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フェアリーテイル ―雪国の氷―  完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 65ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL グレイ・フルバスター 二次創作 微グロ 
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*17*

「っぷはあーーー!!」

やっと着いたと大喜びするナツ。
だがまだまだ道のりは遠い。

「おいおい、ナツ。喜んでるけど次は馬車を借りるぞ。」
「…………へ?ちょ、聞いてねえし!!」

聞いてない、正確には聞ける容態ではない。
再度ナツは頭を抱え嫌だと叫びだした。
そしてグレイの指差す方向は。

「あ、馬車屋はアソコな。」
「地獄が近ぇよおおおお!!!」

コスモスの町の賑わいに、一人の男の叫び声があがった。


―がたんがたんと揺れる馬車。
今度はグレイが膝枕をしていた。
時おり頭を撫でてやるが、マトモにはならなそうだ。

「…はぁ…。」

本当にコイツはバカだ、と思う。
こんなに辛いのに、ついてきて。

エルザの一言が頭をよぎった。



それほど仲間についてゆきたかったのだろうな。


「―――――っ…。」

一瞬、涙腺がゆるんだ。
泣いてないが、目頭が熱くなる。
眠るフリをして、馬車の時を過ごした。



「ついた…かぁ…??」

ナツはもうぐったりしている。
その様子をグレイは哀れみの笑みを浮かべた。

「次は山登るから、乗り物はしばらくは乗らねぇよ。
 エルザ、馬を連れて行くぞ。」
「ね、ねぇ?この格好でも大丈夫かしら?」

ルーシィの服装はいつものタンクトップのような服装だ。
少し悩むがグレイはまぁ大丈夫だという。

「虫が多いだけだよ。」
「駄目じゃないのよおおおおお!!」

ルーシィは泣きながら山の中に入った。


「さて…と、馬も疲れてるし、ここらで野宿だな。」
「虫除け買ってくるんだった〜」

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