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FAIRY TAIL 過去魔法 ―完結!―
作者: ハヤチ  (総ページ数: 82ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL グレイ・フルバスター 二次創作 微グロ 流れ星 
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*9*

五話「味方」



ハッピーとグレイが連れ去られた後、ナツ達は急いでギルドに戻った。
マカロフに出来事を話す。

「また…グレイか…。」
「いえ、マスター。今回の敵の目的は、過去です。」
「過去?」

その単語に、マカロフは首を傾げた。
はい、とエルザは頷く。

「過去を使い、願いを叶える……そう言っていました。」
「それで何故、グレイが狙われたんじゃ?」
「おそらく、グレイの過去にデリオラがいたからです。」

グレイは幼い頃、両親がデリオラに殺される所を目撃していた。
そして、目の前でウルが凍る所も見た。

「グレイだけじゃ、無いはずです。…私も、指摘されていた。」
「エルザは、楽園の塔だよね。」

ルーシィがエルザの過去の重要なポイントをいう。

「ああ…。ナツは火竜、ルーシィは無限時計、ウェンディは天竜だな。」

無限時計は、以前のゼントピアの件で創ってしまった物だ。
壊れたのだが、過去魔法は忌まわしい物でも過去なら創れる。

「また……何かが起ころうとしている…!」

ちなみに今ナツは、柱にくくりつけられている。

「いいからっ!早くグレイとハッピー助けに行くんだ!」
「ナツ…、まだ計画が立ってないのよ?」
「それでもいいんだよ!」
「駄目よ!敵には滅竜魔導士がいるのよ?」

ウェンディは先ほど自分が負けた事を思い出す。
空竜のキク。
天竜とは互角だろうか。

「…私は、天竜なんだ。」
「ウェンディ?」
「早くっ、助けに行きましょう!」
「ちょっとウェンディっ!アンタまで…っ!」

いつもの控えめなウェンディはそこに居ない。
立派な勇気を持った、魔導士がそこにいた。
ナツを縛っていた縄をきる。

「私は…あの空竜の子が、気になるんです…哀しそうで…。」
「空竜って、あの黒いコートの多分ー…男の子?」
「はい。」

その時、ナツが「あああああああ!」と叫んだ。

「な、何よナツ!」
「あの過去魔法…生物も復活できるんだよな?」
「あ、ああ…そうだな…。」

肯定するとナツが笑顔になる。

「つーことは、レイガ生き返るんじゃねえか!!?」

ギルド全員が納得する。
レイガが生き返れば、グレイも喜ぶ。
だが、マカロフは「駄目だな」と言った。

「何でだよ!デリオラができるなら―」
「デリオラは悪魔じゃ、…生物ではない。」
「それもそうだな。」

エルザも納得する。
何だよ…とナツはうなだれた。

「計画は、やめにしよう。」

エルザが呟く。
は?と頭の中で全員が思った。

「心強い者が今来たぞ…。」

全員がギルドのドアをみる。
そこにいるのは。


「助けに来たよ。」
「久しぶり!」
「元気にしてた?皆。」

ルド、エーガ、ギルだ。

「お、お前等!!」
「皆、無事なんだね…!」

ルーシィが涙目で笑う。

「レイガの件はごめん…、俺のせいだ。」
「ナツ、茨の事はごめんね…。」
「…エーガ、私が勝手にやったんだよ。嫉妬の茨は…。」

あのときのことを後悔しているのか、三人とも哀しそうだ。
それでも、ナツは笑顔だった。

「無事だったんだな!」
「…ああ。」

ナツとルドが握手する。
だが、その和やかな空気をエルザが元に戻した。

「それは後だ、…今はグレイが優先だ。協力、してくれるか?」
「ああ、何でもやるさ。」
「私だって、何でもやるわ!ね、ギル。」
「うん。」



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