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*43*
「綾美、なにあれ!?どうなってるの!?」
いつもはおとなしい紗綾だが、今回ばかりは興奮している。
「ん、あとで話すよ。また悪魔きたから、油断しちゃだめよ?」
そう、またまた悪魔がきたのだ。
「んもう、なんで気づくわけ?つまんない〜。まあ、それはおいといて、
エレーヌ・グレファ。エリーナとエレーナの姉よ。」
「…なんで中央公園にそんなに悪魔がでるの?」
「ん〜?まあ、人襲いやすいし。ところで、私の相手はだあれ?できたら、王女…日守綾美チャンがいーな♪」
すると、皆より一歩前に出たものが3人いた。
「いいえ、あなたの相手はわたしたちよ!」
かえで、れん、悠斗だ。
「えー、綾美チャンがいいよー。」
エレーヌが頬を膨らませながら言う。
「別に相手が誰でもどうせあなたは消滅するんだからいいじゃない。」
綾美が言う。
「そうだ!俺たちだって強いぜ!?なあ、悠斗!!」
「…同意。」
悠斗がそう言うと、なぜか、かえでが悠斗の頭を叩いた。
「もう!なんでそんな無口なわけ!?黎夜よりひどいじゃない!!!」
地味にひどい一言を言うかえでであった。
「ちょっとっ!なに私の存在無視してるワケ?伯爵1番手の私を!!」
「あっそ。光よ、悪を討つ鋭き矢となれ。」
れんが攻撃を仕掛ける。エレーヌはそれを普通にかわす。
「ちっ!」
「もう!ひどいじゃない。あっそって!ホントなんだからー。」
なんか変な所に怒っているようだ。
「だーかーらー、おまえ、どー見てもアホだろ?」
れんがさらりとぶっちゃける。
「ムカ着火ファイヤー!!!!」
どうやら、怒ってしまったようだ。
「もー、怒った!!!これでもくらえ!雷球よ爆ぜろ、熟れた果実の如く。」
「光よ、万物を弾く盾となれ!」
れんがその攻撃を弾く。
「…っていうか、いいかげん喧嘩やめろ!!!」
そう、かえでと悠斗はまだ喧嘩してたのだ。れんの声に2人は驚いた。
「え?あ、そーいえば悪魔いたんだっけ?わすれてた。」
「…おれも。」
なんと、2人は悪魔、エレーヌの存在をわすれていたのだ。
攻撃の音が聞こえなかったのが不思議だが、それだけエレーヌの存在が薄いということだろう。
「はあ、仕方ないや。いくよ、悠斗!!」
「ああ。」
『水よ、悪を射抜く鋭き槍となれ!』
エレーヌに向かって、2つの槍が放たれる。しかし、これもまた、かわされてしまう。
「アホのわりに動くのはやいわね…。」
「アホアホ言うんじゃないわよ!」
そう突っ込みをいれるアホエレーヌは無視してかえでは綾美に話しかけた。
「お願い、綾美ちゃん。援護してくれない?」
「もちろん。覚悟なさい、アホエレーヌ。」
そう言うと、エレーヌが「アホアホうるさい!」と言ったが、それは無視して意識を集中させる。
「我が意思に応え、味方の力を増幅させよ。」
かえで、れん、悠斗の足元に魔法陣のようなものが現れる。
「光よ、悪を討つ鋭き矢となれ!」
『水よ、悪を射抜く鋭き槍となれ!』
この攻撃はエレーヌに命中し、エレーヌは消滅した。
あははー、アホアホ言いすぎたかな?ごめんね、エレーヌ☆