完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
*36*
俺と天魔のミラボレアス〜1〜
「来タカ、さだおヨ。」
「ああ、多少遅くなったか?」
「問題ナイ、来ルト分ッテイタ。」
にらみあう両者、邪魔はいない。ここは海底の牢獄、上を見れば水面が見える。
「さて、合図だ。」
会話などいらない。合図のために持ったナイフを投げる。この戦い、どちらかが死ぬだけだ。そこに賞賛や理解などない。
ナイフが地に刺さる。
飛び出したのは天魔だ。迷いはない。さだおをに蹴りを放つ。さだおは軽くよける。天魔は攻撃をやめない、やめるはずがない。押し切るつもりである。だが、さだおは間合いをとり、そしてにらみ合う両者・・・
「お前、羽根どうした?」
「アレハ飾リト同ジ、我ノ力ヲ隠ス物ダ。ソナタ相手デハ邪魔ダ。」
「なるほどねぇ、だが嘘だな。実際は真っ向から俺を潰すために、あわせたんだろ?誇りか、自尊心かはわからねぇがな。」
口を閉ざした天魔、図星だろう。緊張感が漂ってきた。
PR