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フェアリーテイル ―雪国の氷―  完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 65ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL グレイ・フルバスター 二次創作 微グロ 
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*4*

「ぅ……ぁ…」

グレイの叫び声も小さくなった頃、エーガはため息をついた。

「なかなか封印解けないね〜。」
「古龍の事だけはあるな。」

ルーシィは気づく。

「ちょっと待って。古龍は今、存在しないはずよ!」
「およ?あの嬢さんは詳しいな。」


古龍。
イグニール、メタリカーナ、グランディーネよりも古き存在。
伝説では、古龍が世界を栄えさせたといわれている。

「でも古龍は、大昔に滅びたはず。 グレイは18歳よ!?
 ありえないわ!」

「…ホントに頭が良いね。金髪少女。」
「……もう時間がない。グレイは一旦諦めよう、エーガ。」
「うん。」

そうして、エーガとルドは風邪と共に去る。
術式が解け、全員は気絶しているグレイの元へ駆けた。

「グレイ!大丈夫!?」

グレイを仰向けにさせると服の上からジワリと赤く染みができた。
ルーシィは目を丸くし、エルザから止血剤をもらう。

「俺に貸せ!」
「え!?う、うん…。」

ルーシィはナツに止血剤と包帯を渡す。
以外にもナツは器用で、スルスルと包帯を巻いた。

「…ん…ぅ…」
「グレイ!私だ、エルザだ!分かるか?」
「ぁ…ぁぁ…。」

弱々しいが頷くグレイに、全員は安堵の息をつく。
だが、次の瞬間、その息は消え果てた。

「…ふっ…ぅ…!!!」
「え?」



「グレイが、泣いた………?」

ハッピーが独り言のように呟く。
それをナツが黙らせグレイに近寄った。

「おい、グレイ―」
「俺は」

涙が溢れる目には、いつもの力強さは   ない。
恐怖の目に等しくなっていた。


「俺は、氷の造型魔導士だ…っ!」
「…ああ。」
「でもっ」

グレイが顔を上げる。
男にしては色白の肌に透明の雫が伝った。





「俺は、   氷の 滅龍魔導士なんだ…」


二話・終

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