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SOUL COLOR(消えない罪)
作者: 璃蘭  (総ページ数: 53ページ)
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ⅣⅠ、知らぬ間に繋がった「掛橋」

霧隠にて―神前美波―

 楓ちゃん達と出会ってから、もう6ヶ月が経った。時の流れって意外と早いなぁ…。
 と、その時…。
「グレイスよ…。」
 ふと、どこかで聞いたような声が聞こえてきた。誰だっけ…?
「我が名はディウス。生命の創造神だ。実は、水神の子グレイスに伝える事がある。」
 伝える事…?また「掛橋」関連かな?
「『掛橋』が、3つ繋がれた。魔界と精界、そして人間界だ。」
 それって…!?ある時の事を思い出す。

「魔界と人間界の『掛橋』が、繋がれてる…でもまだ早過ぎる。」
 早過ぎる…?どういう事?
「3人の巫女が、『掛橋』の歪みを救ってくれる。」

 3人の巫女が繋いだ「掛橋」…?
「そうだ。名は優花・鈴蘭・七竜という。もし会ったならば、感謝の気持ちで接せよ。」
 私は見えない声に頷いた。
「そして、ついに次で最後の『掛橋』となった。」
 ついに…最後…。
「始めは天と魔と人、次に精と天と魔・人と天と魔・天と地と人・魔と地と精。そして今回の人と魔と精…。残るは地と人の『掛橋』だ。」
 地界…。死神や悪霊が住まう、死の世界。
「グレイスよ、今現在ならば、そなたは天界へと帰還が可能だ。いや、帰還せざるを得ない。」
 何故…?
「我は神としての一生を終えようとしているのだ。もちろん魂は永遠だ。しかし、王が座を下ろすように、神にもそれは有り得るのだ。」
 それはそう。現に私も水神への即位が迫っている。
「来たれ、そなたの故郷へ。」
 でも、移動の「時」は…?
「精霊の力で止める事が可能となった。いつ人間界に戻っても時は変わらない。」
 分かった。じゃあ…久しぶりの、私の故郷へ!!

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