完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~
*59*
20話「創られた」
「…これから、どうする?」
全員が、悩みに悩んでいるとエルザがふと気づく。
「そういえば、私はこれを拾ったんだが。」
そういい、エルザは換装を使い一つのあるものを出した。
それは――
「鏡?」
「ああ、メイキースの墓の隅にあってな…。」
鏡の大きさは手鏡ぐらいだが、ただならぬ魔力を発している。
それに警戒しながら、ナツが触れるとバチィンと大きな音を立てた。
「うお!」
すぐに腕を引き、後ずさる。
鏡に触れた指先は、少し痙攣していた。
「どうやら、その鏡……『魔鏡』のようだな。」
「魔鏡…魔法の鏡?」
魔鏡とは、魔法の鏡だ。
だが、魔法の鏡ではない場合もある。
瞬間、その鏡にグレイが映った。
魔鏡は、一気に光りだし空へと浮く。
「な、なんだ!?」
「書の最後にあったのはっ、……そういう意味か!」
リオンが、鏡から溢れる魔力に耐えながら叫ぶ。
「どういう意味よ!」
「…『その魔鏡、道しるべとなる。為に、冷たき静を創るものを映せ。すれば―』、」
もう外は夜だ。
グレイにかけられていた鍵も空に浮きだす。
―古びた教会―
アイリは、兆年孤独唄を見上げながら、高らかに笑っていた。
「っあははは!どうやら共鳴が始まったわね!」
「……。」
PR