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6人の役者
作者: 紫桜 (総ページ数: 86ページ)
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*紹介文/目次*
それは、誰にしもあることで。
生きていれば、いつかはなってしまう、やってしまう。
もうきっとなっているでしょう。あなたたちも。
なっていない、という自信があるのなら。
少なからず恐怖を覚えた方がいい。
もうすぐ自分も。
輝かしい舞台で演技をし、プロとは違うから、心を殺さずにはいられない。
そんな、『役者』に。
(本文参照)
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*64*
(雫)
岳はもう、追いつけないほどに遠くにいる。
見えるけど、もう走る気力さえもない。
演技する事だけに、全てを使ってしまった。
全てを。
私は、なんとか涙をとめて歩き出す。
岳が行った方向とは違う方向へ。
変な目で見られることはない。
だって、涙がとまったならば、私は最強だから。