完結小説図書館
作者: モンブラン博士 (総ページ数: 198ページ)
関連タグ:
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~ 160~ 170~ 180~ 190~
*191*
「フン!」
「グム…ッ!」
私たちは拳の打ち合いを続けている。
肉体と肉体の激しいぶつかり合い。
私は奴のみぞおちにパンチを入れるが、奴も負けじと私のレバーに拳を打ち込む。
拳での攻防が続いたところで、マールスが私にタッチを要求した。
「カイザーさんは、セラロをお願いします。彼は私が引き受けますので!」
「ああ…わかった」
私は彼女と交代し、リングを降りた。すると、セラロが口を開いた。
「カイザー、今は場外乱闘をするよりも、お互いのコーナーで試合を観戦したほうがいいんじゃないかな?『闘うなら、正々堂々リングの上で』これは確かきみの口癖だったよね」
「ふうむ…よかろう」
私は彼の意見も一理あると思い、自軍のコーナーでマールスとセラロの試合を観戦することにした。
☆
わたくしは、カイザーさんと交代して、リングに上がりました。
「フッ……ハッハッハハッ!」
敵は高らかに笑うと、拳を振ってきました。
わたくしはそれに合わせて裏拳を放ち、敵を怯ませ、その隙をついて裏拳と正拳を交互に打ち込みます。
「フッ……ハッハッハハっ!さすがは銀河太陽系8神の中でも、かなりの実力者だったマールスだけのことはあるようだな。この様子を見ると、さっきのは様子見だったってことだな?」
「ご想像にお任せします」
私は低空タックルで敵を押し倒し、すぐさまキーロックをかけますが、持ち上げられてしまいます。
それにしても、どうして銀河太陽系8神のメンバーのほとんどが、怪力を自慢したがるのでしょうか。
持ち上げられた体勢から、キーロックをはずして、敵の背中へ回り込み、今度はパロスペシャルで敵の腕を攻めていきます。
「ギブアップしないと、全身の関節を折ってしまいますよ」
「お前にそれができるというのか?俺から言わせたら、土台無理な話に聞こえるぜ!」
彼はあたしの極めている両手を掴み、そのまま怪力で強引にパロスペシャルをはずしました。
「生憎、俺は怪力だけではない。技もできる!」
わたくしをオクラホマスタンピートで叩き付け、続いてベアハッグで締め上げます。
そしてネッグハンギングツリーで吊り上げます。
首を絞めているわけはないのですが、頸動脈が圧迫されて、とても息苦しいです。
「俺はこんな芸当もできるんだぜーッ!」
彼はそのままの体勢のまま、ジャーマンを炸裂させました。
「お前は愚かな奴だ。他の奴らならともかく、よりによって、銀河太陽系8神で最強のふたりに逆らうというのだからな!」
「何を言われても構いません!たとえ、どんなに無謀だ、勝てないと言われても、闘う覚悟があるかぎり…わたくしは決して負けません!」
「いいだろう。ならば、その思いごと、まとめて葬り去ってやる!」