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【視点小説】help-END【完結】
作者: S・メイドウィン・黒影 ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 62ページ)
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*35*

マクスウェル&ヅッチー視点

(線で区切って視点を分けています。)

....あれから、何分くらいだろうか。

マクスウェル
「ちっ、しぶどいな...こいつ!」

やっぱりあの骸骨のクローンと同じく妙にすばしっこい、図体がデカい癖に何故こうも早く動けるんだよ、アレか、動けるデブとかいう奴か。

マクスウェル
「.....アイス?!」

あの怪物はというと、避けることに精一杯でこちらに寄っては来ていない...正直これが精一杯だ。

マクスウェル
「ハーッ.....ハーッ....ファイア?!!」

くそっ...外しすぎた....マナがもう限界だ....

それに比べて....

ヅッチー
「サンダー?!サンダー?!」

ヅッチー(マフィ)
「おい、あんま無駄打ちするな!最低限弱めて使え!」

ヅッチー
「これが最低限なんだよ!そっちこそ弾の補充が段々早くなってないか?」

ヅッチー(マフィ)
「るっせぇな!!喋ってる暇あったらアレ当てろ!!」

向こうは...まだ息切れどころか疲れた素振りもしていない。

....これが才能のある者と、そうでない者の違いって奴か、クソが。

マクスウェル
「当てる....!!一発だけでも当ててやる!!」

【おい大丈夫か?流石にそろそろ限界じゃないのか....?】

マクスウェル
「限界...?何を言っている、僕はまだやれるぞ!!」

【やせ我慢するな、お前さんにある魔力がもう30%を切っているのは分かってあるんだ】

マクスウェル
「30%...?まだ30%もあるんだ....そのありったけをぶちこむ....」

【正気か?お前また死ぬ気か?】

....正気?ああ、正気だとも。

バカめ、僕がそんな命を懸けることをするわけあるか?

この魔法を地面に発動し、目眩ましがわりにして僕は一人で逃走する!

...死ぬのはお前らだけだ、あばよゴミどもめ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ゼーッ、ゼーッ」

...やっぱり、私にも疲れが出てきたな..

....フッチーだって、そろそろ限界かもしれない、そろそろ決着を付けないといけないな。


あのときの...前に、戦争の時プリシラを一撃で制したあの技は....ダメだ、当たらなければ意味がないし、ここは狭すぎる。

ヅッチー(マフィ)
「おい....クソ妖精...この程度か...?」

ヅッチー
「そんなわけないだろ...?」

...口ではこうは言ってるものの、もうダメかもしれない。

ヅッチー
「....あいつの姿が、よく見えなくなってきた。」

ヅッチー(マフィ)
「当てることに集中しろ...かすらせるだけでいい、今は当てることだけを考えろ。」

ヅッチー
「ああ.....分かった...」

.....

ヅッチー
「サンダー?.....うっ。」

まずい....体が...限界だ...

向こうは、あんなに避けてるのに全然疲れてる気配もしない....

Sans(WORLD)
「AAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」

拳が振り下ろされる...その先は...

ヅッチー(マフィ)
「.....!!しまっ..



【ゴスッ】

.......

私の視界がぐるぐる回る、回って回って、壁にぶつかって落ちて地面に叩きつけられる。

ヅッチー(マフィ)
「....おい、クソ妖精?」

マクスウェル
「あいつ、庇ったのか...黒帽子を。」

ああ、痛いな....戦争とかで散々傷付いたりしたのに、それよりも痛い気がするな

ヅッチー(マフィ)
「お前、嘘だろ...おい!!」

骨とか、折れてるんだろうなぁ...すっげぇ腹とか痛てぇな...

....ああ、そうだ、このままじゃ...ダメだな。

「....に、げ、ろ....」

ヅッチー(マフィ)
「お、お前、何言って....」

「...は、...や..く...」

喋るのって、凄い大変なんだな....

ヅッチー(マフィ)
「...ざっけんなよ、そうはいかねぇぞ、俺は約束を守る主義なんだよ、お前と違ってな。」

ヅッチー(マフィ)
「お前のプリシラとな、約束したんだよ、必ずお前を帰すってな...」


マクスウェル
「....おい、どうした!?早く逃げろよ!!」

ヅッチー(マフィ)
「ヅッチーを置いて逃げろっていうのかよ!!」

マクスウェル
「ああ!?どうせ助からない命だ!!持っていったって荷物になるだけだよ!!」

ヅッチー(マフィ)
「てめぇ...!!」


....しかいが、ぼうっとして...まっくろに...そまって....


ヅッチー(マフィ)
「....おい、ヅッチー...?おい!!しっかりしろ....


「ヅッチー.....?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


〜???〜


「ヅッチー。」


.....?


「ヅッチー。」

だれ?

「....負けないで」

だれが呼んでいる?


「君は強い、一人なんかじゃない。」

この声は...

「例え力を失っても、王の器じゃなくても、私は君のそばに居てあげるよ。」





デーリッチ
「だって、デーリッチは君の相棒だから。」

相棒.....?

デーリッチ
「君は決して褒められるような性格ではないのかもしれない...だけど、それでも変わろうとしていた、私達の良いところだって見てくれた。」

デーリッチ
「妖精王国の国王である前に、君もれっきとしたハグレ王国の国民なんでち。」


ハグレ王国.....

プリシラ
「ヅッチー!」

「ヅッチー。」


皆.....


....私ってば、何をムキになっていたんだ。

私は私だ、社会府適合者の分身でも、クズの成り初めでもない


私は.....ヅッチーだ!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


.....なんで、お前がここに...

ハグレ王国....僕の宿敵。

そしてその国王....デーリッチ。

【俺は奇跡だとか、運命だとかそういうフワッとしたのは信じないが、これは絆って奴なんだろうな】

ヅッチー
「...相棒?」

デーリッチ
「...おお、目が覚めたでち!」

ヅッチー(マフィ)
「ヅッチー...大丈夫か?」

ヅッチー
「....ああ、なんとかな。」

デーリッチ
「でも、怪我が酷すぎるでち、あまり体が持たない...なるべく早く決着をつけるでちよ。」

.....あんなのを見て、まだ勝てると思っているのか?こいつは....

【おい?逃げるんじゃなかったのか?】

マクスウェル
「そんなの分かってるよ.....」

僕はここから逃げることだって出来る、何を震えている?今までだってやって来たことじゃないか。


....今までと、同じ事を。


マクスウェル
「ふざけてるのか?今まで当たらなかったのに、今さら逆転なんて...」

デーリッチ
「んー?逃げるのだったら逃げる範囲丸ごとぶち抜けば良いんじゃないでちか?」

マクスウェル
「お前はアホか!?そんな事をしてこの地下がタダで済むはずがないだろ!!ふざけるのもいい加減に...」

ヅッチー(マフィ)
「....いや、案外いいアイデアかもしれねぇな。」

ヅッチー
「もう、これしかないな、やってみようぜ。」

マクスウェル
「お前ら、正気かよ...もう皆倒れてるんだぞ!!お前の連れだって皆魔力切れだ!!僕だってお前らだって...もう限界なんだ!!一貫の終わりなんだよ!!」

なんでだよ.....

ヅッチー
「いや、終わってない、まだ、やれる....」

ヅッチー(マフィ)
「そうだ....当たり前じゃないか、根拠だってあるんだぜ....」



「「だってよ、ヅッチーが二人いるんだぜ?」」


何故お前らは諦めることを知らない?

【へへっ、あの妖精、最後の最後でようやく吹っ切れたな...これは期待できるかもな。】

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
【これでも最低限】
ヅッチーの雷魔法は何故か?が最低数値、
ちなみに最大だと??くらい

【ヅッチーの怪我】

わりと洒落にならないくらいヤバイです、肋骨折れてます、内蔵もちょっと傷ついています。
デーリッチの回復魔法が掛かってギリギリ動けるレベルです。

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