子……になっているスタッフにとてつもなく遠慮がちに腰掛けながら心配そうに見ている一歌、そして唯一牢獄の中にいるイソップ、遠い目をした柊だ。

ジョージ「あっ、これは『カオス』ってやつだな、八九が言ってたやつ!」


一歌「あ、あの、やっぱり私、床に座りますよ……?」
スタッフD「お構いなく、ミカエル様のご命令とあらばどなたの椅子にもなりましょう。それに床と言っても硬いですし、私もいつミカエル様の椅子になっても良いように鍛えております。どうぞお気になさらずに」
一歌「は、はぁ……」
柊「椅子になってもいい訓練is何」
イオノプシジウム「うん、うん……愛。特定の人のための訓練はきっと並大抵の努力では成し得ませんまたその人に頼まれたと言えどその人以外のためにその結果を使うのもまた愛なのですミカエルさんの椅子となった方々もやはり愛。たとえ少し変わっていようとそれも愛、愛の一つの形なんです」
柊「イオノプシジウムー、戻ってこーい」

 なお、唯一? まともにツッコミになれそうな一歌は一歌でピアノを聴くとほぼ同時にそっと近付き、『咲希に何か教えてあげられればと思って!』と言って椅子になった人にツッコミを入れなかったあたり、なかなかの天然ボケである。
 イソップ? 言わずもがな。

ジョージ「なるほどー、あれも愛なんだな☆」
柊「くっ、ボケが増えた……!! イソップ!! 『手を貸して、早く!』」
イソップ「『すみません!』」
柊「『手を!! 貸して!! 早く!!』」
イソップ「『す! み! ま! せ! ん!』」
柊「この野郎ぉおおおおおお!!」
イソップ「牢獄入ってるだけマシって思って欲しいんですけど!」
柊「マシだと思ってるから手を貸して欲しいんじゃん!!」
イソップ「『すみません!』」
柊「ちくせう!!」
ミカエル「……ねえ、そこの二人。うるさいよ。静かにおし」
柊「……うぃっす」
イソップ「今言えばいいじゃないですか」
柊「言ってもスルーされるんだよ……」

 このカオスな状況は、いつ解除されるのか……!?


[72:36]

ハンターBOX【……】

 最後の1ヶ所はまだ、封印されていない……このままでは、ハンターが1体放出されてしまう!


ミク「うー、ハンターBOXどこかなぁ……?」


陽介「メール来ないってことは、まだ全部封印されてないってことだよな……?」


カトラリー「……最低でも、4体が放出されちゃうってこと、なのかな? 分かんない……」


ラック「うーん……もう、ダメかもしれませんね」

 ラックは歩きながら呟く。刻一刻と、終了が迫っている。
 どうしよう、とボヤきながら……。

ラック「あれ? あれって……ハンターBOX!?」

 偶然、ハンターBOXを見つけたラック! 駆け寄って、迷わずにボタンを押す!

【クイズ
以下の『心銃』は誰の物か全て答えよ。

『大いなる歴史を継ぐ誇り』
『憂いは昇る紫煙のように』
『屍を積んで 示すは力』
『在りし刻の玉響に』】

ラック「え、ええ!? そんなの分からないよ!?
っていうか、最後のこれ、なんて読むの!?
たま、響き?」
ミク「あっ、ラックさん!」
ラック「! ミクさん!」

 ミクも合流した……!

ミク「クイズは、これですか!? ……えっ」
ラック「ひ、ヒント、ヒント使いましょう!」
ミク「は、はい!」

 大慌てでヒントを使う二人。中には紙が一枚。

【ヒント
内訳は古銃2人、現代銃2人。うち柊の推しが2人。
心銃名をよく見れば分かるかも?】

ミク「……き、貴銃士さんで柊さんの推しは〜……!」
ラック「えっと、【ジーグブルート】さん、【タバティエール】さん、【十手】さんに」
ミク「ど、【ドライゼ】さんもじゃなかったっけ!?」
ラック「ってことは一つは」
ミク、ラック「「ジーグブルートさん!」」
ミク「その上で、古銃さんは3人だけど……」
ラック「心銃名を見れば、分かるかも、だから!」

 二人はモニターをもう一度見る。そうして一つの名前に注目した。

ラック「『憂いは昇る紫煙のように』」
ミク「うん……タバティエールさんだ!」
ラック「……って、2つは分かったけど」
ミク「の、残り2つは誰の〜っ!?」
ラック「の、残り時間は!?」

 ラックが時間を確認する。

[71:03]

ラック「も、もう時間がなーい!?」
ミク「どうしよう、どうしよう!?」
陽介「あれ、ここボックスあったのか、って、なんかめっちゃ慌ててね!?」
ラック「あっ、陽介くん!」
ミク「こ、これ! 分かる!?」
陽介「えっ? ……しんじゅーめー? ……わ、分かんねえ!!」

[70:56]

陽介「も、もう仕方ないって! 離れよう! 捕まっちまう!」
ミク「う、う〜っ!」
ラック「早く早く早く! 離れないと!!」
ミク「ご、ごめんなさーい!!」

 3人が散り散りになる。ハンターBOXは、そのままだ……!

[70:48]


悠「もう1分を切ったのか……」


クー・フーリン「一応探してはみたが、全部封印されてたな……」


雫「大丈夫かしら……?」
海未「大丈夫だと、信じたいですね……」

 まだ1つ、封印されていない……!


 ハンターBOXに近づく、一つの影……!

足柄「あら? これクイズ出てるわ!」

 足柄だ……!

足柄「んー? 心銃名……。このままなら、飛び出してくるから一騎打ちができるけど……。
うん、さすがに何もせずに、はダメよね!」

 足柄はマイクに口を近付ける。

足柄「『大いなる歴史を継ぐ誇り』エンフィールド!
『憂いは昇る紫煙のように』タバティエール!
『屍を積んで 示すは力』ジーグブルート!
『在りし刻の玉響たまゆらに』在坂ありさか!」

 ……正解か。

[70:21]

 ……不正解か。

[70:20]

 ……どちらだ……!!

 足柄の頬から、一筋の汗が伝い、床へと吸い込まれていく……。


ピリリリ! ピリリリ!


[70:00]
残り15人

Re: 逃走中1〜始まりはシンプル?に!〜 ( No.42 )
日時: 2023/02/27 19:50
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: 8hur85re)

[70:00]

ピリリリ! ピリリリ!

 メールだ……。

陽介「ああ……来ちまった……」


ラック「本当にみなさんごめんなさい……」


ミク「ううう……えっと……【ミッション結果】……えっ!?」


クー・フーリン「【博多藤四郎、カトラリー、ジョージ、羽黒、足柄の活躍により】……」


海未「【ハンターBOX全てが封印された】!」
雫「やったわ!」



 モニターには赤い丸。ハンターBOXには、閂。
 その前で思わず小躍りしている足柄がいた。

足柄「やった♪ やった♪」
スタッフ「よく分かりましたね?」
足柄「え? 半分当てずっぽうよ?」
スタッフ「え゛」
足柄「……とは言えね? ある程度この人かなって考えてはいたのよ?
例えばエンフィールドさんのやつなんだけど、【大いなる歴史を継ぐ誇り】ってあるでしょ?
エンフィールドさんは自分の国やそんな国の歴史を背負っている自分に誇りを持っているしそうかなって。
タバティエールさんならタバコをよく吸っているから『紫煙』、あとなんだか戦うこともあまり好きじゃなさそうだから、『憂い』もあると思ってね。
ジーグブルートさんは、敵を倒すことで自分を認めさせようってところね。だから『屍を積んで 示すは力』はピッタリでしょ?
最後の在坂くんはそうねー……これは本当に『なんとなく』かしら。名前に『在』が付いていたし、彼のようだと思ったの」

 思ってもいなかった推理に唖然とするスタッフ。あんな短時間でそこまで考えるというのか。

足柄「もう少し考えられたら良かったのかもしれないけど、あんな時間だったし一か八かで答えて良かったわ!」
?「ええ、全く。貴方が答えなければこのハンターはエリアに解き放たれていましたからね」

 足柄の言葉に笑顔で返す黒豹の亜人……というより獣人がいる。彼はこのハンターBOXの閂を嵌める役目を担っていた。

足柄「そういえば、あなたの名前聞いてなかったわね。いきなり出てきてサッと閂しちゃうから驚いたわ!」
?「ああ、確かに名乗っていませんでしたね。大変失礼しました。オレはシュヴァル。主人……柊に救われた、一応亜人です。とは言え、姿的には獣人、と言った方が的確なのでしょうが……。いずれにせよ、今回のオレの役目はここまで。
この先も頑張ってください!」

 シュヴァルは頭を下げて去って行く。足柄は彼に手を振って見送った。

足柄「……でも、ちょっぴり残念かも。どうせなら一騎打ち……あっ」

 足柄が、途端に目を輝かせる。その視線の先には……。

ハンターB「……!!」

 ハンターだ……!


TARGET
【Ashigara】


足柄「よっっうやく一騎打ちねハンター! さあ追いなさい! できれば!! 最後まで!!
これが私なりの、逃走中の一騎打ちよーっ!!」

 子どものような明るい笑顔で逃げ出す足柄。逃走中とは思えない、ハンターに追われているとは全く思えない笑顔である。

足柄「これはきっとあれね、ご褒美ね!!
よーしっ、逃げ切ってみるわ!!」

 (笑顔で)逃げる足柄。追うハンター。ほんの少しずつ、距離は縮まる……!

ラック「にしても僕、まだ良いところなしだなぁ……頑張らなきゃ、って、え?」
足柄「あっ、逃げて逃げて!」
ラック「えっ、ちょ、ちょっとぉ!?」

 足柄に追い越されたラック……!


TARGET
【Luck】


ポンっ


[67:49]
ラック 確保
残り14人

ラック「い、良いところ本当にないまま終わったぁ!?」

 ラック、今回の逃走中で幸運は発揮されなかった……!



ピリリリ! ピリリリ!


豊前「【確保情報 ラック 確保
残り14人】か……」


長谷部「まあ、強く生きろと言うやつだな」


陽介「ラックさーん……!」


足柄「悪いことしちゃったわね……。その上、ハンターもいなくなっちゃったし……」

 ふぅ、とため息を吐く足柄。歩いて行く先には階段と曲がり角がある。

足柄「下に行ってみようかしら。またいるかもしれな」

ハンターA「……!!」

足柄「えっ」

TARGET
【Ashigara】


ポンっ


[67:19]
足柄 確保
残り13人

足柄「……ちょ、ちょっと……不意打ちで終わりはないわよーっ!!」

 曲がり角には、ハンターにご注意を……。


ピリリリ! ピリリリ!


悠「またか!?」


羽黒「【確保情報 足柄 確保
残り13人】
あ、足柄姉さん……!!」


クー・フーリン「次々捕まってくな……!」


海未「まさか、二人がほぼ同時に捕まってしまうなんて……このペースですと、全滅もあり得るかもしれませんね」
雫「全滅は嫌ね……」
海未「ええ……」
雫「……この後も、きっとミッションが来る、のよね?」
海未「そうですね。最低でも2つは来ると思います」
雫「頑張らなくちゃ……!」
海未「雫……。そうですね」

 真剣な瞳の雫に、海未は思わず小さく微笑む。アイドルJKコンビ、この逃走中でずいぶんと仲良くなったようだ。

海未「そういえば、雫は賞金を手に入れたら何に使う予定なんですか?」
雫「そうね……まず、MORE MORE JUMP!の活動に使わせてもらおうと思うの。あとは……ちょっと貯金に回して……あっ! しぃちゃんにお小遣いあげたいわ!」
海未「しぃちゃん?」
雫「私の、とってもとってもかわいい妹なの! あのね、しぃちゃんってとってもクールなんだけどすごく優しくて、ラーメンが大好きでね! お夕飯が大好きなものだと足音がちょっぴり軽くなって、かわいいでしょう!?」
海未「え、えっと……少し疑問点がありましたけど……妹さんが大好きなんですね」
雫「そうなの! あっ、でもしぃちゃんだけじゃなくてね、同じモモジャンの桃井愛莉ちゃんって子もとっても優しくて、でもはっきりとしていて、素敵な子なの!
桐谷遥ちゃんもしっかり者で、とても頼りになる子でね、ペンギンが大好きな子でペンギンを見せるととってもかわいい笑顔を見せてくれるの!
それから、花里みのりちゃん! みのりちゃんがいなかったら……私、またアイドルをしようって、ううん、遥ちゃんも、愛莉ちゃんも、またアイドルをしようと思ってなかったと思うわ」
海未「そうなんですね……。ふふふ」
雫「? どうしたの?」
海未「いえ。妹さんもそうなんですけど、メンバーのことも大好きなのが伝わってきて」

 今まで以上に生き生きと、それでいて嬉しそうに話していた雫に、温かな気持ちになる。当の雫は、少し照れているが。
 この短時間で分かったが、雫は大切な人のことを本当に本当に、嬉しそうに、大切そうに話してくれる。

雫「ねえ、海未ちゃん。私、海未ちゃんが見ているμ'sのみんなのことも知りたいわ」
海未「μ'sのみんなのこと、ですか?」
雫「ええ! ぜひ、教えて欲しいの!」
海未「そうですね、ではまず、穂乃果から。穂乃果は私と、ことりの幼なじみなんです。昔から元気すぎて、でも、そのまっすぐさにみんな助けてくれたり、引っ張ってくれる。大切な幼なじみです」

 海未もゆっくりと、μ'sのメンバーのことを話し出す。雫は相槌を打ちながら、ふわりと微笑む。
 やっぱり、海未もμ'sのみんなが大好きで大切なんだと感じながら。

[63:29]
残り13人

Re: 逃走中1〜始まりはシンプル?に!〜 ( No.43 )
日時: 2023/02/28 22:31
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: u/mfVk0T)

●牢獄DEトーク●

ラック「はぁあ〜……」
足柄「あんな終わり方、納得できな〜い……」
柊「(ラック来た……! これでツッコミ増える!!)」
イオノプシジウム「お二人とも……お疲れ様です……まだミカエルさんのピアノ……聴けますよ……」
足柄「あら、ミカエルさんピアノ弾いてたのね! 私も聴いちゃおうかしら!」
柊「まあ予想はしてたよね」
ラック「えっと……この状況は一体???」

 ラックは目の前の状況に困惑している。息を吸うようにラックと足柄の椅子になりに来るスタッフ二人。それに首を傾げる足柄。一歌もスタッフを椅子にしているが、時々大丈夫ですか、と声を掛けている。ジョージはジョージで足をパタパタとさせているせいか時折蹴ってしまうようでごめんな! と慌てているが、スタッフはめっちゃくちゃ大丈夫そうだ。
 ミカエルの側にはうっとりと彼の弾くピアノに聞き惚れながらも椅子になる準備万端のスタッフが何人かいた。
 イソップ? 相変わらず牢獄の中で知らんふりだ。

柊「ケテ……タス……ケ……テ……」
ラック「え、えっとぉ〜……ぼ、僕も聴いていこうかな〜!」
柊「オマエ……オマエ……」

 明らかにツッコミを避けていた。こうなったらラックはツッコミを徹底的に避けるだろう。柊の視線は、当然イソップに向かった。

柊「『手を貸し』」
イソップ「『ネット回線の調子が悪い!』」
柊「今この場でネット回線使わねえんだよなぁ〜〜〜〜〜〜〜!?!?!?」
イソップ「『ネット回線の調子が悪い!』」
柊「連続で送れてるのは回線の調子悪くないだろ多分!!
でも本当にネット回線の調子が悪くて即死した時に送ると申し訳ないよね!」
ラック「たまに回線の調子は悪くないけど本人の調子が悪くて送っちゃう人もいますもんね〜。
でも確かめる術なんてないですし、確かめたところで結果は変わらないので仕方ないね、お疲れ様で済ませる精神が必要ですよね」
柊「ほんそれ」
イオノプシジウム「その優しさも見えない人への愛……。ある意味では、見えない人への愛は目の前にいる人への愛よりも伝わりづらい。ですが伝わってその愛に触れた人がまたその優しさを愛として他の人へ、さらにそれに触れた人がの良いエンドレスループ、素晴らしい。負の連鎖ならぬ愛の連鎖。全人類この愛の連鎖を続けましょう遠い未来、いいえ近い未来で愛が溢れる世界、素晴らしすぎます。愛は世界を救うこれは真理、愛は世界なのです」
柊「戻ってこーい」
ラック「まあ実際のところゲームの第五人格では煽りとか暴言による負の連鎖が多発してるんですけどね」
柊「ヤメロ!!!!!! だけど対戦後に爽やかな方いたらマジ希少種だから保護しような」
イソップ「保護(囲う)」

 全く関係ない話になっていると、柊のスマホから『デデンデンデデン デデンデンデデン』という音がした。

柊「お、むっちゃんからだ」ピッ
イソップ「今の着信音なんですか???」
柊「はいはーい」
陸奥守『主、そろそろ次のみっしょんを発令してもえいか?』
柊「えいよー」


●運営本部●

陸奥守「ええて」
織田「ほな、出そか!」
ブラウン「(心なしか忙しない気がするんだが)」
陸奥守「(めたな話すると時間はほぼ経っとらんからにゃぁ)」
ブラウン「(心を読むな、直接脳内で返してくるな)」
ミルク「(ブラウンさんもしています)」
織田「全員心で会話せんといて〜!? やるんやったらワシも入れて〜!?」

 そんな会話がありながらも、織田がミッションを発令する……!



ピリリリ! ピリリリ!


陽介「うおっ!? 確保……じゃなくてミッションか!」


長谷部「『ミッション2
エリア内に、【通報部隊】が現れた。通報部隊は逃走者を見つけ次第、見失うまで笛などでハンターに位置を通達する。』
笛『など』で……他にもあるのか?」


クー・フーリン「『この通報部隊は2F中央広場に出現した【アイテム配布所】で入手できる【お菓子】を渡すことで停止する。』
菓子で?」


悠「『ただし、残り45分を過ぎると停止していない通報部隊はゲーム終了までエリア内に残り続ける。
また、通報部隊に渡せるお菓子は何名か好みがある上に、約2名かなり理不尽なため気を付けたまえ』
り、理不尽なのか???」


【ミッション2 通報部隊を停止せよ!
エリア内に通報部隊が現れた。通報部隊は逃走者を見つけ次第、見失うまで笛などでハンターに逃走者の位置を通達する。
通報部隊を止めるには、中央広場の『アイテム配布所』にて『お菓子』を入手し、渡さなければならない。
この通報部隊は残り45分を過ぎると停止していない通報部隊はゲーム終了までエリア内に残り続けてしまう。
また、通報部隊に渡せるお菓子には何名か『これでなければならない』好みがある上、約2名かなり理不尽であるため、気を付けたまえ。】


豊前「なんか、ちょっと変なみっしょんだな?」


ネリネ「でも、通報されちゃうのは大変です! 止めないと……えっと、中央広場はここから〜……」


カトラリー「……う、動きたくないけど、行かないと隠れてても見つかっちゃうかも……。様子見だけ、しようかな?」


雫「中央広場……ここから近いわ、行きましょう、海未ちゃん!」
海未「もちろんです! ですが雫! そっちは逆方向です!」
雫「あら?」


 通報部隊を停止させないと、ゲーム終了まで残り続けてしまう……そのためか、動く逃走者も多いようだ。


●牢獄●


柊「さて、通報部隊をーっと」

 GMである柊。やっとGMらしいことをし始めた。腕時計型の装置でモニターを出し、操作すると、小さな箱がいくつも出現する。

一歌「……? なんだか、とても小さいですね?」

 そう。一歌の言う通り、箱はとても小さい。一番大きな物でも、膝より下くらいの物しかない。

柊「まあそれはね……通報部隊ボックス、オープン!!」

 キーボードならッターン! と音が出そうな勢いでモニターのあるボタンを押すと、箱が開く。

一歌「! こ、この通報部隊って……」

 そこから現れた、通報部隊の正体とは!?

[61:35]
残り13人


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