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魔天使マテリアル 「ペンダントの秘密」
作者: マヤ  (総ページ数: 208ページ)
関連タグ: 魔天使マテリアル 
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*200*

「あ…やみ…」

紗綾が、否、皆が震え、恐怖を感じる。


「…ふん、こんなもんか」


体には、所々切り傷があり、白い肌に血が伝っている。

服もぼろぼろ。髪もぼさぼさ。


「―――く…そっ」


綾美の、吐き捨てるような弱々しい声が微かに聞こえる。


「もう…無理なのか…?」


今まで、闘ってきた。

どんな危険にも、立ち向かってきた。



「…さあ、その風使いを渡せ。そうすれば、おまえたちは助けてやる」



   こんなところで終わるの…?



     仲間を奪われて終わるの…?




「…仲間を捨てるくらいなら」



     例え、どんなに自分が傷ついたって




「死んだほうがマシだ!!!」




     仲間だけは、守って見せる―――




「みな…さん…」

「志穂!」

志穂が、震えながら声を出す。

いつの間に目を覚ましていたのだろうか。


「私は…どうなってもいいです…。みなさんは…逃げてください」



   自分はどうなってもいい



     仲間だけは助けたい



すべきことは違うのに、同じことを思ってる。



「こういう言葉知らない?志穂」



綾美は、志穂ににっこりと笑いかけ、言葉を紡ぐ。






「1人はみんなの為に。みんなは1人の為に」






   1人はみんなの為に全力を尽くす




     みんなは、1人の為に全力を尽くす






「わたしたちは、志穂の為に、全力を尽くして戦う…!」






   例え、敵わなくても 食らいついて




     前に進み 希望のあふれる未来を信じ続ける




   ―――もし力だけでは越えられない壁があるのなら わたしたちは




       「絆」が力になると信じ、闘い続ける





「ハッめんどくせぇ奴ら。まーいいや。志穂…だっけ。そいつをもーちょっと痛めつけるかな」


「―――!やめろっ」


志穂に向かって、風の力が放たれる。

そばには徹平がいるが、徹平は今、力を消耗し力をつかえない。



「しほっち…!」



視界の先に映ったのは―――





志穂を抱きかかえ、背中に大きな傷を負った徹平の姿だった。

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