完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~ 160~ 170~ 180~ 190~ 200~
*46*
燃えている家。目の前にいる悪魔。なにも力がないわたし。
大好きなおじさん、おばさんはわたしを育ててくれた、なのに。
わたしは、その人を守れないの?その人の大事なものを守れないの?
そんなの、もういやだー…。
「綾美?ねえ、綾美ってば!!」
はっと目が覚めた。頬が涙でぬれている。ここは、ウィンドミル。
伊吹がつくった料理が目の前に置いてある。
綾美は、ウィンドミルについた後、すぐに寝てしまったのだ。
「…いやな夢でもみてたの?」
紗綾が心配そうにきいてくる。
「大丈夫よ、心配してくれて、ありがと。紗綾。」
「そう?ならいいけど…。あ、ちゃんと食べてね。たくさん力つかったんだから。」
「うん、わかった。」
机に置いてあるサンドウィッチを食べる。本当は、食欲はないのだが、心配させるわけにはいかない。
サンドウィッチを食べていると、あることを思い出した。
「そうだ、紗綾、黎夜、忘れてたことがあるんだけど。」
「なあに?」
黎夜も綾美のほうによってくる。
「あのね、2人ともわたしんちにすまない?かえでとれんと悠斗もいるんだけど。」
さらりととんでもないことを言う。
「わたしんちだったら、力のつかい方も教えられるし。実戦もできるよ。」
「え、え〜と…。」
「紗綾、強くなりたいよね?まあ、どうするかは紗綾たちが決めて。」
紗綾は迷ったが、強くなりたい、みんなの役に立ちたいという気持ちがあったので…
「じゃあ、住ませてもらっていいかな?」
「もちろん。黎夜は?」
「紗綾がいいっていうなら…。」
というわけで、紗綾と黎夜は綾美たちと同居することになった。