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*38*
「じゃあ、探してその二つの鍵を壊せば…。」
「兆年孤独唄は止められると。」
エルザは立ち上がり、玄関へと急ぐ。
ギルドの皆にも、報告しにいくらしい。
それを聞いた途端、グレイが慌てだした。
「どうした、グレイ。」
「お、俺一人で大丈夫だって!…周りに、迷惑掛けたくないし…。」
最後がどんどん小さくなるが、グレイははっきりと言った。
だが、エルザは微笑みグレイの肩に触れる。
「メイキースの本にもあったろう?仲間を信じろ、とな。」
「…………。」
グレイは、笑顔を失敗したような複雑な顔を見せる。
その後、小さな声で「ありがとう」と聞こえた。
「なるほどのぉ…『独創の鍵』ともう一つの鍵とやらを探して壊すと…。」
「マスター、賛成してくれますか。」
「…手分けした方がいいじゃろ。」
マカロフは、破顔し全員を呼ぶ。
「今からグレイを守るためにチームを分ける。」
集められた全員は、笑顔で「当たり前だ」「絶対助ける」などと暴れている。
それがグレイは歯痒かった。
ふと、気づく。
「ルド達は?」
「ああ、あいつ等も兆年孤独唄に関する資料を探していると思うぜ。」
近くにいたナツが返答し、軽く頷いた。
昔は敵だったアイツが、仲間に。
そう思うと変に笑えてくる、なんていったら怒られるだろうか。
「チームを言う!」
マカロフの声が響く。
全員マカロフに体を向けた。
「まずは…ナツ、グレイ、ルーシィ、エルザ、ハッピー!」
「いつもどおりね。」
「チームワーク、だろう?」
「次に…ガジル、レヴィ、リリー!」
「大して変わらないね。」
「だが俺ぁ厳しくいくぜ?」
「次…ウェンディ、ロメオ、シャルル!」
「わぁっ、ちびっ子そろった!」
「よろしくお願いします!」
「最後にジュビアになるんじゃが…、あと一人いいのがいればのぅ…。」
「あ、じーさん。」
人数配分に迷っていたマカロフにグレイが呼びかける。
「…違うギルドでよければ、いい奴が。」