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*6*
「…?」
「何で戦争するの?どうして…って考えてたら、この人たちに会って…」
ミラーリの表情は、前髪で隠れて見えない。
「教えてくれた、最後の戦争をなくす方法」
顔を上げたときのミラーリは、清々しく笑っていた。
「この世界を、リセットすればいいんだ」
「きゃあ!」
「あうっ」
「うわぁ!!」
キクの咆哮に、ウェンディとシャルルとハッピーが吹き飛ぶ。
敵だからといって、キクとは戦いたくない。
その優しい気持ちがウェンディの心を揺さぶっていた。
「…せっかくの、居場所を邪魔されてたまるか」
「これが貴方が望んだ居場所なんですか?!」
強い瞳が、キクを見つめる。
それを鼻で笑い、悲しげに顔をゆがめた。
「ナツ…なんで…?」
ナツの瞳は冷酷で、今までに見たことの無いくらい光が無かった。
拘束されたままルーシィが、問う。
グレイはナツの蹴りが急所に入ったようで、息苦しそうに咳をしている。
「…いつか、裏切るときが来る」
ポツリポツリと、呟いていく。
グレイは気合で立ち上がり、腹を押さえた。
「何言ってやがる!戻ってきやがれっ、ナツ!」
「うるせぇ」
ナツは酷く冷たい瞳で、グレイに向かって咆哮を撃った。
「っくそ!」
それを精一杯に避けるが、攻撃を当てる隙も与えさせてくれない。
いつかは避ける力も尽きる、グレイの足がぐらついた。
それと同時に、攻撃は収まった。
「!?」
「………」
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