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必要のなかった少年と世間に忘れられた少女の話
作者: 琴 ◆ExGQrDul2E  (総ページ数: 66ページ)
関連タグ: 殺人 SF 複雑 罪と輪廻 
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「ゲームを始めますか?」
と、サイコロが喋る。俺は、「はい」を押す。
すると、サイコロがぴょーんと飛んで人生ゲームのようなマップの一番最初に止まった。
 そして、ふきだしがでてきて説明をはじめた。
「まず、サイコロを振ります。 そして、でた目の数だけ進みます。 そして、止まったマスで敵と戦います。 負けたらコンティニューするか、ゲームオーバー。勝ったら、またサイコロを振ります。 それを繰り返して、最後のマスでボスと戦います。 そのボス勝ったら、ゲームが終わり、ゲーム成功ということになります」
サイコロは丁寧に説明してくれた。
 そして実践。まずは一マス目で戦ってみる。
敵は、魚が女の子に擬人化したような可愛い奴だった。
俺のキャラクターのまーは、その女の子をナイフで切っていく。なんとも可哀想だが、ゲームだから仕方が無い。
ばんばん倒して行き、とうとうボス戦へ。
 ボスは、魚が女に擬人化した奴を大きくしたような奴だった。これもまた、 ナイフで切っていく。
ずっと切っていると、突然相手が倒れた。
今までのやつは、倒したら消えていったのだが、ボスはなんとそこに倒れたのだ。
「あれ? これで終わり?」
 画面がフリーズしたように動かない。でも、まー だけは動く。 周りは動かない。
 そして、十秒位経った頃……クリア! と画面に大きな文字が表示された。
 俺はホッとして、画面をタッチ。
すると、マップの画面からサイコロが沢山うつった場面へと変わった。
「突破おめでとう! 」
と表示されて、沢山のコインが手に入った。

ーー面白かった。これはいい。
そう、直感した。

ストレスをモノに当たって発散していた俺にとって、このゲームはちょうど良かったのだ。

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