完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~ 160~ 170~ 180~ 190~ 200~
*127*
「わたしはれんのことが好き。…大好きだよっー…」
ぶわぁっ、と風が吹く。
暗い夜空の下。伝えたい、ただ、伝えたい。
必死のこの想い。今まで、ずっと気づかなかった。
今頃気づくなんて。この、とても温かい感情に。
「えっ…?」
れんは状況がよくわからないようで、目を白黒させている。
「えっと、今何て…?」
そう言われて、綾美は顔が真っ赤。
「す…好き…って言ったんだけど…」
恥ずかしくて、目に涙が溜まってくる。
「え…」
硬直。
うれしすぎて固まってしまったようだ。
(声小さくて聞こえなかった…?)
なんの反応もないれんを見て、綾美は勘違いする。
「だ、だから、好きって言ったんだってば!」
今度は声を張り上げて言う。
さらに硬直。
「だ、だからぁ!わたしは、れんが好きなの!大好きって言ってるの!」
2人とも真っ赤。
(もうわかったから…!)
(なんで反応しないの〜!?)
このまま10分経過。
ハァハァハァハァハァハァハァ…
2人とも、スポーツをした後のように息を荒くしている。
「ご、ごめん。俺が悪かったから…」
「もう!恥ずかしかったんだから!」
ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ…
合計30分経過。
そして、やっとれんが綾美のほうを向いてこう言う。
「改めて言う。俺は、綾美のことが好きだ。付き合ってください…!」
最後がなぜか敬語。
「はい…」
少しうつむきながら返事をする。
そして、お互いの顔を見合い、ふっ、と笑う。
その後、はぐれないように手をつないでみんなのところに行こうとするが。
「危ないっ!」
急に抱きかかえられ、ごろごろっと地面を転がる。
綾美とれんがいたところには、焼け焦げた跡があった。
今の攻撃が当たっていたら、大変なことになっていただろう。
「はぁ〜い♪悪魔です♪」
にこにこしながらこっちに歩いてくる。
れんの姿をとっていた悪魔とは違う悪魔だ。
「まずは、この子たちが相手よ♪」
どっしーん!
綾美とれんの周りには…ゴリラ…のような悪魔がうじゃうじゃいた。