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6人の役者
作者: 紫桜 (総ページ数: 86ページ)
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作者: 紫桜 (総ページ数: 86ページ)
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*14*
♯12 「紺風 岳(コンフウ ガク)」
はーい、こちら、2組のゾーンでーす。
ここの問題は・・・。
ずばり!!!
協力しようとしないところ!
オレが、何をしても無駄だということを知っている雫は、オレを無視して話を始めた。
あ、雫はオレの彼女ね。
「皆さん、どうされたんですか?」
「作戦を考えようとしてんだけど、何も言ってくれないんだよ〜」
雫の質問に答えたのは、2組の男子。
「ふーん、じゃあ、グループはもう作れてるんですね?」
「うん・・・」
2組男子の返事を聞くと、雫は振り返ってオレに、こう言った。
「私達がでるまくではありませんね」
「ん?なに言ってるのかな、雫ちゃん?」
「ですから、私達がいくら言っても聞くはずありません。
なぜか分かりますか?」
「いや・・・」
「私のやる気がないからです」
「はい?」
「私のやる気がないからです」
うん、知ってるけども・・・。
「行きましょう」
「なんでそうなる?」
いやいや、意味が分からないという顔されても、オレこまっちゃうだけなんだけど・・・。
「あの、私、早くバレーしたいんですよね。
グループできたら他はいいかなーって。思いません?」
「思いませんっっ!!」
なんだろう、この疲労感。
「じゃあ、声だけかけてってよ」
「ああ、それなら」
雫が声をかけた後の2組は、人が変わったように作戦を考え始めたそうだ。
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