複雑・ファジー小説

『受拳戦争』
日時: 2017/12/04 23:41
名前: 四季彩

彩都さんと四季の合作です。

合作といっても、企画や世界観・キャラクターの名前や原形、プロットなどは、彩都さんです。
四季はキャラクターの口調を考えたくらいだけのもので、執筆係です。

よろしくお願いします。

スレ立て 2017.11.19
投稿開始 2017.11.20

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Re: 『受拳戦争』 ( No.95 )
日時: 2019/06/25 02:23
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2

「まだ話は続くが……聞いてくれるか?」
「もちろんだよ」

 十一回目の人生。
 多々良は、最中 往時(もなか おうじ)という男性として生まれ育ち、教職員になった。

「へぇー!教職員!」
「あぁ」
「多々良くん、凄いね」

 三殊は純粋に感心していた。
 教職員になるなんて、と。

「だが、やつは現れた。それによって、俺の人生はまたもや乱される」

 往時こと多々良が配属された学校の清掃員の中に、伊良部はいた。都竹 太久郎(つづき たくろう)という、往時より八個ほど年上の男。

「やっぱりまた……」
「多分、予想通りだ」

 太久郎こと伊良部を見つけた往時は、思わず「あー!?お前ぇ!?」と驚いてしまったという。

「仕方ないよね……驚かない方が不自然だよ……」
「分かってくれるか」
「もちろん。分かるよ」

 いきなり大声を出された太久郎こと伊良部は、驚きつつ、「少しは黙れ!」と叫び、往時を睨んだそうだ。

「俺は『お前を殺すために何度も色々な人生を歩んだんだ、お前を殺すまで、死んでも、何度でも生き返る!』と叫びつつ、やつを攻撃した」

 三殊はハラハラしながら多々良の話を聞く。

「だがやつは、偶々手に持っていた箒で、突いてきやがった。俺はあっさり倒れてしまった」
「その人、強かったんだね」
「やつは『お前、よく僕に楯突くなぁ?イライラするよ?いい加減諦めたらぁ?』と言って、心臓を箒の柄で突いてきやがった」

 ぶっ飛んだ話に、三殊は驚き戸惑う。
 箒の柄で心臓を突くなんてどうやるのだろう?
 そんなことを気にするなんて野暮だというのに、どうしても気にせずにはいられなかった。

「そしてやつは、持っていた鎌で――」
「鎌!?」
「俺、往時の首を切り、殺した」
「ぶぅえぇっ!?」

 想定外の連発に、三殊はつい、おかしな声を発してしまった。こんな展開で往時が殺られるとは微塵も思っていなかったため、心の準備がかなり不足していたのだ。

「……酷い声を出したな」
「び、びっくりしただけだよ!」

 多々良と三殊は、そんな風に言葉を交わしつつ、歩き続ける。

 次の部屋は、もうすぐだ。

Re: 『受拳戦争』 ( No.96 )
日時: 2019/07/01 18:20
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2

 多々良の前世、十一回目までの話が終わった。

 ちなみに、十二回目は今回である。

 三殊は、多々良の凄まじい過去の数々を耳にし、かなりの衝撃を受けていた。が、多々良と共に伊良部を討伐するということを、考え始めてもいた。

 やがて、二人の前に、次のステージが現れた。
 二人は突入する。
 だがそこは、『ただの大きな部屋』だった。

「部屋……?」
「そのようだな」

 よく見てみると、部屋には、他の学校の生徒たちが幾人も寛いでいて。なぜか、穏やかな空気が流れている。

 多々良と三殊は驚く。
 そんな二人に、狐顔の長身の男性が声をかけてきた。

「おや?貴方たち、二人ですか?……まぁ、いいや。ゆっくり寛ぎな?次で最後なんだから」

 彼はそう言って、微笑む。

 二人は不思議に思いながらも、仕方なく休憩することに。

 この休憩の間に他のクラスメイトたちと合流できればいいなと思っていると、思っていた通り、クラスメイトたちがぞろぞろとやって来た。多々良の三殊は、クラスメイト皆と再会することができた。

「ひ、久しぶり……」
「また会えてラッキーかもぉー」
「久々ですな!」

 麗、事実、翡翠だ。

「凄い時間かかったな!」
「アマゾンよりかは快適だな、ここは」
「帰りたい帰りたいよ。早く帰りたいんだよ」

 飛翔、十六、陸羽。

「相撲はもう、うんざりだ」
「ここまでは一応上手くいってるで」
「久々だネ」

 秤、土豪、鈍器だ。

「我は元気にしていたが、そちらはどうだ?」
「お久しぶりです」
「ウティら、もうひと頑張りっちょ!」

 神黒、芳香、芳野。

「合流できて良かったカン」
「わたくし、が、頑張ったのですが……」
「久しぶりだな!」
「ムエタイとかやらされたの。何とも言えない気分だったの」
「相撲苦労した」

 環視、黄銅、琢磨、魔宵、海斗。

「勝っといたカン」
「我が輩も頑張ったぞ」

 小坂、春夏冬。

「ぼくもできることはしたでんな」
「またお会いできて光栄です」
「袖槻 半天、頑張りました!」

 永保、灯、半天。

 全員休憩をとって、団欒し、それから全員で次の場所へと移動する。

 だが、三殊も多々良も知らない。
 次の部屋が恐ろしい場所だということを――。

Re: 『受拳戦争』 ( No.97 )
日時: 2019/07/02 18:22
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2

好きな色

*安芸井 春夏冬(あきい あきなし) 男 好きな色 青

*牛阪 牛歩(うしさか ぎゅうほ) 15歳 男 好きな色 黄

*皇崗 黄銅(おうおか おうどう) 15歳 男 好きな色 緑

*王城 琢磨(おうじょう たくま) 15歳 女 好きな色 青

*大江戸 芳野(おおえど よしの) 好きな色 銀

*隠岐 翡翠(おき ひすい) 女 好きな色 黒

*教 鏡花(おしえ きょうか) 15歳 女 好きな色 黄緑

*音張坂 環視(おとはりざか かんし) 15歳 男 好きな色 赤

*時雨野 芳隆(しぐれの よしたか) 15歳 男 好きな色 黄土

*釈迦医師 多々良(しゃかいし たたら) 15歳 男 好きな色 血の色

*白神 神黒(しらかみ かみくろ) 15歳 女 好きな色 純白

*四六時中 灯(しろくじちゅう あかり) 15歳 女 好きな色 茶

*袖槻 半天(そでつき はんてん) 男 15歳 好きな色 緑

*空井 飛翔(そらい ひしょう) 15歳 男 好きな色 青

*田井中 鈍器(たいなか どんき) 15歳 男 好きな色 水

*多美浪 小坂(たみなみ こさか) 15歳 女 好きな色 青

*筒岡 陸羽(つつおか りくう) 15歳 男 好きな色 白

*土居 十六(どい いざよい) 15歳 女 好きな色 黒

*呶呶 土豪(どど どごう) 15歳 男 好きな色 赤

*呑道 枯淡(どんどう こたん) 男 15歳 好きな色 黄

*奈緒 三殊(なお みこと) 15歳 男 好きな色 強いて言うならピンク、かな?

*冷褪 麗(ひやさめ うらら) 女 15歳 好きな色 青

*不二 海斗(ふじ かいと) 15歳 男 好きな色 なし

*藤原 芳香(ふじわら の よしか) 15歳 女 好きな色 色って何ですか?

*宝永 永保(ほうえい えいほ) 15歳 男 好きな色 灰

*真実坂 事実(まみさか ことみ) 女 15歳 好きな色 黒

*冥 魔宵(めい まよい) 15歳 女 好きな色 黒

*目盛 秤(めもり はかり) 15歳 女 好きな色 白

*桃井 花園(ももい はなぞの) 15歳 女 好きな色 花の色

*芳澤 蜂窩(よしざわ ほうか) 15歳 女 好きな色 黄

Re: 『受拳戦争』 ( No.98 )
日時: 2019/07/08 16:31
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2

第十二章 僕たちは『受拳』する 新武っ器の春 五月の五月蝿い五月雨の体育教師 禄でもない奴等が集まる六月の碌でもない戦いと陸の戦い 七月の七竃の大運動会 八月の八派の八策と八課なる課題と血祭りの夏祭り 九苦しみの運動会、九九とざわめ九運動会、九球の九級なる資格九持ち 十大なる十の競技と、十全たる仲間達による、十全な行動と、十重なる競い合いと、十項なる規則と、十二分に楽しむ心、十分に、十極の、十級な、十勝たりえる秋祭り 十一の競技と、十一の遊戯、十一の奥義と、十一の出来事、十一の勝負、十一の勝敗 十二ん十色の戦いと、十二人の戦闘者達、十二色の彩り、十二(とに)かく、強い強者 一から始まる新年と一々煩い人間共、一年中盛り合う世界、一巡しても、変わらない世界、一周しても、変わらない世界 十一回の終わり、十一回の始まり、十一回の敗北、十一回の勝利、十一回の戦闘、十一回の結果、十一回の希望、十一回の絶望、十一回の人生、十一回の、運命、十一回の転生、十二回目の今 十二回目の未来、十二回の希望、十二回の思い、十二回の明日、十二回目の──

 3年1組メンバーは全員揃った。いよいよ、次が運命のステージだ。3年1組メンバーの誰もが、日頃より少し固い、どことなく緊張したような顔をしている。

 そんな中、三殊は『次はどんな部屋なのだろうか?次はどんな戦いが起きてしまうのか?次は、次は……』と考えていた。

 だが、三殊がそんなことを考えていることなど、誰も気づいていない。

 ただ一人を除いて、誰も。

「おい、落ち着けよ?」

 考え込んでしまい悶々としていた三殊に声をかけたのは、多々良。

「まだ戦うと決まったわけじゃあない」

 多々良は多々良なりに、三殊を元気付けようとしていて。三殊はそれを察したから、ほんの少しだけ笑みを浮かべて「ありがとう」と返した。

 三殊はまだ、元気いっぱいにはなれない。
 だが、多々良の励ましのおかげで、少しは元気になれた気がした。

 悩ましい時。憂鬱な時。
 一人では苦しい場面でも、励ましてくれる仲間がいるから、歩んでゆける。

 三殊の心に、感謝の花が咲いた。

「頑張ろう」
「あぁ。そうだな」

 三殊と多々良。
 今の二人には、強い絆がある。

 そして、絆があるのは二人だけではない。

 3年1組メンバー、皆の絆。
 それは確かに存在している。

Re: 『受拳戦争』 ( No.99 )
日時: 2019/07/15 18:29
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2

 とある部屋を発見した三殊ら3年1組。彼らは、少し緊張した面持ちながら、心を決め、その部屋に入ることにした。
 もしこれが一人や二人であったなら、入る勇気は出なかったことだろう。ただならぬ空気が溢れている部屋だから。

 けれど、今は3年1組の皆がいる。
 だから大丈夫、と、誰もが思えた。

 全員で部屋に入る。

 するとそこには、『たった一人で足を組んで微笑む』伊良部が存在していた。

「待っていましたよ?多々良さん?そして皆さん?」

 静かに微笑む伊良部に、多々良はジャンプして迫り、パンチを放とうとする。

 ――そう、多々良には『暴力』という、特殊能力のようなものがあったのだ。

 だが、伊良部とて常人ではない。彼は多々良の拳による攻撃を、簡単に受け止めた。さらにそこから、地面へと叩き落とす。そして、多々良の手を足で踏む。

「落ち着けよ、ザコ風情が?」

 伊良部は、多々良に冷酷な眼差しを向けながら、そんなことを言った。

 踏みつけられている多々良の手が、床にめり込む。

 まさかの行動。
 圧倒的な強さ。

 伊良部の人離れした言動に、多々良はもちろん、3年1組メンバーらも愕然とする外なかった。

 それほどに、伊良部は特別だったのだ。

 彼はもはや、人間とは思えぬような存在であり。3年1組メンバーらはもちろん、三殊にも、多々良にさえも、理解できる存在ではなかった。

 室内が静まり返る。

 誰も何も言わないし、呼吸すらまともにできない。3年1組メンバーたちは、それほどに恐怖心を抱いていた。もう少し具体的に表現するなら、得体の知れないものへの恐怖心、というところだろうか。そのせいで、気軽に言葉を発することなどできない状態だった。

 そんな中、伊良部は静かに告げる。

「さて、最後です。この試験を突破すれば、貴方たちは晴れて、『文武学園』に入学することができます」

 それに対し、三殊は問う。

「試験、とは?」

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