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*3*
「シャルル?」
ウェンディがしゃがんで、シャルルの顔を覗き込む。
それに気づいたのか、シャルルは頷いた。
「え、ええ。行きましょうか」
(あの予知…伝えるべきかしら…)
だが、笑っているナツを見るとそれができない。
「私が…止めないと…」
「シャルル、大丈夫?」
ウェンディが心配そうに、シャルルを持ち上げる。
じゃあ行こうと、ナツがニカリと笑って見せた。
「…ふむ、ここらでいいな。グレイ、もういい。ナツ、降りるぞ」
少し長めの魔導四輪移動で、ついたのはキブシの森。
先には町が見える、おそらくあれがキブシの町だろう。
グレイはSEプラグを外し、辺りを見わたした。
「随分と深い森…これでよく迷わなかったな、俺」
「ちょっとちょっと、怖いこと言わないでよ!」
腕を摩りながら、ルーシィが喚く。
「でも大丈夫だろ、迷ってもナツとかウェンディが…、」
グレイはナツのほうへ降り向いたつもりだが、誰もいない。
どこかへ行ってしまったようだ、返事など無い。
「…ナツ…貴様という奴は…!」
「ひー!エルザッ、いない相手に何言っても意味ないからぁ!」
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