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魔天使マテリアル 「ペンダントの秘密」
作者: マヤ  (総ページ数: 208ページ)
関連タグ: 魔天使マテリアル 
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鳴神は、ユリを抱きしめる。


「―――っ!?」


ユリの頬がほんのり赤くなり、動きが止まった。
ユリの瞳には、光が少し戻っている。


「きょ、京一郎くん…?」


「ユリ。一緒に帰ろう」


「…でも、わたしは悪魔で…」


ユリは、悲しそうだった。
さっきまでのまがまがしいオーラは、どこにもない。




「そんなの、関係ないよ。ユリは、ユリだから―――」



「―――!……京一郎…くん、あり…がと…」

ユリは、淡い笑顔を見せ、涙をポロポロと流す。

そして、ユリの体を、眩しい光がまとって―――。



「チッ!戻っちまったか。ま、しょーがねぇか。ユリは、元々人間だし…」

吐き捨てるように言った言葉に、みんなが反応する。

「え!ユリさん、人間なの?」

「―――ああ、ユリの祖先は、本当は悪魔側だったんだが、だんだんと力が薄れていった。魔界で暮らしていたユリは、本当は悪魔ではなく、マテリアルだったんだ。それで逃げ出したユリを、俺が追いかけてきた―――、ってわけだ」


―――そうやって、説明が終わったとたん―――


「…ペラペラしゃべってんじゃねえよ。クズが」


「―――!?」


そして、一瞬でアルウィスは消えてしまった。
※半濁点の付け方知ってる人、教えてください(汗)


「こんにちは。わたしは、魔界の侯爵1番♪おっと、周りの奴らと一緒にしないでね?」


綾美と紗綾の首筋には、強烈な痛みがついさっきから襲ってきている。


「みんな、気をつけて!」


綾美が声を発する。

この声が合図となったように、戦闘が始まった。

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