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*44*
ⅣⅢ、世界の創造神
皆が聖堂から出る中私も出ようとしたら、誰かに呼び止められた。
「水神の子、グレイスよ。汝は此処にまだいてほしい。」
「貴方は…?」
私は不思議な声に尋ねた。
「我は世界…運命の創造神サトゥレイト。そうか、汝らは名しか知らなかったか。」
「運命の創造神!?」
「畏れる必要はない。我は、汝に聞きたい事があったのだ。」
「聞きたい…事?」
「汝は、詩を知っているか?」
「詩…確か、世界や生き物に影響を与える想いと言葉の合成体…。」
「そうだ。グレイスには、『調和の詩』を唄ってもらう。」
「でも詩はかなりの力を有する。だから単体で唄えば1行にも満たない…。」
「汝は、人間界で何をしていた?様々な出来事があったのだろう?」
あ…!!
「詩は、想いさえあれば後は言葉を発するだけだ。汝ならできるはずだ。」
「なるほど…。」
「ただ、問題は誰に『封印の詩』を唄わせるかだ。」
「私の仲間は…?」
「人間達か…。
…もしかしたら、できるかもしれない。あの3人の巫女の内1人が人間でも可能だった…。」
「お願い…。」
「…分かった。我が何とかしよう。」
「ところで…何故いつも私を助けてくれるの…?」
「汝に、そうさせる力があるからかもしれない。そればかりは我にも分からない…。」
つまり…選ばれていたって事…?
う〜ん…言っちゃ悪いけど、神様は本当によく分からない。即位すれば、分かるのかな…?
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