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*61*
21話「ノア」
『……兆年孤独唄の起動を開始する。』
空に浮く兆年孤独唄の形が、変わっていく。
輝いて見えないが、空に瞬くのは流星。
「なに、これ!?」
「―――ふざけんな!グレイをっ、グレイを返しやがれぇぇ!」
ナツがハッピーに捕まり空を飛ぼうとするが、突然の突風が襲う。
吹き飛ばされ、ナツはうめき声を上げた。
「っくそ……!グ、レイ………!!!」
「…。」
「空の…滅竜魔導士…!」
グレイの目の前にいた者――絵本の少年は、無表情で宣言した。
『我の名前は、ノア。兆年孤独唄は、ノアの箱舟へと。』
光が弱まり、空の様子が鮮明になる。
上を見上げると、殺風景な箱舟が浮いていた。
『所有者、その印をあらわせ。』
「いいわよ。」
アイリが現れ、前髪をあげる。
隠れていた片目を見せ、「破滅の流星」と言った。
『……証明は、果たされた。』
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