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*33*
闘いを望むのは守りたいからで・・・
「さてと、お前だれだ?」
俺は街を出てすぐの砂漠にて、魔物とにらみ合っている。
「ヨク気ガツイタナ、我ノ存在ヲ。我ハ天魔クァバルナ。コノ地ニ封ジラレテイタ者ダ。」
汗が頬から首筋へと流れ落ちる。
「なるほど、な・・・天魔ねぇ、面白い。」
「フム、我ヲ見テ逃ゲダサヌトハ。ソナタ、名ハ?」
「さだおだ」
「ソウカ。デハさだおヨ!コノ先二、ボロヌスノ穴ト呼バレル場所ガアル。ソノ奥地ニテ相手ヲシテヤル。タダシ、」
「ただし・・・?」
「逃ゲヨウモノナラ、ソコ二アル国ヲ消ス。デハ、サラバダ!!」
天魔は飛び去っていった。そこには、武者震いする男の姿が残っていた。
「面白くなってきた。あの男のさらなる落胆が見てみたい。九政則の姿は確認できないが、問題ないだろう。ククク、一度目は親を。ニ度目は仲間を。そして三度目に、周りの人間を失うか・・・全く、いい“余興”だ。クハハハハハハ、グァッハッハッハ!!」
狂った男が、そこにはいた・・・
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