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作者: S・メイドウィン・黒影 ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 62ページ)
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*50*
マクスウェル視点
今僕は助言者の通信機に必死に話しかけている
「おーい聞こえるか!こちらAの世界!Bの世界!聞こえるなら応答せよ!」
【どうして俺を通して電話するの?俺は糸電話か何か?】
「るっせぇな!!少し黙ってろ!!」
何故こんな事が起きたのか、これは三十分ほど前に遡る.....
〜30分前〜
hotland...相変わらず暑いが、生き物の気配が全然しない。
ローズマリー
「.....妙に静かだ」
スネーク
「どうやら奴は本当に全てのitを食したようだな....」
ヅッチー
「アジトまでもうすぐだ、気を抜くな....おい、相棒、どうした?」
デーリッチ
「....Fellローズマリーがどこにもいない....ちゃんと、手を繋いでいたはずなのに....」
野獣先輩
「ええ...どういう事だよ。」
Sonic.exe
「俺もさっきまで見てたが間違いなく手を繋いでいた。」
エステル
「ええ...どういうこと?よく見たら、なんか他の奴等もいないし。」
デーリッチ
「ど、どうしよう...戻った方がいい?」
ローズマリー
「...ダメだ、今戻るわけにはいかない.....一度アジトで体制を建て直そう。」
....ああ、ここには二度と来ないと思っていたんだがな。
ヅッチー
「....あれ?誰もいない」
ローズマリー
「全員仕事に向かったんだろう。」
マクスウェル
「それはありえない、前に僕が潜入したときは5、6人ほど見張りを付けていたからな。」
ヅッチー
「そういえばそうだな...なんで誰もいないんだ?」
Sonic.exe
「田所、念のため現在の時空の状態を見てみるんだ、さっきの空間の不安定といい、時空にブレが出ている可能性がある。」
野獣先輩
「かしこまり!」
メニャーニャ
「何か、まずい状況なんですか?」
Sonic.exe
「...空間が歪んだりすることはよくあるが、立て続けにこの世界では変なことが起きたからな。」
【そろそろ本格的に動かないとヤバイかもな....】
デーリッチ
「....Fellの事が気がかりでち。」
エステル
「あのさぁ...あっちのマリーはあんたを殺そうとしたのよ?それをなんで....」
デーリッチ
「...でも、せっかく友達になれたのに...それに!あっちのローズマリーはマナが限界のまま取り残されたんでちよ!」
シノブ
「見つかったらすぐにマナジャムを届けてあげたいですが...今はこの状況をどうにかすることを優先しましょう。」
Sonic.exe
「......ハァ。」
このとき、僕は既に勝利を確信していた。
奴を始末する方法が思い付いたからな。
マクスウェル
「おい助言者、アップグレードの内容を思い付いたんだが...」
【お前が?珍しいこともあるんだな...】
マクスウェル
「それはこういった内容なんだが....」
【...なるほど、これなら体内のitごと奴を倒すことが出来るかもしれない、中々冴えてるじゃねぇか。】
マクスウェル
「奴が自ら弱点をバラしてくれたからな」
【すぐに作る、完成したらすぐ連絡するから待ってろ。】
メニャーニャ
「何を話していたんですか?マクスウェル。」
マクスウェル
「感謝しろよ、僕は奴に対する対抗策を思い付き、それを助言者に伝えてやったからな。」
メニャーニャ
「ああ、はい、まぁ期待しておきますよ。」
マクスウェル
「期待してるって顔じゃないんだが?」
メニャーニャ
「おや、これは失礼。」
野獣先輩
「....やべぇよやべぇよ、やめてくださいよ本当に!」
Sonic.exe
「どうした!?」
野獣先輩
「世界が二つに分かれている....」
Sonic.exe
「ファッ!?」
野獣先輩
「それ俺の台詞...どうやら何者かが意図的に分けたようっすね、多分他の奴等はそこにいるっすよ」
ローズマリー
「....あの、唐突すぎて思考が追い付かないんですが。」
野獣先輩
「ようするに世界が半分こされたって事!それもわざと!これさぁ!懲役114514年ものの犯罪だからな!」
Sonic.exe
「懲役を盛るな、精々千年くらいだ....で、流石にここまで大事件が起きたものだから....」
野獣先輩
「来るらしいっすよ、うちの局長が。」
デーリッチ
「局長...って、確か黒影さんでちか?」
野獣先輩
「そうだよ...『元々俺が来る予定は無かったんだけどな』とも言ってたが...まぁここまで世界がおかしくなったら来るのは当たり前だよなぁ?」
Sonic.exe
「さりげなくメタい事言うな」
デーリッチ
「....んー、二つ聞きたいんでちが」
野獣先輩
「なんすか?」
デーリッチ
「甘月さんみたいに『もう全部あいつ一人で良いんじゃないかな』みたいな展開には?」
野獣先輩
「(なら)ないです、局長は不老不死ではあるけど、武器は包丁とちょっとした魔法だけで、これといった技術もないっすから。」
マクスウェル
「不老不死なだけで充分おかしい気がするがな...」
デーリッチ
「.....最後に、黒影さんってこっちの世界に来る保証はあるんでちか?二つの世界に分かれてるから....」
野獣先輩
「あっ、ふーん....」
マクスウェル
「聞こえるか!こちらAの世界!Bの世界!聞こえるなら応答せよ!」
【やめろマクスウェル!】
と、こんなわけである。
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一方、Bの世界
メイドウィン
「....これがhelp-tale?未完成の作品とは聞いていたが、ここまでおかしくなるものかな。」
メイドウィン
「とりあえず、野獣先輩の入るところへ向かうか。」
メイドウィン
「...それにしたってここどこ?」
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【マナが限界なローズマリー】
ローズマリーは炎と氷の魔法、二種類が打てるざくアク世界では珍しいタイプの魔法使いなのだが、その代償として体が弱く、空気中にあるマナが薄い場所で死にかけた経歴があるため、シノブの製作したマナジャムを食してマナを補充している。
無論helpの世界にマナなんてあるはずもなく、マナジャムを持っているのはAの世界にいるオリジナルローズマリー、シノブ、プリシラだけなのでわりとマジでFellローズマリーがヤバい