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FAIRY TAIL ―誤りの戦争― 完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 57ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL ナツ・ドラグニル 二次創作 微々グロ 闇落ち 
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十冊目『それぞれの戦い』


暗い道、歩く6人(約二名は飛んでいる)。
ルーシィはたまに、後ろを振り向く。

「…」

帰り、この道をナツと戻れるのだろうか。
決意した思いは、少しずつ不安へと変わっていく。

「ルーシィ」

エルザのしっかりとした声が、聞こえる。

「大丈夫だ」

エルザの後姿をしばらく見つめ、ルーシィは大丈夫と感じた。




「綺麗だ、夜は」
「そうか?俺は夕焼けがいいな」

丘の上でナツとドロップは、遠くの海を見つめていた。
ドロップのいつもの嫌な笑みは感じられず、不思議なくらい穏やかな笑みだ。

「なぁ、ドロップ」
「ん?」
「ドラコーン クローフィってなんだ?」
「…ああ」

ドロップは静かにナツを見て、口を動かした。

「ドラゴ・ブラッディの設計を少し変えた、世界を戻す兵器さ。…大切な人が、教えてくれた」
「誰だ?大切な人って…」

失礼な事を聞いていることは分かっている、だがナツはどうしても気になったのだ。
ドロップは、苦笑いをしてナツに耳打ちをした。

「―――」

その声は、爆風で遮られた。



「な、何者だ!」

「何者だとか、何様だテメェ等」

「アタシ達の仲間を奪っといて」

「その口の聞きようですか?」

「妖精の尻尾だ!」

ドロップとナツのもとにキクと、ミラーリと、レベリカが集まる。
―奇襲攻撃。

「俺はドラコーン クローフィを起動させる、お前等はやつらの先頭に回れ」

全員が頷き、ドロップはナツを見る。

「…ドラグ。お前と戦闘する奴は、殺す気でやれ」
「!あ、ああ」

冷たいドロップの瞳に、ナツの背筋が凍りついた。


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