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FAIRY TAIL 過去魔法 ―完結!―
作者: ハヤチ  (総ページ数: 82ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL グレイ・フルバスター 二次創作 微グロ 流れ星 
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*60*


「………!」

目を見開く。
空高くに浮かぶのは、鍵。
夜の暗さに、鍵にまとわる光は美しく見えた。

「なんだ、アレ。」
「キレイー。」
「月か?」
「違うだろ、向こうに月あるし。」

ザワザワと、辺りが騒がしくなる。
全員その光にみとれ、動けなくなっていた。
ふいにナツがグレイを見ると、グレイは目を瞬かず光を見つめている。

「………グレ、」
「ナツ、あれ!!」

話しかけようとすると、ルーシィが光を指差す。
光―――鍵は、キラキラと浮きあがる。
すると、もう一つの鍵が現れた。

「あれって!」
「『妖夢の鍵』だ!」

二つの鍵と魔境は、また浮き上がる物体に近づいていく。
その物体は。

















「兆年孤独唄ッッッッ!!!!!」

誰かがそう叫ぶ。
兆年孤独唄にはもう、グレイのネックレスがつけられていた。
遂に二つの鍵が、兆年孤独唄に刺さる。



ガチャリ、音が響いた。

瞬間、全員の耳に言葉が響いた。


『これを求めし者よ、その証を答えよ。』
「…………。」

グレイが、静かに前に出る。
後ろで止めようとする声が出るが、そのまま前に立ってしまった。

『冷たき静を持つ者に、告ぐ。』
「お前……あの絵本、の…。」

ぼんやりと姿が映し出され、グレイは呟く。
それにかまわず目の前にいる者はこう言った。
グレイは、ただ空を見つめている。
目を、見開いたまま。





















「Fimbul……、」


「……meteor。」


すると、すぐに夜空は光に包まれた。
グレイを、連れて。


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