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東方奇妙譚
作者: 彩都  (総ページ数: 150ページ)
関連タグ: 東方Project 二次創作 三次創作 クロスオーバー ジョジョの奇妙な冒険 
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「お前、悪い奴、それだけは分かる」
 静かにプランドールが周理外円の方へと向かう。だが、最初にプランドールは周理外円に対し、一撃を食らっているのだ。まだ攻撃を受けるのか? と自分は思う。すると背後のプランドールに気が付いた周理輪廻は『スタンド』を出して、プランドールに言う。
「黙れ、死に損ないが? 『スタンド』を持たないお前等は私には指一本触れる事が出来ない。それは輪廻、お前でもだ」
 周理外円がそう言った瞬間、プランドールは二度目の弾きを受けてしまう。そしてプランドールは壁にぶち当たって、口から血を吐き出す。
「ぐはっ……」
「ふぅん、私の『スタンド』攻撃を受けても、良く生きているな。お前は何者だ?」
「わ、私は、プラン、ドール・スカーレット……、レミリィお姉ちゃん……のぉ、妹だぁ!」
「そうか」
 周理外円はそう言って、プランドールの腹部に蹴りを入れる。するとプランドールはその場で吐瀉してしまう。
「おえぇ……」
「弱いな。カスも同然、弱過ぎて吐き気がするな」
「プランドール!? プランドール!? ねぇってば! 返事をしてよ……」
 そう言うレミリィ、だが、プランドールは吐いた後、全然動かなくなり、生きているかも分からない。
「全く……今叫んだのがコイツの姉かぁ? 全く、妹の躾はちゃんとしろって、旧約聖書にも載ってるんだよ?」
 周理外円はそう言って、プランドールの頭を踏みつけ、足でボールを転がすように弄(もてあそ)ぶ。その様子を見たレミリィは翼を生やし、周理外円の目の前に現れる。
「お前……よくも私の妹を!!」
「ふぅん? いいね、妹がこんな状況になったから姉の底力を出そうって言う王道的行動は。でも……お嬢ちゃん? 随分私と戦いたいようだが、『身の程知らず』って言葉を知っているかな? 弱者は強者と戦っても、自身の力の差を分からない、みたいな奴? 自分はそう言う相手が嫌いでねぇ? 何度でも立ち上がって戦うなんていう巫山戯た幻想は、『ぶち壊したく』なるんだよねぇ?」
 目の前に現れるレミリィに言う周理外円、周理外円がそう言うと、レミリィもプランドールと同じく壁にぶつかって、ずり落ちる。
「ふん……もう諦めなよ? 君達は私には勝てない、そして私が戦うのは周理輪廻、それだけだ。邪魔はしないでくれ? 勿論私の加勢は歓迎する、だが、輪廻の加勢は許さない」
「…………」
 絶望的、完全に勝てる相手じゃないぞ……自分はそう思いながら他の周りを見る。すると陰で咲夜が動いているのを視認する。そうか、咲夜の『時空間を操る能力』で周理外円に攻撃するんだ! 自分はそう思い、内心安堵する。
「ふむ、誰も掛かってこないのか、よし、これで戦いは完了だ──」
「甘いわね? 私の能力で『時を止めて』移動させてもらったわ。『近接攻撃』ならどうかしらぁ!?」
 周理外円が自分と戦おうとすると、時を止めて、咲夜が何も無い空間から登場してきた。そして周理外円に向かってナイフを投擲する。まさかの攻撃に周理外円も驚愕しており、叫んでいる。
「う、うわぁあぁぁぁぁ!?」
「やった!」
「ああぁぁぁぁ……んちゃって?」
 周理外円はそう言って、ナイフごと咲夜を壁にぶつけた。めりめり、と咲夜とナイフは壁にめり込んで行く。
「うーん、中々にいい奇襲作戦だったが……『スタンド』が見えないお前には、意味が無いな。『スタンド』を『常時出している状態』だとはお前でも気付かないだろうなぁ!?」
「な、何ですって……そ、それじゃあ、私は勝ち目が無い……?」
「そう言う事だ、中々に面白いな、メイド、貴様の能力は。一体どんな能力なのか? 多分一瞬で移動したから、瞬間移動系かなぁ?」
「だ、誰が言うもんですか……? フン!」
「そうか。まぁ、誰もそういう能力は言わない方が良いもんな。でも、もうお前は負けている。言っても良いんだがなぁ」
 周理外円はそう言って、自分を見つめ、言う。
「さぁ、ウォーミングアップはこれで良いだろう? 輪廻、さっさと殺試合をしようじゃないか?」
「い、厭に決まってんだろ!? 何で死なないとダメなんだよ!? 兄弟として、関わりを絶てば良いだろ!? それなのに何で力技で……!?」
「そんなの、決まっているだろ? 証拠隠滅さ? 例えば、関係を絶ったとしても、『何かしら』の失敗をしたら、君は何かを言うだろう? だからの証拠隠滅、君を消滅させてしまえば、私は自由だ、自由に人を踏み台に出来るからね」
「……そ、そしてお前は踏み台になった奴の事を考えないんだろう?」
 自分がそう言うと、笑顔で周理外円は言う。
「うん! そりゃそうじゃないか!」
 周理外円の返事を聞いた瞬間、自分は『スタンド』を発現させ、左手で思いっきり周理外円の顔面を殴る。
「あぁそうか……だったら、てめぇを倒して、『お前の踏み台にした奴全員にお前の口で、お前の言葉で謝らせてやる』!」
「ほう……中々に良い拳を持っている、『スタンド』ボクシングなら、チャンピオンになれそうだなぁ?」
 ニヤニヤと笑う周理外円に対し、自分はボコボコにする! と思いながら周理外円を睨む──自分と周理外円の勝負、どちらが勝つか、分からない──

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