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*13*
しばらくウソップと少女の睨み合いが続く。
先に口を開いたのはウソップだ。
「おっ、おお前!なんでオレのこと知ってんだよ!
それに・・・。カヤのことも!お前、一体誰なんだよ!」
「・・・・え?」
「え?じゃねーよ!誰なんだって聞いてんだ!」
「ウソップ…。私のことっ・・、忘れちゃったの?メリーだよ?ゴーイング・メリー号だよ?」
「はぁぁぁぁ!!!?」
また沈黙が続く。
自称『メリー号』という少女は、悲しげな表情でウソップを見つめる。
そのあまりの可愛さにウソップは一瞬たじろぐが、すぐに冷静さを取り戻し、聞いた。
「お前、オレの嫌いな食べ物言ってみろ。」
「キノコ。」
「サンジはエロ。○か×か。」
「○。」
「ゾロは何オンチだ。」
「方向オンチ。」
自称『メリー号』はすべての質問に正解・そして即答した。
「お前・・・、本当にメリーなのか・・・・?」
「だぁかぁらぁ!!そうだって前から言ってるのに、ウソップが信じてくれないからっ!!」
メリーが駄々をこねる。今にも泣きだしそうなメリーを、ウソップがなだめた。
「わっ、分かった!!信じる信じる!!信じるよ!」
「ほんとぉ・・?」
「あれだけしってりゃ違うって言いきれないだろ。」
「ははっ!よかった!信じてくれた!」
メリーに笑顔が戻り、ウソップは一安心。
とりあえず、メリーが見つかったことを皆に知らせなくては。
「ウソップ!やっと見つけたぞ!早く宿に戻れ!」
「サンジ!!うわぁ!サンジだ!!!変わってなーい!!キャーッ!!また会えた〜!」
いてもたってもいられなくなったメリーがサンジに飛びつく。
「うわっ!…お?レディじゃないか!ウソップ、どなただ?このかたは?」
「事情は戻ってから話す!とりあえず戻ろう!」
こうして、サンジ、ウソップ、メリーの三人は宿へと戻っていったのだった。