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魔天使マテリアル 「ペンダントの秘密」
作者: マヤ  (総ページ数: 208ページ)
関連タグ: 魔天使マテリアル 
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*177*

「で、鳴神さんたちは、どこにいるのっ?」

「へ?もーすぐ北海道に着くよ??」

「駄目じゃん!」

京一郎は、どうしてこんな行動に出たのだろうか。
不思議でしょうがない。

京一郎は、紗綾たちの生まれを知っている。
もしかして、一緒にいることが嫌になったんじゃないだろうか。
そんな考えが、紗綾たちの頭によぎる。

※どこかで書いたけど、京一郎は紗綾と黎夜の生まれを知っています

「ど、どーしよ」

「…よし!先回りだ〜」

「…へ?」

綾美がなぜか自信満々にそういう。
と、その前に、といった感じに振り向く。

「まず、紗綾のアーティファクト貸して!使えないでしょ?」

「へ?うん」

なぜ渡すのか分からないが…とりあえず、渡す。

「大いなる力を秘めた、アーティファクトよ。持ち主の声に応え、その力を発揮せよ」

綾美がつぶやくようにそう言うと…。



    ピカッ!!



ペンダントが急に光った。

「はい、たぶんオッケー」
「あ、ありがと」

「そ、そういえば」

紗綾がふと思い出すように綾美に話しかける。

「さっき、力解放してたよね?大丈夫なの?」

「え?だって、あれ情報収集だもん。攻撃だと、もっと大変というか危険と言うか」

「ふぅん」

まあ、情報収集でも、危険と言えば危険なのだが…。

それよりも。

「さ、先回り!」

「でもさ、どうやってだよ?」

翔が問いかける。

「…まー、見ててくださいよ」

「来てくれるかな―」とか、ぶつぶつ呟きながら、目を閉じ、神経を研ぎ澄ませる。

「…時空をつかさどる女神、リンナ。我の声のもと、姿を現せ」


     ―――スウッ


「…呼んだ?綾美。もう帰っていい?」

「いや、駄目だから」

冷や汗を流しながら、綾美が答える。

せっかく呼んだのに、帰られちゃ困ってしまう。

「わたしたちを、北海道まで飛ばして!」

「え〜?適当に投げていい?」

「そういう意味じゃないし。…れんたち、頼んだ」

「…めんどくせえ」

そうれんが返事して、黎夜、翔、翼にひそひそと何かを話している。
悠斗は、今から何をするのか分かっているようで、ため息をついている。

「え?おれっちは?」

現役マテリアルの男子で唯一何も言われなかった徹平。
ま、見ていればそのうち分かるだろう。

「え…僕もやるのか?」

黎夜の顔がさーっと青ざめる。

「頼む!そうじゃないと無理なんだよ。じゃ、俺は抜け…「駄目だ」

れんは抜けようとしたが、みんなに止められ、やることになった。

「…リンナ」

れんが代表してリンナに話しかける。

「俺たちには、おまえの力がいるんだよ」
「…頼む」
「…力を貸してほしい」
「な?いいだろ?」
「頼むよ、リンナさん」

なぜか、男子たち(徹平抜き)でリンナに頼んでいる。

「オッケーオッケー!イケメンの頼みなら、喜んで♪♪」

リンナの目は、完璧にハートになっている。
そう、リンナはイケメンに弱いのだ。

…というわけで、無事北海道に行けることになった。


あ、いちおー言っとくけど、わたしはマヤですよ〜っ

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