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6人の役者
作者: 紫桜  (総ページ数: 86ページ)
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*50*

♯41 「大智 柏(ダイチ ハク)」

なんだったんだ、今。
いや、あいつ、人間だったよな?

うん、そうだ。
今さら、宇宙人とかありえねぇもん。
超人? なわけない。俺の幼なじみだぞ?

「ねぇ、晃ってさ・・・」

「ん?」

「瞬間移動ってできたっけ?」

「見た事ないよ、あんな晃」

「でもさ、晃ならやりかねなくね?」

「え」

「華がからむとさ」

ゆっくりと、俺を見る華。
分かるよ、なんとなくね。




うーん、この状況がお分かりになられる、人はいるんだろうか。
いるならば、言っておきたい。

想像力、めっちゃいいですね。あなた。
泣いて喜びますよ、俺じゃなくて、紫桜とかいうやつが。





グラウンドの真ん中で、俺らは取り残されている。
なぜか。分かった? わかんないよね。


答え 華の話が長くていつの間にかグラウンドに来ていたら、
   ある華の一言で、晃が瞬間移動して、
   俺は、腰をぬかしてしまった。
   あいつは、本当に人間なのかと、真剣に悩んでいたため
   10分間くらい、ここに滞在している。

・・・だ。

長くなったけど、言うならこうだ。
関係ない話がまじってる?

それは、気のせいだ。気にするな。
文句は、あいつに言え。

そうそう、まとめるとこうだ。

全部華のせいだ。1割から2割くらい、紅と西園寺がはいってるけど。

「晃、どこ行ったと思う?」

「分かってんだろ」

「じゃあ、せーので言おう?」

「ああ」

同意見だ。

「「せーのっ!!!」」

「西園寺のところ」

「校舎の中!」

・・・ん? そうだよ、行くところはそのくらいしかないよ。
中庭も、駐車場もここから見えるけど、いないもの。

この学校の敷地内ならそこくらいしかないだろうね。

「華」

「何?」

ああ、そんな笑顔で、そんなに無邪気に言わないで・・・。
3歳くらいなら、まだ可愛いって思えるかもしれない。
でもな、お前。

「小6だろ?」

「え?」

ほんと、女子って意味不明・・・。

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