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FAIRY TAIL 過去魔法 ―完結!―
作者: ハヤチ  (総ページ数: 82ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL グレイ・フルバスター 二次創作 微グロ 流れ星 
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25話「青空」




「っくぅうう…!!」

ジュビアを締め付けるメアの目からは、涙が溢れていた。


(何をしているの?)

(仲間はどうしたの?)

本当の自分の声が、雨粒のように流れ込む。
逆さまに、違う声も混ざった。


(仲間は、いるじゃないか)

(そいつ等の通りに進めばいいじゃないか)


「…!!」

メアの拳から力が抜けた。
それでも、またジュビアを締め付けようと手を握りはじめる。

「貴方は、ジュビアという『1つ』の水を操る事ができる。」
「え…?」
「っでも!!」

ジュビアは体を分散させた。
ざあああああ、と雨が降り始める。
いや、雨など降るはずがない。
ここはノアの箱舟で、室内なのだから。

「まさか、自分の体を雨に…!?」

「水流斬破!!」

雨がカッター状に変形し、メアの体を切り刻む。
メアの体に、声が響いた。




『…どうして、泣いてるの。』
『だって、ジュビアが歩くところには雨が降るの。』
『じゃあさ、私と一緒に遊ぼうよ。私も、雨女だよ。』
『雨が、降るよ?』
『気にしないわよ!さ、行こ!』




「貴方、あのときの…泣いてた子…!」
「ジュビアも、今思い出した。…あの時は、ありがとう…!」

ぱしゃぱしゃと地に落ちてゆく雨は、ジュビアへ戻った。
すぐにジュビアはメアのほうへと走り、あのときのように手を握り締める。

「雨、降ってない…?」
「ジュビアは、もう平気なの。貴方は?」
「…今、雨が止んだよ。」















「…『我はノア、水の契約は解除された。』」
「ジュビア、やったか!」
「っち、やってくれるのね…。」

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