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*179*
「わ…北海道にもう着いちゃった…寒っ!」
神舞町と北海道。
そりゃあ、北海道のほうが寒いだろう。
「え?紗綾。防寒具、着なよ」
「着てるよぉ〜」
紗綾も、もこもこした上着を着ている。
それでも…寒い。
なのに、みんなけっこうけろりとしている。
「サーヤ」
「へ?なに、レイヤくん」
ふわっと黎夜が紗綾に上着をはおらせる。
「え、レイヤくんが寒くなっちゃうよ!」
「別に。一応もう1つ上着あるから」
「…ありがとう」
少し顔を赤らめながら、礼を言う。
弟に上着をはおらせてもらって赤くなっているなんて、少し変だが…。
黎夜は、美少年。それに、ずっと一緒にいたわけではない。
だから、いまだに緊張してしまうのだ。
…黎夜はけろりとしているが。
「紗綾ちゃん、おれの上着も貸そうか?」
「けっこうだ」
にこにこアイドルスマイルで翼も紗綾に上着を貸そうとしたが、黎夜に阻まれ、断念。
「お〜い、もうすぐ来ますよ。鳴神さんとユリさん」
綾美がギラギラと睨みあっている黎夜と翼に声をかける。
あの2人は、放っておくとずっと睨み合っていそうだ。
にこにこしながらも怒りのオーラをまとっている翼vs殺人光線を放つ黎夜
どっちが勝つのだろう?
という冗談は置いといて、あの2人の到着を待つとしよう。
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