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*88*
ここは理科準備室。入ると、コーヒーの匂いがする。
不思議なものだ。薬品臭そうなのに。
まあ、当然ともいえることなのだが。
ここは、現役マテリアルが集まり、ひっそりと集まり栄養補給をしているのだから。
「つ、つかれた。」
理科準備室に綾美の声が通る。
「あ、綾美大丈夫?」
「うん…、黎夜人気、恐るべし。」
綾美は、黎夜ラブの女子たちと話をしてきたばかり。
「でも、最後はけっこうすんなりとだったなぁ〜。」
さすが激鈍綾美。なにも気づいていない。
しかし、紗綾たちはどんなふうだったか知らないため、なにも言わない。
「あ、黎夜、そういえば、悪夢、どう?治った?」
「…治ったかどうかはわからないが今のところは大丈夫だ。」
そう言うのを聞き、みんなほっとする。
綾美はコーヒーを飲む。…すると。
「にっがっ!苦い〜。」
綾美はとたんに顔をしかめる。
そして、きっ、と黎夜を睨みつける。
「黎夜ぁ、あんたでしょぉ…?」
「ああ、あのときの仕返しだ。」
そう言いながら涼しい顔でコーヒーを飲む。…すると。
「苦っ。」
顔をしかめる。そして、綾美を睨みつける。
「綾美、おまえだろ。」
「さっきの仕返しよ〜。」
綾美がにやにやしながら言う。
いつの間に仕掛けたのだろうか。不思議なものだ。
このあと、理科準備室では「苦い」という言葉が連発されたとか…。
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