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標的23 綾乃という人物(ツナside)
・・・遠藤さん遅いな
「10代目、アイツ遅いですね。逃げたんじゃぁ・・・」
「そんな事無い!!・・・と思う」
俺は、獄寺君の言った事を強く否定したけど不安だった。遠藤さんは半ば巻き込まれた状態だからどうなるか分かんない。
しかし、戦いが始まっても遠藤さんは、やっては来なかった。
どんどんと時間は過ぎていき、とうとう山本の番までやってきた。
お兄さんやランボ、獄寺君も酷い傷を負っていた。
そんな時だった。
「ん?誰かやって来るのな。」
山本が誰かがやって来るのを見つけた。 誰だろう?
「止まれぇぇぇ!!」
と、ヴァリアーの誰かの部下が叫んだ。
その人影はその人を
「あ゛?」
と睨んだ。 こ、怖―!!
しかも、アッパー → 踵落とし → KO と、容赦ない攻撃をしていた。酷い・・・・・・
しばらくすると、その人影が、誰か見えてきた。・・・遠藤さん!!!?
よく見ると、その服装はボロボロになっていたし、ところどころ擦り傷があった。
何があったんだろう?
「ツナ、アイツは冷たいと思われがちだが、やると決めたらやる奴だ」
と、リボーンは分かっていたように言っていた。
少しでも疑った事謝らなきゃな。
「あの、遠藤s・・・」
「おい!!沢田、獄寺、山本、笹川先輩これどーなってんの!?遅れちゃったの!?私。ゴメン!!!」
と、慌てた様子で喋ってきた。慌てている遠藤さん、初めて見るな・・・
「いや、俺こそ遠藤さんを疑っちゃたし・・・ごめん。」
と、謝ると、
「謝らなくていいから、状況を教えて。」
遠藤さんに状況を説明すると、
「笹川先輩は勝って、ランボという赤ちゃんを殺されそうになったから沢田が助けて両方と負けて、獄寺は良い所までいったけど生きて戻るため負けて、だとぉ?」
前髪で表情は、分からなかったけど殺気が出ていた
「ええっと・・・、その・・・」
解答に困っていると
「よくやった!!」
と、言ってくれた。・・・・・・さっきの、殺気は何?
「ランボちゃん?を助けなかったり、獄寺が意固地になっているのを止めて戻ってこいと言ってなかったら、私が、アンタを殺してた。」
ヒィィィィ!!さらっと酷い事言われた!!
遠藤さんは獄寺君の方に向き直ると、特に褒めなかったかけど、たった一言
「お帰り」
と言った。その意味を俺はなんとなく分かった気がした。
「で、次は山本か・・・ギリギリまで頑張れよ。死にそうになったらリタイアしろ」
と、山本に呟いていた。
遠藤さんは、命は大切だと分かっているんだな。そう思っていた。
リボーンが、
「相手の命の大切さを分かってんなら自分の命も大事にしろ。」
と、言っていたのが聞こえてくるまでは。