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*47*
「諦めない!絶対にっ、諦めない!!」
ルーシィは無我夢中で、自分に絡みつく蔦を千切る。
腕は血まみれで、すごく痛い。
それでも、仲間のためにも。
ルーシィは今まで、苦しい事がいっぱいあった。
そのたびに、仲間に助けられてきたのだ。
今度は、自分がその御礼をする番だ。
「たとえその命が尽き果てても!この体が朽ち果てても!!」
ペガサスの体が光となり、ルーシィの右手に集まる。
同じくユニコーンも、銀色の光となってルーシィの左手に集まった。
『マスター、私の力を』
光に包まれたルーシィの腕に、武器が装備されている。
「私の全てを犠牲にしてもいい、仲間だけは護る!ナツは、妖精の尻尾なんだから!!」
昔、一人の男がいた。
男は星霊に魅入られて、星霊と一つになることを選んだ。
そのときに与えられた武器。
それこそが、ルーシィの装備した。
「スタークライ…」
双剣が、ルーシィに装備される。
「これ以上、ナツは傷付けない!ナツは、私達に必要不可欠な存在なの!」
強く握り締めた剣から、光が溢れ出る。
レベリカはただ、それに魅入ることしかできなかった。
(きれい、)
気づけば、体は吹き飛ばされていた。
剣からこぼれ出る光は、まるで綺麗な星の涙のようだった。
「…ドラグ…」
(私のやり方が間違ってたとしても)
(私は、貴方のことがきっと――)
レベリカは本心がわからないまま、意識を閉ざした。
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