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FAIRY TAIL 過去魔法 ―完結!―
作者: ハヤチ  (総ページ数: 82ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL グレイ・フルバスター 二次創作 微グロ 流れ星 
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*10*


―その頃のグレイ達―


「うわぁ!」
「っくぁ…!」

思い切りアリアに投げ捨てられる。

「グレイ〜…。」
「…お前達は、何が目的だ!!」

威勢よく声を張り上げるが、アリア達は笑ったままだ。
メアがグレイの顎をつかみ、グッとあげる。

「っ…。」
「生意気ねぇ…、もう一回鞭で叩こうかしら?」

メアはクツクツと笑う。
それでも、グレイはまだ睨んでいた。

「やめろ、メア。」
「はぁい。」

ケラケラと笑いながら、メアはグレイから手を放す。

「グレイ、何もお前だけじゃない。」
「あ?」
「俺は、辛い過去が欲しいんだ。エルザ、と言う奴でもいいんだぞ?」
「………っ!人質か?」
「さぁ、な。」

グレイの前に、ハッピーが立つ。

「は、ハッピー?」
「オイラはどうして!?」

それに、アイリがツッコんだ。

「いや、アンタは腕引かれただけでしょうよ。」
「あい!」
「馬鹿…。」

グレイは呆れながらも、逃げるチャンスは無いかと辺りを見わたす。
その時、アイリがグレイの下にきて




いきなりグレイの横腹を蹴りだした。

「―――――――――――――!?っは、がは!げほっ…!」
「グレイ!お前、何するんだ!」

ハッピーがアイリのほうへ走り出す。
だが、ハッピーの顔にアイリの足がめりこんだ。

「むぎゅ!」
「っくは…!ハッピー!」

またアイリは、グレイの腹を蹴る。

「あ”っい…!ぐッ……、っ、ああ”あ”っ…!」
「やめておけ、アイリ。」

アイリは、何も言わず頷いた。

「まったく、君は腹が立つと暴力的だね。」
「…アリア、私は冷静だよ?」
「どこが、君の目…深紅だよ。」

徐々にアイリの目の色は、元の色に戻っていく。
グレイの息はヒューヒューと薄くなっていた。
それをキクが哀しげに見ていた。
グレイじゃなく、アイリを。

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